【私と愛猫との出会い〜パセリさんの体験談〜】
仕事帰りのいつもの道を車で走っていたら、たまたま歩道に白い塊があるのが目に入りました。そのすぐ横を女性が歩いていたのですが、動くこともなくジッとしていました。
車に当たったりしてケガでもしているのかと心配になり、近くのコンビニに車をとめて見に行ってみました。近づいても動かないのでそっと触ってみたところ、パッと顔を上げたので生きていることにほっとしました。
しばらく観察していましたがケガをしている様子はなく、撫でるとゴロゴロ喉を鳴らして頭を出してきたので「ただの人懐こい猫か」と思い、その場を立ち去ろうとしました。
すると、伸びをしながら車道のほうへフワッと寄って行ったので、危ないなあと思いながら見ているとクシャミをして鼻水が飛び散りました。
猫風邪をひいてるし車道に出ていきそうで怖いので、どうしようかしばらく悩みましたが、後日車にひかれているところを見たくないなと思い保護することにしました。
見た目は飼い猫とも考えられる容姿でした。ですが、鼻水がだいぶひどかったので、こんなに猫風邪をひいている飼い猫を外に出さないだろうし、首輪もしていなかったので、たぶん野良猫だろうと思いました。
帰りの車内
連れて帰るにしても、キャリーケースはもちろん、猫を入れておけるようなものが何もありませんでした。しょうがなくそのまま車に乗せましたが、そこから家まで40分ほどかかります。
大丈夫か心配でしたが、案の定ウロウロウロウロ、前に来たり後ろに行ったり、帰る間中ずっと落ち着きがなく不安そうに鳴き続けていました。私も運転に集中できなかったため、いつもより安全運転を心掛けて時間をかけて帰りました。
病院
翌日の朝一で病院に連れて行き、猫風邪をひいているので去勢手術ができるか先生に相談したところ、「これくらいの風邪なら、手術する時に点滴に抗生剤を入れるから早く治る」と言われたので、そのまま病院に預けました。
診察の時、先生が体中にノミだらけなことに気付き「これだけノミが繁殖するってことは、野良猫生活がだいぶ長かったんだろう」と言われたので、フロントラインもしてもらうようにお願いしました。
手術の翌日迎えに行きましたが、帰ってよくよく見てみると体中のノミが本当にすごくて、気持ち悪いし他の子達に移ったら困ります。薬が効くまで待てないと思いノミ取りブラシでひたすらノミを取り続けました。
取ったノミを洗剤入りの水に入れていたのですが、取り終わった後のその水がまたノミだらけですごかったです。
意外な品種
保護して1ヵ月ほど経ってから、従妹からメールが来ました。猫の写真も一緒に送られてきたのですが、保護した猫に容姿が少し似ています。
従妹からラグドールじゃないかと言われラグドールについて調べてみると、確かに模様の特徴や性格が一致していました。
野良猫かと思ったけど違うかもと思い、ちょうど動物病院に行く用事があったため先生に相談してみました。先生からは一応警察に届けておいたほうが安心だろうと言われました。
すぐに交番で落とし物として届け出ましたが、結局飼い主は現れず我が家の6匹目になりました。
ラグドール?
ラグドールは大型の猫で3年かけて大きくなると書かれてありました。初めての病院で体重を量った時は、4.6kgと標準の雄猫の重さでした。
その時先生が1歳になるかならないかくらいと言われていたのですが、それから考えると現在もうすぐ3歳と予測されます。現在の体重は7kg、体長も他の子達と比べるとだいぶ大きいです。
性格もフレンドリーと書かれてある通り、来た初日から他の猫達とケンカすることもなく、むしろ遊んでもらおうと寄っていくくらいに全く闘争心がありませんでした。ラグドールの特徴と比べてみると、確かにラグドールの血が入っているような気がします。
まとめ
歩道で寝ていた猫は、おおらかで小さいことを気にしない自由な性格のため、そこで寝ていたみたいです。大きい体のわりに精神年齢は低いらしく、まだ1歳にならないチビッ子といつも本気で遊んでいます。
どこで生まれてどう育ったのかわかりませんし、体中ノミだらけで猫風邪をひいていたので恵まれた環境にいたとは思えませんが、この子は出会った時から全く悲壮感がなく、自由な精神の猫だと感じます。
この子を見て、人間も見習わないといけないなと思います。生まれや育ちに縛られず、自分らしく生きることが大事だと思います。
それと、保護した猫達と暮らすことは、保護したばかりの頃と比べて幸せそうになっていく猫を見ることができて、自分も幸福感を感じることができます。たくさんの人に同じ幸福感を感じてほしいなと思います。