脳障害と言われて里親になった猫は盲目だった

脳障害と言われて里親になった猫は盲目だった

猫好きの方なら愛護センターやシェルターにいる猫や、病気やケガでハンディを負った猫の譲渡を考えたこともあるのではないでしょうか。わが家には現在14匹の猫がいますが、「ラム」をシェルターから迎えるまでは全て元野良猫でした。保護猫を迎えたきっかけ、しかも「脳障害がある」といわれたラムとの出会いをご紹介します。病気やハンディのある猫たちに、あたたかい家族が見つかるように願いを込めて…。

きっかけはFacebookでの里親募集の記事

ある時Facebokで、脳に障害がありご飯を満足に食べられない猫の里親募集の記事を見つけました。その子は介助なしではご飯が食べられない上に、シェルターでも手がかかって他にも沢山の猫がいることから、このまま飼い主が見つからなければ殺処分になってしまいそうだというものでした。

あまりにも不憫に思い、そのサイトの方と連絡を取ると、もうこの子には飼い主が見つかったとのこと。

ホッとしていると、まだまだシェルターには脳障害のある猫や、事故で下半身不随の猫など、ハンデがあって家族が見つからない子が沢山いるとのこと。

もし良ければ他の子にも関心を寄せていただけないですか、という切実な思いに「何とかしないと」と思い、その中の1匹を迎えることにしました。

やせ細ったラム

既に11匹もいるのに、ハンディのある子を受け入れられる?

その時わが家には、既に11匹の猫たちがいました。あと1匹増えるのも大して変わりはないと思ったものの、ハンデがある子を受け入れて、全員のお世話が満足にできるのか、しばし悩みました。

でもこの11匹の猫たちが今後病気やケガでハンデを負うことになるかもしれないし、高齢になればその時のお世話も大変だろう。

それでも最後まで何が何でも面倒を看ると決めているんだから、遅かれ早かれみんなお世話が大変になる時が来る、それが今になるだけだ、と覚悟を決めて返事をしました。

寝そべるラム

どの猫にしますか?

沢山のハンデのある猫の写真や記事が送られてきました。

どの子もみんな可愛くて愛らしいし、私にはとても1匹に決めることができませんでした。

色や柄、年齢や性別も関係なく、一緒に暮らせばだれでも可愛くて家族になれると信じていたので、初めに提案をいただいた『脳障害のあるミナちゃん』を受け入れると決めました。

ハンモックでくつろぐラム

脳障害は「てんかん」で、本当は目も見えない!

わが家に来た『脳障害のあるミナちゃん』は「ラム」と名付けました。

度々2階の階段を落ちるのでおかしいなあと思っていたら、実は目も見えず…脳障害といわれていたのは「てんかん」でした。

それからラムにあった薬を処方してもらうのに苦労しましたし、毎日の投薬も毎月の健診も欠かせません。

でも毎週のように起きていたてんかん発作は、今では3年に1度くらいの割合まで抑えることができていますし、わが家に来てから平和に5年が経ちました。

靴下を着せられるラム

目が見えないからトイレもできないけれど…

ラムは盲目のため、トイレを自力で探すこともできませんし、お水も自分の手で水に触れて初めて水と分かります。

初めは盲目のラムが心をあまり開いてくれず、ハンデのある子を飼うなんて私には無理だったのかも…と泣くこともありました。

でも現在の落ち着き、顔つきも穏やかになり、のんびりわが家で過ごしている姿を見ると、ラムを迎えて本当に良かったなあと思っています。

帽子をかぶせられてるラム

保護猫でハンデがある子は、確かに他の猫に比べてお世話が少し大変かもしれません。でもハンデのある子の幸せそうな姿を見られることほど、幸せなことはありません。

皆さんも、猫と暮らす選択肢に、保護猫を迎えること、ハンデのある子を迎えることを、考えてみませんか。

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