保護猫をお迎えした経緯、理由
我が家の猫と出会ったのは、老人福祉のディサービスという仕事について間もない頃でした。私は、送迎を担当していたので、お客様の家を事前に確認するため、仕事が終わってから出かけた時のことでした。
カーナビを見ながら運転していたのですが、いつの間にか道に迷いお客様の家がわからなくなってしまいました。日没の頃の時間です。近くを見るとまだ人の気配がある工事現場があったので、祈るような気持ちで、車を止めました。
とても感じの良い職人さんがいて、道を尋ねると、その場所はすぐ近くでした。私の用件はそれで終わったのですが、職人さんがニコニコしながら、何かを持って来たのです。
よく見ると可愛い小さな猫ちゃんでした。耳と鼻、しっぽ、足先が真っ黒で、シャム猫のような子でした。職人さんが手渡してくれました。柔らかい身体からは、生命を感じる温もりが伝わって来ます。
気づくと、いつの間にか20人くらいの職人さんが現れて「写真を撮ってあげるよ」と言われました。返事をする間も無く、写真を撮ってくれました。そして、みなさんが満面の笑顔で拍手をしてくれたのです。
私は、抱いた猫ちゃんを手放せなくなってしまいました(笑)もともと猫が大好きなこともあって、「困った」と思いながら、気がついたときには、猫ちゃんを車に乗せていました。行きは1人、帰りは猫ちゃんと2人でのドライブになりました。
後から聞いた話によると、工事現場で野良猫が子猫を産み、その職人さん達がお弁当を少しづつ与えて育て、里親さんまで探してあげていたそうです。
私がもらったのは、その最後の1匹だったのです。こうして、猫ちゃんと私の新しい生活が始まりました。
保護猫をお迎えして大変だった事
私はもともと動物が大好きだったので、いつも猫と暮らしていました。猫ちゃんをもらった時は、ちょうど飼っていたアメリカンショートヘアの猫が交通事故で亡くなって間もない頃でした。
新しい猫ちゃんと暮らして大変だった事は、なかなか爪切りをさせてくれないことです。今まで飼っていた猫は、最初は嫌がっても、しばらくすると慣れて来て切らせてくれたのですが、この子は何回切ろうとしても、暴れて切らせてくれません。慣れてくれないのです(涙)
病院に行く時も、嫌がって暴れて、入っているバックを噛みちぎろうとします。何回トライしてもどうしても慣れてくれないので大変でした。
保護猫をお迎えして良かったなと思う事
私は、一人暮らしで、仕事もまだはじめて間もない職場だったので、知らず知らずどこかで気を遣っていたところがあったと思います。仕事が終わると、猫に会いたくて会いたくてたまりませんでした。疲れきった心を癒してくれて、とても感謝しています。
愛猫の現在の様子
我が家での生活に慣れて、今は呼ばなくても、時間になると自分からやってきて布団の中に入ったり、そばにいてくれたりします。
2年くらい前に、一度、入院をした時はまとまった費用がかかりましたが、命には変えられません。元気になってくれて良かったと思っています。
まとめ
あの時、工事現場に止まらなかったらこの子とは出会っていなかったと思うと、本当に不思議です。当初は、シャム猫のようでしたが、今では、グレーの猫ちゃんになりました。
今でも爪切りのときは大騒ぎですが、心を癒してくれる家族の一員として強い絆で結ばれています。