いつの間にか鞄に入っていた野良親子猫。保健所に入るもつながった命

いつの間にか鞄に入っていた野良親子猫。保健所に入るもつながった命

うちのアイドル猫のまるちゃんは、処分される手前で命を救われ、縁があってうちにやってきました。そのまま殺処分されていたらと考えると・・・本当によかったなと思います。しかし、現実は、まるちゃんのように、助かる命ばかりではありません。命の大切さを教えてくれた保護猫のまるちゃんが、我が家にきた経緯や大変だったこと、良かったことをまとめてみました。

まんまるおめめのまるちゃんとの出会い

「ねぇねぇ猫、保護した人がいるんだけど。猫飼う?」

主人から私の携帯へ連絡が入りました。主人の職場の方が猫を保護したようで、誰か飼ってくれないかと、探しているとのことでした。

主人は、猫はあまり好きではないのですが、捨て猫がいると放っておけない性分の私は、そんな主人を説得。

主人はしぶしぶ、私とこどもは大喜びという温度差がある中、引き取ることになりました。

それからしばらくして、保護した方の自宅まで子猫をお迎えにいきました。

子猫2匹

「かわいい~!!」私と子供は子猫を見た瞬間に、彼女の虜になりました。とっても元気で人懐っこい子でした。

驚いたことに保護した方が外で作業をして帰ろうとしたところ、カバンに中に猫が入っていたそうです。親猫1匹と子猫2匹。家の事情で飼えないと思い、その足で保健所へ連れて行ったようなのですが、どうしても猫のことが気になり、後日引き取ってきたとのこでした。

そして我が家にご縁があり、うちにくることになりました。まんまるおめめがきれいな子なので、名前は「まるちゃん」に決定しました。これがまるちゃんと私たちの出会いです。

子猫2匹を抱っこしている子供

猫との暮らしは驚きの連続

どこにでもジャンプ!

猫を飼った経験がない主人や、子供にとっては驚きの連続だったようです。

机の上にのる猫

ご飯を食べていれば机の上、台所で料理をしていれば、冷蔵庫やキッチン、コンロにまでジャンプしてきます。

けれども台所では火を使いますし、刃物もあります。危険だということを教えてあげると少しずつ理解してくれるようになり、コンロには登らないようになりました。

なんでもガジガジ!

まるちゃんは、とにかく紙類のものが大好きで、見つけると、噛んでボロボロにしてしまいます。子供の持ち帰った学校のプリントは、出しっぱなしになっていることが多かったので、まるちゃんの獲物にされていました。

ランドセルをのぞく猫

また小ぶりの子供のおもちゃが大好きで、咥えて何処かへ持っていってしまったり、子供のお気に入りのおもちゃを噛んで壊してしまう事もありました。その度に、子供は猫に怒って追いかけ回し、その光景を見た私は子供に「あなたが出しっぱなしにしたからでしょー!」と、言い合いの喧嘩になることもありました。

おもちゃの箱に入る猫

子供の成長につながった脱走事件

そんなにぎやかしい毎日でしたが、ある日「あれ、まるちゃんが居ない?」ふと気づくと部屋のどこを探してもまるちゃんの姿がありません。

玄関を見に行くと、少しだけ玄関の扉が開いています。外の世界に興味を示すようになり、玄関や窓等、しっかり閉めるように、家族全員で気をつけていたのですが、子供がしっかり玄関の扉を閉めなかったことが原因で、ついに脱走してしまいました。

「ちゃんと玄関閉めたもん!」と、自分に罪がないことを主張し続け、泣きじゃくっていた子供にこう言いました。

「泣いていてもまるちゃんは帰って来ないよ!」

外を見つめる猫

午後19時頃。家の敷地内に外灯があるといっても、まだ小さな子供には、暗くなってしまった自分の庭ですら怖いと感じたと思います。でも、一生懸命名前を呼びながら、一緒に探していました。

しばらくすると、まるちゃんの鳴き声が聞こえ、車の下に隠れているのを発見。無事救出することができました!

外傷はなかったのですが怖かったのでしょう、少し震えていました。「ごめんね。ごめんね。怖かったね。」と、子供はまるちゃんをしばらく抱きしめていました。

この脱走事件をきっかけに、ちゃんと玄関の扉を閉めるようになりました。そしてこれまでまるちゃんのお世話を全くしなかった子供が、まるちゃんが鳴いていると「ご飯がほしいのかな?」「お水がなくなったのかな?」と、ご飯やお水、トイレの片付け等、自らお世話をするようになりました。

猫を抱きしめるこども

大切なかけがえのない家族に

我が家にきて丸3年経ちますが、立派な大人の猫に成長しました!主人は、猫が苦手でしたが、今は一緒の布団で寝るほどになりました。

おもちゃを噛んで壊したり、プリントをぐちゃぐちゃにしてしまったり、いまだに怒られながらも、子供とまるちゃんは大の仲良しです。まるちゃんはいつも子供の部屋の椅子でお昼寝をしています。うちの子は、一人っ子のため、まるちゃんが妹であり、時にはお姉ちゃんでもあります。

そして、大切なかけがえのない家族です。

椅子で寝る猫

こどもの「できた!」が増えた

まるちゃんが家にきてから、家族での会話がうまれ笑顔が増えました。そして、なによりも子供の成長がみられたことが、親にとって一番の宝物ではないかと思います。

こっちを見つめる猫
  • 一人で2階へ行けなかったのに、まるちゃんと一緒ならいけるようになった
  • トイレに一人で行けなかったのに、まるちゃんとならいけるようになった
  • まるちゃんと一緒ならお留守番もできようになった

自発的に自分でやるようになりました。子供はいつもまるちゃんと一緒です。人間の大人ではなく、猫のまるちゃんだからいいのだとおもいます。子供にとって、ちょうどいい心地いい関係なのかもしれません。

引き取った時の様子の子猫

捨て猫だったまるちゃんから、わたしたち家族はいろいろなものを教えてもらいました。我が家にきてくれたまるちゃんに感謝します。

そして、殺処分される猫や捨てられてしまう猫がいなくなることを心から願っています。

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