️真夏の室内に閉じ込められた猫、マロンちゃん
知らない番号から携帯に着信…誰?
2021年8月。NPO法人ねこけんのスタッフさんの携帯電話に、見知らぬ番号から着信がありました。不審に思いながら出てみると…
「〇〇病院のSと申します。緊急入院された患者さんのお家に、猫ちゃんが取り残されてしまって…」
何と、まったく知らない人からのSOSでした!どこから個人情報が伝わったのか、まず困惑するスタッフさんですが、先方の病院関係者の方はあちこちに相談して、ようやくたどり着いた様子です。
しかも猫ちゃんの状況は、聞けば聞くほど不安なもの…ねこけんさんは緊急案件として、この猫ちゃんの保護を引き受けることにしました。
エアコン稼動中…その意味は?
翌日、飼い主さんからお借りした家の鍵を持ち、猫ちゃんが閉じ込められている家に急ぎます。8月のお盆時期、飼い主さんによるとエアコンは消したとの話で、ゴハンやトイレはもちろんですが、熱中症が心配されます。
症状に合わせてのケアを頭の中に浮かべつつ鍵を開けると…。
「にゃおーん!」ドアの外まで声が聞こえました。部屋に入ると声の主の猫がお出迎え。
そしてエアコンの風が届いています。飼い主さんは無意識にエアコンをつけてくれていました!これで取り残された猫は一番の命の危険から救われました。
マロンちゃんをレスキュー
部屋の中にいた猫のマロンちゃんは、用意したご飯をすぐに食べ始めました。取り残されてから3〜4日、お腹はペコペコのはずです。
飲み水もキレイな水に取り替え、トイレを掃除…その間にご飯と水分を補給してスタッフさんに甘え始めたマロンちゃんをキャリーバッグに。生存確認から保護まで、秒のレスキューとなりました。
マロンちゃんは玄関までお出迎えに来る体力もあり、毛並みもきれいです。抱っこが苦手なのか、捕獲時にはパンチを繰り出すほど元気でした。熱中症の覚悟もしていただけに、スタッフさんたちは嬉しそうです。
その後のマロンちゃん
しばらくの間ねこけんスタッフさんのご自宅で、飼い主さんの退院を待つことになったマロンちゃん。最初は先住猫のいる環境に戸惑い固まってしまいましたが、少しずつ打ち解けてお友達のいる暮らしを楽しむようになりました。
新しい生活も1ヵ月を過ぎ10月に入った頃、退院した飼い主さんがお迎えにやって来ました。
ねこけん事務所で、飼い主さんのご事情を確かめます。そのうえで、マロンちゃんをねこけんに任せてもらえないかと伺ってみますが、飼い主さんはマロンちゃんと生きていくことを選ばれました。
そして、この先マロンちゃんの世話ができなくなることがあれば必ずねこけんに連絡することを、言葉だけでなく「指切りげんまん」で約束しました。
まとめ
飼い主さんとのやりとりをずっと横で聞いていたマロンちゃんは、最後に飼い主さんに撫でてもらい「マロン、覚えてる?」と声をかけられました。その時のマロンちゃんの表情が答えでした。
こんな顔をされては、引き止められませんね…。
マロンちゃんは大好きな飼い主さんと、住み慣れた家に帰ります。今まで愛情たっぷりに育てられたことに間違いはありません。飼い主さんのご病気だけが心配のタネです。
病院の相談係の方からはじまり、ねこけんさんに繋がるまで、たくさんの人の力が働いてマロンちゃんは今ここにいます。いつまでも健康で、しあわせでいてくれるよう見守りたいですね!
- マロンちゃんが飼い主さんの元に帰るまで(前編)
- マロンちゃんが飼い主さんの元に帰るまで(後編)
※こちらの記事は情報掲載者より許可を得て掲載しております。
掲載者名:NPO法人ねこけん
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