消えかけた命に宿る、生きる力
保護された子猫の状態は…
アリゾナのレスキュー団体に、生後10日ほどのメスの子猫が保護されました。
見るからに瀕死の状態でした。骨が見えるほどに痩せこけ、お腹は背骨が触れるほどにへこみ、片目は少しくぼんでいます。また極度に体温が低く、そのまま何もせずにいたら数時間後には命を落とすところでした。
保護されたとはいえ、助かる確率は五分五分。万が一助からなかった時のために心の準備が必要な切迫した状況だったのです。
なんとかして助けたい
カルフォルニアに拠点を置くKitten Rescue Lifeを運営するアマンダさんは、その子猫を施設で引き取りたいと申し出ました。
小さいころから動物に囲まれて暮らしていたアマンダさんは猫の保護が生きがいで、人生の大半を保護活動に費やしてきました。
ですから瀕死の子猫を引き取るのに迷いはありませんでした。
寝る間も惜しんだ看護
アマンダさんは子猫を「スキットルズ」と名付けました。
スキットルズを引き取ってから、彼女の献身的なケアが始まりました。夜でも2時間おきに目を覚まし、栄養満点のミルクを与え、排尿を促すための刺激を与えます。生後間もない子猫のケアはとても大変なのですが、アマンダさんにとっては全く苦ではなかったそうです。
「この小さな命を助けられるかどうかは自分次第だと思うと、疲れなんて感じませんでした」とアマンダさん。
少しずつ、でも確実に成長
スキットルズは、ミルクを与えられるたびに徐々に大きくなっていきました。体重も順調に増えています。
心配だった目のくぼみも解消され、本来のかわいらしく愛らしい姿を取り戻しました。「この子を助けたい」というアマンダさんの情熱がもたらした嬉しい結果でした。
「スキットルズのお腹はカエルみたいに膨らんで、もはやテディベアにしか見えないわ」とアマンダさんは嬉しそうです。
おてんばなスキットルズ
スキットルズは、とても元気でおてんばな猫だということが判明しました。
食欲も旺盛で、遊ぶのが大好きなようです。人間が好きで、人間からも好かれる幸福な猫に成長しました。
次の幸せへと向かう準備
スキットルズの健康状態はパーフェクトになりました。獣医師のもとで感染症の検査を受け、必要な予防接種をしました。もう少し体重が増えれば、避妊手術も受けられます。
あとは、一生を共に暮らす家族を見つけるだけです。
大きな変貌を遂げた猫の幸せ
大変嬉しいことに、スキットルズの新しい家族は想像以上に早く見つかりました!飼い主となる女性はアマンダさんの古くからの友人であるシエラさん。
そして、スキットルズには兄妹もできました。先住猫のロミーとチャンスです。この頃のスキットルズは保護された当初からは想像もできないほど大きく立派に成長していました。アマンダさんがカエルのようだと言っていたお腹は今も健在のようです。
「時々、スキットルズは、あの瀕死の状態だった猫と同じ子なのかと不思議に思います。それくらいこの子は大きく成長してくれました。」とアマンダさんは語りました。
スキットルズはこれからもその愛らしい性格で、家族仲良く暮らしていくでしょう。
※こちらの記事は情報掲載元の団体より許可を得て掲載しております。
団体名:KITTEN RESCUE LIFE