️保護猫をお迎えした経緯、理由
私は、当時、ペットショップを運営する会社に就職し、ペットグッズの専門店に配属されて働いていました。
ある日、小さなキャリーバックを持ったお客様が来店されて、「こちらに里親募集の貼り紙をさせて頂けないでしょうか?」と声をかけられました。ちらっとキャリーの中をのぞくと、小さな子猫が3匹、身を寄せ合ってうずくまっていました。
お客様から事情を聞くと、そのうち1番小さい子猫だけ里親が決まっていないこと、体が小さ過ぎて臆病な性格のため、なかなか引き取り手がみつからず、先に活発で人懐こい子たちが決まってしまったということでした。
私は思わず、「私が育ててもいいですか?明日お迎えします!」と伝えました。仕事を終えると、バタバタとお迎えの準備を始めることになったのです。
️保護猫をお迎えして大変だった事
翌日、昨日のお客様が子猫を連れてきてくれました。私は、犬を飼ったことはありましたが、猫ははじめてだったので「命を預かるんだ」という緊張感が高まってドキドキしていました。
職場の人たちが温かく応援して協力してくださったのがとても心強かったです。みんなで一緒にグッズ選びをしてくださったり、私は自転車通勤だったので、子猫と一緒に車で自宅まで送ってくれたりとたくさん手伝ってくださいました。
ようやく家に着き、子猫との新しい生活がスタートしました。とてもよくご飯を食べ、心配していたトイレもスムーズにしてくれたので一安心と眠りについた翌朝。ハプニングが発生!
どこを見ても、子猫の姿がありません。家中をようやく探し回ると、いい隠れ場所をみつけたとばかりに棚の下で身を潜めている子猫をみつけました。
それからというもの、ほとんど棚の下に隠れている子猫。どうやら私が寝ている間に、ご飯とトイレを済ませているようで、私が起きている間はびくともせずじーっとこちらを見ているのです。正直、この先が不安になってしまいました。
️保護猫をお迎えして良かったなと思う事
とうとう、子猫と距離が縮まらないまま3日が経過。名前は「つぼみ」とつけました。そして、専門学校で学んだアニマルセラピーの知識やインターネットの情報、本などを使って、棚の下に隠れ続けるつぼみと仲良くなる方法を模索しました。
ある日、ダメもとで「ねこじゃらし」を買ってみたところ、これが大当たり!つぼみは、すぐに瞳を丸くして棚の隙間からピョーンと飛び出て遊び始めたのです!
それまでにも、おもちゃを使って誘ってみましたが興味を示さず、何をしても出てこなかったのに……「ねこじゃらし」は猫にとってそれほど魅力的なんでしょうか?つぼみがあっさりと出て来た時には、思わず目が点になりました(笑)
つぼみは遊び終わると、ようやく喉を鳴らして擦り寄って来てくれるようになりました。「やっとこの子に触れられる」
「ようやく一緒に遊べるんだ」と思うと、感極まってしまい涙が溢れてきました。こうして、私とつぼみの暮らしが始まったのです。
️愛猫の現在の様子
私への警戒心が解けてからは、後追い行動が始まりました。短い鍵尻尾をピンと上げてついて回り、私のお腹の上で眠るようになりました。つぼみは、とてもよく眠る子だとわかったのもこの頃です。
つぼみは、もともと小柄だったためか成猫になっても一般的な猫よりも小柄な子です。とても聞き分けがよく、台所や机の上など、1度ダメだよと叱った場所には絶対に上りません。
耳掃除やブラッシングも大好きで、喉を鳴らしながらさせてくれるのでとても助かっています。
また、よく体をよじらせて眠っています。きっと、この格好が楽なのでしょうね。
️まとめ
あの日、私が出勤する日ではなかったら、つぼみとは出会えていなかったでしょう。すでに猫や犬など動物が家にいたら、お迎えしていなかったかもしれません。そう考えると、この出会いは運命だと思っています。
つぼみは、猫について、また生き物についてたくさんのことを教えてくれます。どんな事情があっても捨てられていい命なんて1つも無い、死ぬために生まれてきている子なんていない、と強く思います。
こうしている今も、さまざまな事情で命を奪われようとしている子たちがいます。不幸なことに、どんどん増え続けているとわかる情報を目にするたびに胸が痛みます。
つぼみが与えてくれた幸せは、数え切れません。新しい家族が欲しいと考えている方、保護猫や保護犬をお迎えすることを検討してみるのはいかがでしょうか?