私が保護猫をお迎えした経緯
モモは友人の娘さんが保護した3匹兄妹のうちの1匹です。夫婦二人暮らし、元々は夫が猫好きでそれに影響されて私も猫好きになりました。ずっと「猫飼いたいねぇ」と言いながら譲渡会に行くわけでもなく、捨て猫に出会うこともなく過ごしていました。
私は小さい頃、祖父の座椅子に座ろうとして、祖父が飼っていた猫に「座るにゃー!」と怒られて以来、少し猫が怖かったんですが、夫の実家に居たおばあちゃんにゃんこが私にも懐いてくれたのがとても可愛くて、お陰で猫に触るのにも慣れました。
4年前の夏、友人の娘さんが捨て猫を保護して2~3ヶ月経った頃、「3匹飼うのは大変だから1匹連れて行って良い?」と聞かれ、当時3ヶ月ほどの子猫の可愛い写真を見せられてすっかりその気になったのがことの始まります。「取り敢えず見てみましょう」ということになり、友人と娘さんがモモを家に連れてきてくれました。
もうこうなったらお終いです(笑)。一瞬で可愛くて手放したくなくなり、すぐに我が家の一員となりました。友人は私たち夫婦に尋ねることもなく、3匹の中からモモを選んで連れてきました。「あなたには絶対モモだよ」と。この出会いはとても幸せな運命でした。
友人は保護したときに女の子だと思って"モモ"と名付けたそうですが、実は男の子だったので夫が「桃三郎」と命名したのです。こうして中年夫婦と桃三郎の生活が始まりました。
保護猫をお迎えして大変だった事
初めて飼う猫。夫は実家に猫がいたものの、二人ともほぼ飼い主デビューです。子供を育てたこともない中年夫婦、小さなにゃんこに振り回されて右往左往していました。
トイレは家に来た日に友人が「ここだよ」とカリカリしてみせるとすぐ覚えました。まだ小さかったのでローテーブルにも上れないほどでしたが、3DKのマンション内をずっと探検して回っていました。この日以来、我が家は、お風呂以外は押し入れもトイレも、ドアを開けっ放しです。目に入るもの全てに興味があり、ちょんちょん触ったりにおいを嗅いだり、探検は尽きません。
一番心配だったのは、私たちが共働きなので、平日は桃三郎一人でお留守番をしなければならないことでした。我が家に来たのはお盆休みだったので、数日間は一日中、一緒にいましたが、休み明けからはいよいよ一人での留守番生活です。
初日は仕事中も、桃三郎は何をしてるのか、寂しくないか、困ってないか、ケガしてないか、気が気ではありませんでした。夕方帰宅したとき、奥からみゃーみゃーと鳴きながらトコトコ走ってきた桃三郎の可愛い姿は忘れられません。
心配を余所に、その日朝出かけた時と帰った時、写真立てが45度ほど動いていただけで、何も変わったことはなく留守番初日を無事終えました。あれから3年半以上、日々無事に留守番をしてくれています。
保護猫をお迎えして良かったなと思う事
3匹の兄妹保護猫のうち、友人は迷いなく茶トラ白のモモを連れてきてくれました。まさに我が家の殿様になる運命だったのです。
桃三郎には何も躾けることもなく(というか躾ができませんでした…)、基本的に自由にさせています。だからと言って、桃三郎は大きな悪戯をすることもなく、賃貸マンションの壁や柱を傷つけることもありません。興味はあっても自分の食べ物と人間の食べ物は区別しています。粗相することは全くありません。
お利口な自慢の我が家の一員です。爪を立てて穴が開いて困ったりする事もありますが、それは爪を立てた桃三郎が悪いのではなく、そこに置いておいた飼い主が悪いのです。それに猫は爪を立てるもの、そんな受け止め方が当たり前になり怒ることもなく、何をしていても可愛い愛猫を見ているだけで癒され、何気ない時間が幸せで日常が豊かになりました。
愛猫の現在の様子
身体も態度も大きくなった桃三郎は、芯の強い自分を持っている猫です。(猫に使う言葉ではないような気がしますが…)
おしゃべりでご飯や遊びの要求は激しく、トイレに行く時も報告を忘れません。そして、とても甘えん坊で人見知り。でも、女の子にだけは人見知りしません(笑)。
私たち夫婦はすっかり桃三郎の下僕となりました。ダイニングテーブルは桃三郎のベッドと化し、私たち夫婦は隙間に料理を並べて食事をしています。でも人間用の料理を食べることはありません。自分の食事場は決まっているので、準備をすると自分からちゃんとその場所へ行って待っています。
我が物顔で悠々と過ごしている桃三郎を見ていると、ここが自分の家で私たち夫婦が桃三郎のことを大切に思っていることをしっかりわかってくれているのだと安心します。そして、出会えた幸せな運命を心から感謝しています。
まとめ
初めて猫と一緒に暮らすことになり、分からないことばかりで手探りでしたが、こんなにも猫が癒しを与えてくれて暮らしが豊かになるとは…本当に想像以上のことです。
猫を飼って以来、以前にも増してどんな猫を見ても可愛い!と感じるようになり、外猫を見かけるとつい話しかけてしまいます。
私の暮らす地域では外猫に餌をやったり、去勢や避妊手術を受けさせたりしているようですが、場所が変われば可哀そうなニュースを聞くこともあります。そんな可哀そうなニュースが1つでも減るよう祈るばかりです。