骨折して保護施設に収容された子猫
ボランティアで猫の預かりをしていて、次の新しい飼い主を探すお手伝いをしています。
ある日保護施設に子猫が収容されました。母猫は一緒ではなく、その子猫だけの収容でした。
子猫は交通事故に遭ったようで、片手を骨折していました。もちろんそのままではその手は使えなくなるので、治療目的でボランティア団体へ一旦引き取られ、手術を受けることに。
幸い骨折のほかに異常はなく、手術も無事成功。経過が良かったので退院の許可が下りましたが、そのまま保護施設に返しても術後のケアが難しいので、我が家へ預かり猫としてやって来ました。
名前は「さーちゃん」。
カラーを付けて安静生活
次の診察までは安静にしていなくてはなりません。部屋の中でフリーにはできないので、その日からケージの中だけでの生活が始まりました。
寒い季節ではなかったのですが、まだ子猫なので身体が冷えないように、ケージの中にはペットシートを敷き詰めた上に、冬用の猫ベッドを置きました。
カラーをしているので、狭いケージの中では少し歩きにくそうにはしていましたが、それも仕方がありません。術後数日間は一日の殆どを横になって過ごしていました。
ご飯は自力では食べられないので、口元に持っていって食べさせました。一度に食べられる量が少ないので、一日数回に分けて食べさせていました。
2週間で遊べるまでに回復
我が家に来てから2週間ほどで短時間ならフリーにしても良いとの許可が下りました。
最初はケージの扉を開けて、自発的に出てくるのを待ちました。まだ身体がきついなら出てこないかもと思いましたが、少し戸惑いながらも出て来ました。
激しい動きはできないながら猫じゃらしで楽しそうに遊びだしたので、その姿を見てホッとしました。
日にちが経つごとに少しずつ動きも活発になっていき、骨折していた足を気にしつつも遊びに夢中になれるようになっていきました。
2ヵ月後には新しい飼い主さんの元へ
天気がいい日はキャリーに入れたまま数分間、日光浴をさせました。
やがてカラーも外れ、骨折していた手はまだピンと伸び切ったままでしたがさほど気にしなくなっていきました。まだ一日中フリーではなく、ケージの中と部屋での生活とを繰り返しながら2ヵ月ほど過ごしました。
その後、日常生活に問題なくなったので譲渡対象の猫になり、数回の譲渡会に参加して、新しい飼い主さんが見つかりました。
さいごに
病気や怪我などを負った猫を自宅で養生させるのは、それなりに気を使って大変な部分があります。時間も取られるし、その後のケアがちゃんとできているかどうかも心配になります。でも少しずつ良くなっていく様子を身近に見られるので、その点ではとてもお世話のし甲斐があります。
さーちゃんを手元で回復させられたこと、新しい飼い主の方が見つかったこと、本当に良かったです。