トラバサミ使用違犯による悲劇
福島で育った「幸喜」は、いつからかひとりぼっちでした。捨てられたのか迷子になったのか分かりませんが、誰にもご飯をもらえず追い払われていたそうです。
そんな状況の幸喜に気付いた給餌ボランティアさんがご飯を与えるようになっていました。
ところがある日、幸喜はトラバサミに挟まって左前脚を失ってしまいます。
福島県飯舘村に毎週給餌に通ってるJupiterさんからトラバサミで左前脚欠損してしまった子を預かりました。壊死してるため肩から断脚します。痛かっただろうに…トラバサミは違法ですよ!とても人馴れしてる子です。これから全ての医療を施しピカピカになってもらいますね。 pic.twitter.com/VPVrhB4PsD
— ゴエママ (@COKeS7nsxPGOroD) October 11, 2018
トラバサミは動物に大怪我を負わせる狩猟用の罠のことです。今は鳥獣保護管理法で規制されているものですが、誰かが違犯と分かっていて使ったのでしょう。
幸喜は一時的に保護されましたが給餌ボランディアではどうすることも出来ません。そこで保護猫団体のゴエママさんがお世話することになりました。
手術へ
トラバサミで切れた左前脚は壊死してしまい、断脚手術を行うことになりました。
保護される1ヶ月前までは前肢もあったそうです。トラバサミも違法だけど遺棄も犯罪ですよ。この子は去勢済みでした。サクラ耳じゃありません…最近、被災地では捨てられる猫が多いと仰ってました。給餌ボランティアの弱みにつけこんだ許されない行為です。日曜の午後に断脚手術をします。頑張ろうね pic.twitter.com/2Y3Bp6WT93
— ゴエママ (@COKeS7nsxPGOroD) October 12, 2018
手術成功!幸喜も頑張って乗り越えました。
保護猫団体のシェルター「ねこのおうち」へ帰ります。
ボクがんばったよ!
— ゴエママ (@COKeS7nsxPGOroD) October 19, 2018
さぁ「ねこのおうち」に帰ろう。
茶トラくんは頑張りました。皆さん応援してくれてありがとう。茶トラくんの詳細についてはまた改めてご報告しますね。 pic.twitter.com/tuUcC9hWAo
幸喜はサクラ耳ではないのに去勢済みでした。そして肉球も柔らかく、人馴れしている様子からも、以前は飼われていたと考えられます。無責任に捨てられなければ、足を失うこともなかったでしょう…。
手術から7日目
手術から1週間経ったころです。大きな手術を終えた幸喜は、安心できる生活を得たせいでしょうか、風邪の症状が悪化してしまいました。
茶トラくんは幸喜(こうき)として生まれ変わりました。大きな手術で免疫が落ちたせいか風邪をひいてしまったけど食欲旺盛です。トイレもちゃんと出来ておりこうさん!幸喜の肉球は柔らかいです。野良猫として生きて来た子じゃない…捨てられなければ片腕を無くす事もなかったはず。辛かったね… pic.twitter.com/aDtcKDRfzA
— ゴエママ (@COKeS7nsxPGOroD) October 21, 2018
けれどもこの様子を見てください!幸喜はとっても甘えん坊になっています。
甘えん坊になれるほど、居心地がいいのでしょう。やっとの思いで安心できる住みかを手に入れたのが伝わってきますね。
幸喜は風邪の症状が酷くなり食欲低下。私が体調不良で休んでる時で良かった…補液して無理のない程度に給餌して。大きな手術を頑張ってやっと安心できる場所に辿り着き体がホッとしてしまったかな。あまえん坊のぼっちゃまと今夜は一緒に寝ます。早く元気になーれ!私もだ^^;おやすみなさい… pic.twitter.com/197oxEZduq
— ゴエママ (@COKeS7nsxPGOroD) October 26, 2018
左前脚がなくても……
幸喜は左前脚を失っても自由は失ってません。爪とぎや自分のやりたいことは何でも出来るのです。
幸喜は出来ない事など何ひとつもありません。あるとしたらトイレの砂をかけないくらいかな。手術の時、先生に聞きました。断脚って骨から切り落とすの?って…肩から骨を外して取るから痛みも出血も最小限で済むからと。私は保護猫たちの痛み苦しみを緩和する役目でありたい。その為にもキャパは大切 pic.twitter.com/o9zePj66h0
— ゴエママ (@COKeS7nsxPGOroD) November 3, 2018
この幸喜の堂々とした姿が誇らしく感じます。
もう1人じゃない
一人ぼっちで人から追い払われて過ごしていた幸喜。トラバサミで左前脚を失いましたが、給餌ボランティアを通して保護猫シェルター「ねこのおうち」に保護されました。
壊死のため断脚となってしまいましたが、無事に手術を終えた幸喜は同じ家に住む保護猫たちと一緒に仲良く暮らしています。
ひとりぼっちだった幸喜に仲間や大切にしてくれる人ができ、幸せな気持ちになりました。それと同時に困難にも負けずに生きている幸喜の姿を見ていると、力をもらったような気がします。
※こちらの記事は情報掲載元の団体より許可を得て掲載しております。
団体名:一般社団法人 ねこのおうち
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