動物虐待の通報を受けて77匹の猫を救出
通報で発覚
オーストラリアにあるRSPCAクイーンズランドに、2件の動物虐待に関する通報がありました。
1件めは8匹くらいの猫が放置されているというもの、2件めは20匹くらいの猫が劣悪な環境で飼育されているというものでした。
現場に駆けつけたインスペクターのジャレッドさんが目にした猫の生活環境は想像を遥かに超えていました。
これまでに嗅いだことがないくらいひどい臭いと荒れ果てた室内。夏にもかかわらず、窓は1つも開いておらず空気が淀んだ部屋に多数の猫が閉じ込められていたのです。
猫の排泄物は放置され、溜まった糞は床に2cmも溜まっていました。
食べ物を与えながら保護を試みます。
これは、8匹や20匹といった数ではなさそうです。物陰に隠れていた多数の猫が一斉に飛び出してきました。
家のあらゆるところに多数の猫が隠れているようです。
この家に人が住んでいる形跡はなく、時々猫にエサをやりに来て糞を部屋のすみに掃き集めているだけのようです。
広い家の中を逃げ回る猫たちの保護に5時間ほどかかり、最終的にこの家から保護された猫は合計34匹でした。
2軒目の家
2軒目の家では、階段の下にある狭いエリアとガレージに43匹の猫がいて、3時間かけて保護されました。
狭い場所に折り重なるように隠れている猫たち。
ガレージには、メッシュケージの中に成猫と子猫が数匹入れられていました。排泄物にまみれて暮らしている猫たちの状況は、劣悪という言葉では言い表せないくらいにひどいものでした。
保護された合計77匹の猫たちは、RSPCAの施設へと運ばれました。
里親探しのためのリハビリ
77匹のうちのわずか4匹だけが人に慣れていました。それ以外の猫は人間との交流がなかったために警戒心が強く人間を避ける傾向にありました。
しかし、RSPCAの動物行動学チームによるリハビリの甲斐あって、ほとんどの猫たちに新しいお家が決まりました。
リラックスしてますね♪
元飼い主に有罪判決
後に、これら2軒の家の持ち主は同じ人物であることが発覚しました。
この元飼い主は21の罪で有罪となり、
- 治療費と猫の預かり費用として、RSPCAに3万豪ドル (約250万円) の支払い
- 5年間の動物飼育禁止
が言い渡されました。
まとめ
多数の虐待ケースを経験してきたインスペクターでさえ、今までにない酷さと語るくらいの状況に置かれた猫たち。根気強いリハビリのおかげで永遠のお家が決まり、関わってくれた人たちに感謝すると同時に猫たちには幸せになって欲しいと切に願います。
レスキュー当時の映像とその後の様子はこちらから。(かなり壮絶な場面がありますので、お食事中の方や苦手な方はご注意ください)
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:RSPCA Queensland
RSPCA Queensland
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