どこを見ても猫、猫、猫、猫、猫…
踏み込み
米国ワイオミング州のとある場所で、捜査令状を手に地元警察が大規模な猫の多頭飼育崩壊現場に踏み込みました。
猫の救出を動物愛護団体The Humane Society of the United States が担います。
屋外を歩き回る猫たちから、とりあえず確保してゆきました。
この子はケージで、長―い鳴き声を上げています。
スタッフが解説します。
「典型的な多頭飼育崩壊のケースです。最初からこうするつもりではなかったのでしょうが、コントロール不能に陥ってしまいました。」
猫の繁殖サイクルは案外早いですからね。初めに数匹を放置すると、一気に増えて手がつけられなくなり、飼い主は思考停止してしまうのでしょう。
この事態を防ぐために、避妊、去勢を施すことが必要なのですね。猫と人が共倒れしないためです。
保護
汚染された家の中で、どこにでも潜り込む猫たちを見つけて保護するのは困難な作業です。
ここには子猫がかたまっていました。
このオルガンが音色を響かせた日々もあったのでしょう。避妊、去勢をした数匹の猫たちと数人の家族であれば、このような状況に陥らず、今も穏やかな暮らしを送っていたかもしれないのに。
この崩壊現場では、猫たちはまだ、飢えてはいませんでした。エサやりに奔走すること、それは思考停止した飼い主にわずかに残った良心だったのかもしれません。
外のテントで、保護した猫に救急処置を施します。
「うじゃうじゃ」という形容しか浮かびませんが、本当は1匹1匹、個性豊かな猫たちです。
部屋の中でカメラがどこを向いても、猫がひしめいて、多くは感染症を発症しています。
あらゆるすき間に猫が詰まっています。生後間もない子猫に授乳中の猫も複数います。
もしこの日に警察や保護団体が踏み込まなかったら、破綻した状況は加速度的に破滅へ向かっていったことでしょう。
猫の情報を添付したケージを次々にトラックに積み込みます。
その後
この劣悪な環境で150匹を超える猫たちを保護するのは大変な重労働ですが、本当に大変なのはこれからでしょう。
猫たちの健康診断、ケガや病気の処置、避妊、去勢手術、マイクロチップ埋め込み、毎日の世話と心身の健康管理、そして里親募集が始まればそのやり取り…。気が遠くなるような作業量ですが、こつこつと地道な取り組みです。
動画を見ることは保護活動支援につながります。
※こちらの記事は動画の制作・配信をしている団体より許可を得て掲載しております。
動画制作者:The Humane Society of the United States
掲載YouTubeチャンネル:The Humane Society of the United States