猫は人を信じた
満身創痍(そうい)
キャットタワーでくつろぐ「オーレン」です。
米国ノースカロライナ州の一軒家から猫や犬、牛なども含めて150頭以上の動物が、ネグレクトを含む虐待から保護され、オーレンもその中の1匹でした。
オーレンは汚れた狭い空間に、他の60匹もの猫たちとともに監禁されていました。
オーレンがよどんだ空気を吸い込もうとするたびに、咳のような、くしゃみのような音が響いていました。
それでもオーレンは人が来たことを喜び、それを精一杯表現したのです。
収容された施設で身体検査を受け、オーレンの様々な病状が明らかになりました。
慢性の呼吸器系疾患、白癬(はくせん)菌による皮膚病、血流が阻害されて耳が変形する「カリフラワー耳」、目鼻の感染症と、てんこ盛りです。
さらに、足の関節炎や奇形も見られ、ゆっくりとしか歩けないようです。
どれも、劣悪な環境に放置されていたことが原因だったり、悪化させたと想像できますね。
オーレンに里親募集はかけられませんでした。
病気があるから?
いえいえ、そうではありません。
施設でボランティアをしている1人の女性が、「私が飼いたい」と名乗りをあげたのです!
あんな悲惨な状態にあったのに、なんて愛らしい性格!と、ビビビッと来たのだそうです。
オーレンが引き取られた時には、キャリーケースにたくさんの寄せ書きが集まりました。
「大好きだよ!」「幸せにね。」
経緯を話すスタッフも、よかった、と涙目に。
その後
オーレンはやっと、安心できる場所と家族を得ました。
仲間がいて、里親さんに愛され、動き回るスペースがあり、そして、汚染されていない空気を吸えること。オーレンは全てをやり直し、全てを楽しんでいます。
動画を見ることは保護活動支援につながります。
オーレンが発見された現場の保護活動の様子はこちらで閲覧できます。
※こちらの記事は動画の制作・配信をしている団体より許可を得て掲載しております。
動画制作者:The Humane Society of the United States
掲載YouTubeチャンネル:The Humane Society of the United States