人間と猫は通じ合える…元動物看護師が綴る猫との暮らし

人間と猫は通じ合える…元動物看護師が綴る猫との暮らし

それは私が2人目を妊娠中の出来事でした。通院していた治療院の店先で気になる猫と出会ったのです。今は大切な家族の一員になった愛猫との思い出を綴ります。

愛猫との運命の出会い

我が家の愛猫と出会ったのは、今から8年前の冬のことです。私は当時、2人目を妊娠中だったのですが、坐骨神経痛が酷く、臨月になるお腹で歩いて針治療に通っていました。その治療院の玄関先に住み着いていたのが愛猫だったのです。

先生の話によると、昼間はいつもどこかへ行って、夕方から夜には帰って来て、ご飯は外で食べているとのことでした。先生の家にはすでに猫がいるので飼えず、貰い手を探しているとのこと。

私が針治療に行く日は昼間なのに、なぜかいつも玄関先にいました。治療が終わると私の後ろを一緒に歩いて、大きなバス通りまでついて来るんです。(まるで魔女の宅急便に出てくる"ジジ"みたいに!)

針治療も終盤に差しかかった頃、私がバス通りの手前でしゃがんでみると、臨月に近いお腹に"ヒョイッ"と乗ってきたのです!しゃがむだけでしんどかったのに、まさか猫が乗ってくるとは…想像もしていませんでした。

「本当は飼い猫なのかな?でも首輪はしてないな…。」と、考えることもありました。たった数回、たった数十分しか触れ合っていないのに、なぜこんなに懐いてくれるのか不思議に思いました。

同時に、「もしかしてこの猫は、私たちと一緒に生活したいって思ってるのかな?」と考えるようになりました。ちょうど、ペット可の住まいでインコしか飼っていなかったので、この猫の行動がきっかけとなって「飼おう!」と決めました。

ようこそ!

猫との新しい暮らし

猫を迎えてからは、毎日何かとハプニングが起こりました!猫と1歳の子供、そして臨月でいつ産まれてもおかしくない私。

インコと子どもに慣れてもらうため、しばらく愛猫にはケージに入っていてもらいました。インコを出して遊ばせようとすると猫のいるケージに飛んで行って挑発したり、子どもはゲージの入口を開けようとガチャガチャしたり、毎日がハラハラドキドキの連続でした。

やがて2人目が無事に産まれ、また新たな家族が加わった生活が始まりました。

インコと愛猫

愛猫を迎えて良かったことは、子ども達が猫に限らず、動物が大好きになったことです。今は2人とも小学生になり、命の大切さもわかるようになりました。

私は、動物看護師として働いていた経験があるので、子ども達には人間も動物も同じ命だと言うことをわかって欲しいという思いを持っていました。

言葉で通じ合わなくても、動物がその行動や鳴き方で何を求めているのかは、一緒に生活していく中でわかるようになると思うのです。

下の子にお尻を咬まれる愛猫

愛猫の現在の様子

最近の愛猫は、寝てる時間が増えていますが、帰宅時の"スリスリ"は今も健在です。これでもかと言わんばかりに「触って触って〜」と時間を忘れるくらい頭突きをしてきます。「ただいま〜」「どうしたの?」と声をかけると、「ニャ〜」としっかりとお返事してくれます。

子どもたちの布団で一緒に寝たり、私のお腹を"フミフミマッサージ"しながらゴロゴロとご満悦に喉を鳴らしています。愛猫は歳を重ね、子供達は成長し、お互いに良い距離感でバランスを取りながら毎日を過ごしています。

ヘソ天ひねり

最後に

人間だから動物だからと言って、命に変わりはありません。ペットショップで買った、保護したなどその迎え方にも何ら差はありません。実は、言葉が通じないということも無いのではないかと感じています。

私たち人間の方から動物たちに優しい気持ちで寄り添っていけば、時間はかかるかもしれないけれど、動物たちには必ず伝わると信じています。動物看護師として働いてみて、人間も動物も通じ合えると学びました。

1日の終わり

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