倫理なき子猫工場の実態
強制捜査・摘発
米国の動物保護団体「全米人道協会(The Humane Society of the United States)」は、ノースカロライナ州内のある郡で、アフリカ原産のネコ科の野生動物サーバルと、イエネコの交配によるサバンナキャットの繁殖が行われているとの情報をキャッチしていました。劣悪で違法状態の子猫工場の摘発が始まります。
全米人道協会のメンバーによるチームは物々しい雰囲気で事前の打ち合わせをし、郡警察が施設の運営者に強制執行を伝えます。施設の運営者は、動物虐待など18の罪状で起訴されることになるそうです。
猫工場の敷地手前の看板には注意書きがありました。「警告。サーバルやサーバルの交配種がこの裏にいます。噛まれたり引っかかれる危険があります」
つまり、隠していたわけではないのです。野生動物の飼育や交配に関する州レベルで統一した法令がなく、場所によっては、たとえ裏庭でトラを飼っても違法にあたらないとか…。
ここでもおそらく、サーバルの飼育自体は違法ではないのでしょう。法律を整備しないと!
実態調査
家屋の中も外も、猫だらけ。サーバルの特徴が見える猫もいます。交雑種でしょうか。
狭いケージに押し込められた猫たちもいます。
サーバルをイエネコと交配させ、「サバンナキャット」と呼ばれる交雑種の繁殖が行われていました。
休みなくぐるぐる歩く様子を見て、団体メンバーは、「野生動物のサーバルは、狭いケージで大きなストレスを抱えている」と話し、悲しそうな表情を浮かべます。
施設にはサーバルのメスもオスも複数飼育されているようです。
多数のサバンナキャットも1頭ずつケージに入れられています。通常のイエネコにはあり得ないサイズのようです。こうして次々に交雑種を繁殖させ、販売しているのです。
保護
すべての猫たちの保護が始まりました。広い敷地をくまなく確認し、保護するのは大仕事です。
この猫は、床をはいずるように移動しています。「この猫は、障害が出るような交配によって作られました。」との説明です。
意図的に、障害を持って生まれるように、仕向けたってことですか!?「かわいそうな猫」というレッテルで販売しようとか、そういう意図ですか??
加えて、衰弱した犬たちも発見されました。とにかく「全てが間違っている。」その通りです。
その後
このケースは、野生動物がからむため、通常の里親探しとは違い、動物園などを含む展開になるでしょう。その他の多くの飼育動物としての猫たちや犬たちには、適切なケアの後、通常の里親探しとなるのだと思います。
米国に限らずペット業界には、巨大な闇が見え隠れします。猫を愛する私たちこそ、この問題に向き合わなければいけませんね。
動画を見ることは保護活動支援につながります。
※こちらの記事は動画の制作・配信をしている団体より許可を得て掲載しております。
動画制作者:Humane Society of the United States
掲載YouTubeチャンネル:The Humane Society of the United States