抜けない!抜けたら、怒ってる!
通報・発見
頭にはまった空き缶が取れない猫を見た人から連絡を受け、保護団体タキス・シェルターがその場所に行ってみると、猫は同じ場所にじっとしていました。
途方に呉れ、方向感覚も失ってしまったのかもしれません。
そっと背中を触ると、頭を振って反応しました。何も見えず、何も聞こえず、恐ろしいでしょうね。
背中をつかんで、車に運びました。
ゆっくり缶を引っ張ると、両耳が出てきました。
そしてここから…
スポッ!抜けた~。
抜けた瞬間に、「シャーッ」と威嚇しています。
猫はうなり声をあげ、威嚇を繰り返して、ダッシュボードに飛び乗ったり、車内の後方に移動したり。
ほぼ野生化した猫のようです。
狭い車内で、タキスさんも気を付けないと咬みつかれたり、ひっかかれたりしかねません。
「ここで放すべき?連れ帰るべき?」タキスさんは迷っています。
イカ耳にうなり声からのシャー!不機嫌全開です。お口をムンッと結んで、高音でうなっていますよ。
かわいい、なんて余裕はありません。
ここから、ブシャ!と、背もたれに本気の猫パンチ炸裂しました。すごい気迫ですよ。
「おぉー」と感嘆するタキスさんは、慣れたものです…危ないけど…。
タキスさん、後ろのドアを開けました。強風に木の枝葉がなびき、寒い季節のようです。
「ここは温かいね。だけど、自由を取る?」
ドアを開けたまま、猫にどうするか、ゆだねます。
「10まで数えるよ。それで決めるんだよ。」
ゆっくりと、1、2、3…と数え始めます。
猫は、外を見たり、車内を見たり。
このやり取り、とっても、面白くて興味深い!動画を是非見てください。
猫の心理は、本当に不思議。ここまで興奮していたのに、猫は、10数えるまで、車内にとどまったんですねえ。
タキスさんは猫を病院に連れて行き、すぐに去勢手術を施して、施設に連れてきました。
よほど空腹だったのでしょう、カリカリも食べるし、柔らかいフードはこれが2皿目だそう。触られるのもそっちのけで、食べたい!
その後
「ティンティン」と名付けられた猫は、ついに人に撫でられる快楽と、柔らかいベッドの誘惑を知ってしまいます。野性味を捨てて、心地よい生活を手に入れたティンティンは、ある意味、生存能力が高いのかもしれませんね。
空き缶を頭に突っ込んだ姿はちょっと面白く見えますが、実際それでペットや野生動物が命を落とすケースは時折発生します。ポイ捨ては言うに及ばず、所定の場所に捨てる際も、できる限りこんな悲劇が起きないように、きちんと処理したいものですね。
大人の猫もこんなに変わるのか!という驚きのビフォー・アフターの姿を見せてくれる動画をどうぞ。
動画を見ることは保護支援にもつながります!
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:Takis Shelter