ふらふらの黒猫
基本的に野良猫は保護しないものの…
福井の譲渡型保護猫カフェ しあわせにゃん家さんは基本的に野良猫の保護はしていません。その理由は殺処分の可能性がある猫を優先しているからです。数えきれない猫たちが助けを求めている中、苦渋の決断です。
近寄ってきた黒猫
そんなある日しあわせにゃん家さんが車を運転していると、ふらふらになりながら歩いている黒猫がいました。通常なら野良猫は逃げてしまうものの、この子は違いました。近寄ってきて、足元に寄りかかってきたのです。
その様子を見てしあわせにゃん家さんは迷わず車にキャリーを取りに向かいます。
ひどい体の状態
黒猫の体はとてもひどい状態でした。ガリガリな上に虫だらけ。さらにしっぽやお尻、足から膿が出ていたのです。でもご飯は食べてくれたので、少し安心です。
病院へ
穴の空いた足
病院で診察を受けたところ、足に噛まれたような穴がいくつも空いていました。他の猫と喧嘩でもしたのでしょうか？脱水も起こしていました。痩せて体力もないので、点滴をしてもらいます。
要手術
数日後に再診したところ、足の傷は手術が必要でした。点滴もして貰い、少し元気を取り戻したかな？
しあわせにゃん家さんはお世話の仕方を教わります。これから消毒の日々が続くのです。
野良猫とは思えない黒丸
何をしても怒らない
黒猫は「黒丸」と名付けられました。最初から触れることにびっくりです。普通野良猫は人を警戒するので、慣れてからでないと体に触らせてくれることはほぼありません。でも黒丸は違いました。触ることは普通にOK。とても野良猫とは思えません。驚異的です。
治療を頑張る黒丸
さすがに消毒は嫌がる黒丸ですが、それでも何とかやらせてくれます。この時点での体重はわずか2.4kg。オスの成猫は通常なら4~5kgはあっても良いところ。軽すぎます。
シャンプー、ドライヤーOK！？
なんと！普通の猫なら鳴いて嫌がるシャンプーやドライヤーを黒丸は全く嫌がりません。それどころか気持ち良さそうな顔さえしています。野良猫としては本当に驚異的。とても飼いやすい性格のようです。
しあわせにゃん家さんは、ここまでおとなしい黒丸だからきっと他の猫にいじめられていたのではないか、と推測します。確かにやり返すなどはしなそうです。そんな黒丸にとって外の世界は過酷すぎたに違いありません。
まだまだ続く試練
とにかく汚い
黒丸に付いていたノミやお腹の寄生虫は駆虫ができました。それでもまだまだ体は汚い状態です。もう少し体力がついたらシャンプーをしてキレイにします。
シラミが見つかる
ようやくシャンプーできてキレイになったかと思ったら、今度はシラミの卵があることが分かりました。毛を剃って対処していきます。剃られる時も黒丸は抵抗一つせず、気持ち良さそうな顔をしています。こんな飼いやすい猫は滅多にいません。かなりのレアキャラと言って良いでしょう。
顎の骨が腫れ上がり手術
またまたシャンプーを行い、これで万事OK！と思ったら、今度は顎の骨が腫れていることが発覚。再びの手術です。
術後はシャンプーは怖いので、毎日シャンプータオルで体を拭きます。そうまでしなければいけないほどに黒丸の体は汚れてしまっていたのです。
顎には水が溜まるので、何度も抜いて治療していきました。
ついにカフェデビュー！
数々の困難をくぐり抜け、ついにカフェデビューの時が！黒丸はエイズキャリアでしたが、きっと優しい里親さんが現れてくれることでしょう。こんなに穏やかで飼いやすい猫は滅多にお目にかかれません。
まだカフェに慣れていないので表に出てくることは少ないようですが…。でも人間が大好きなのです。もしカフェに出向いた際は黒丸を探してみてください！
まとめ
ご縁あってしあわせにゃん家さんに保護されることになった黒丸。ケガや寄生虫などの状態から、外の暮らしがどれだけ過酷なのかを知らせてくれます。
のんきに暮らしているように見える野良猫ですが、実は全くのんきではないのです。実情はその逆。とても過酷で厳しすぎる世界なのです。
黒丸がその地獄のような場所から保護され、元気を取り戻していく様子は下記の動画から見ることができます。ぜひご覧になってみてください！見ることが、猫たちの支援に繋がります。
※こちらの記事は情報掲載者より許可を得て掲載しております。
掲載者名：譲渡型保護猫カフェ しあわせにゃん家
譲渡型保護猫カフェ しあわせにゃん家
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