アビシニアンの特徴
アビシニアンの病気についてお話しする前に、特徴について先少しお話しします。
「クレオパトラが愛した猫」といわれることのあるアビシニアンは、細く引き締まった身体と、しなやかなその振る舞いが「まるでバレリーナのようだ」と表現されることもあります。
美しく高貴な見た目とは裏腹に、好奇心旺盛で運動能力が高く、利口ながら甘えん坊な性格が世界的に愛されています。ただ、そのやんちゃぶりや、運動能力の高さから無茶な遊びをして怪我をしてしまうことも。その他に、アビシニアンがかかりやすいと言われる病気についてご紹介します。
アビシニアンの病気のサイン1「夜間にものが見づらそう」
アビシニアンは活発でいたずらも大好き。スマートなからだに大きな目が特徴のアビシニアンですが、遺伝的に視覚障害を起こしやすいと言われています。その症状はかなり進行するまで飼い主さんが気づかないことも少なくないそうですが、アビシニアンの不調のサインを見逃さず病気の早期発見ができるようにしてあげたいですね。
網膜変性症(網膜変性性疾患)
アビシニアンがかかりやすい病気に、網膜変性症というものがあります。原因は先天性の場合と後天性なものとがあります。網膜変性症はさまざまな視覚障害を引き起こします。症状が進行すると夜間にものが見えにくそうにしているなど、いくつかのサインが見られます。
不調のサイン
網膜変性症を発症すると普段より目が光って見えたり、明るい場所でも瞳孔が開いた状態だったりすることがあります。他にも日ごろから観察をして、早い段階でアビシニアンの異変に気づけるようにしましょう。
- 動くものを見逃す
- スピードに目が追い付かない
- おもちゃで遊ばなくなった
- 急に触ると必要以上に驚く
原因と予防
原因の多くは先天性のものですが、他の目の病気や栄養不足が原因(タウリン欠乏性網膜変性症)となる場合もあります。後天性の病気を発症させないように普段から栄養バランスの良い食事と早期発見を心がけましょう。キャットフードを食べていればタウリンは十分摂取できます。
アビシニアンの病気のサイン2「元気がなく水を欲しがる」
アビシニアンがかかりやすい病気のひとつに内臓の機能障害を引き起こすアミロイドーシスがあります。アビシニアンが水をたくさん欲しがり、元気がない、体重が減る、むくみが出るなどの症状があったら早めに病院を受診しましょう。
アミロイドーシス(内臓機能障害)
アミロイドーシスはアミロイドというタンパク質が腎臓などに沈着して引き起こされる内臓の機能障害です。このアミロイドーシスはアビシニアンが特にかかりやすい病気のひとつですが、なぜ遺伝的にこの病気にかかりやすいかなどはっきりとした原因は不明です。
不調のサイン
発症すると元気がなくなり、動きたがらないなど、わかりやすい症状が多いので、不調のサインに早く気づいてあげましょう。
- 水をたくさん欲しがる
- おしっこの量が増える
- 食欲がなくなる
- 体重が減る
- 元気がなくなる
この他にもネフローゼ症候群を併発することがあり、併発すると尿にタンパクが出てしまうためにむくみやがでることもあります。
予防
アミロイドーシスは原因がはっきり分かっていないため、明確な予防方法がありませんが、病気を引き起こす基礎疾患を予防することが大切です。
アビシニアンは比較的、遺伝性疾患を引き起こしやすく、上記のアミロイドーシスの他にも、甲状腺機能低下症、拡張型心筋症、重力筋無力症などにも注意が必要です。また、アビシニアンに限ったことではありませんが、本来エチオピアの砂漠地帯に住んでいたアビシニアンは、水分摂取量が非常に少なく、腎臓機能に負担が掛かりやすいともいわれています。水飲み場を増やす、自動給水器を取り入れるなどの工夫で、脱水にも気を付けて下さいね。
アビシニアンの気をつけたい病気と生活習慣
アビシニアンはよく遊ぶので食欲も旺盛です。欲しがるままにあげていると体重が増え、肥満による糖尿病や、膝蓋骨脱臼という膝のお皿のずれる病気になりやすくなります。食事は高タンパクで低カロリーなもの、新鮮なお水がいつでも飲めるようにしてあげましょう。
肥満によるケガにも注意
アビシニアンは遊びもいたずらも大好きでとても活発ですが、それだけに体重が増えると思わぬけがをしてしまうこともあるようです。肥満は関節炎やねんざのリスクが高まります。日ごろから運動がしやすい環境づくりや体重の管理にも気をつけましょう。
もちろんこの他にも、猫が掛かる可能性のある歯周病や泌尿器、消化器などの病気があり、病名をあげだせばキリがありません。しかし、日頃のケアや定期的なワクチン接種、健康診断で防ぐことが病気も多くあります。アビシニアン本来の習性を踏まえて、愛猫に一日でも長く健康に過ごしてもらえるよう、基礎的なケアも忘れずに取り入れましょう。
まとめ
アビシニアンはコミュニケーションをとるのが好きなので「いつもと違うな」と思ったら早めに病院を受診するよう心がけましょう。また、アビシニアンは小さな鳴き声ですが体調や気分がよければよくお話ししてくれるので、不調のサインもわかりやすいかもしれませんね。
女性 にゃコロ
"聖なる猫の化身"
と伝わる話も有名で、私も魅了されてしまいます。
ただ、その愛らしい姿ならでわの掛かりやすい病気がある事を、家族に迎える方々にぜひ、知識として押さえておいて頂きたいです。
もちろん、命ある限りこの記事の病気以外にも様々な病と隣り合わせです。
我が家の猫はアビシニアンではありませんが、猫全般、視力は低く0.1程度。この視力を失ってしまうと、愛猫が自分を見てくれることが無くなってしまいます。内蔵疾患も腎臓や肥満も、日頃の小さな気付きが病の早期発見に繋がるので、見逃さないように大切に接してあげて欲しいです。
アビシニアンの性格は、とても活発な元気っ子。運動能力に長けていて、駆け回る事が好きな分、怪我にもご注意です。
女性 tonakai
アビシニアンと肥満は結び付くことがないようなイメージがありました。たくさん運動をするとそれだけお腹が空いて食べてしまう、それだけ聞くとかわいくてついついおやつを与えてしまいそうです。そうやって太らせてしまうのですよね。食事量を制限して、食べられないストレスにならないような工夫が必要ですね。運動が好きなのに肥満のせいでケガをして動けないなんてことが無いようにしてあげたいと思いました。
女性 ちいさん
スリムな体つきと美しい毛並みも魅力的な猫種ですね。
我が家の猫もアビシニアンでしたが、膝蓋骨脱臼がよくありました。
内蔵機能障害や糖尿病や視覚障害も心配な疾患ですね。定期的な健康診断を続けて早期の治療を心がけていきたいと思います。
我が家の場合は、膝の関節が外れやすく、方向転換するときや、立ち上がった時などによく外れていました。
加齢に従い、膝の靭帯が伸びて、痛みを伴う炎症がおきてしまい、歩くのが辛そうなことがありました。段差を無くしたり、滑り止めのマットを敷いていました。
かかりつけの動物病院へ相談したところ、関節炎に対応したサプリメントを薦められ、愛用していました。関節の外れやすさはありましたが、気にすることが少なくなったし、走り回れるようになりましたので、効果がみられたと思います。
大切な家族に元気に楽しく過ごしてもらいたいです。毎日の様子に注意して見守っていきたいと思いました。
10代 女性 サヤ
「穏やかなはずの愛猫が急に凶暴化する」
という事例があることは知っていますか?アビシニアンはその穏和な性格で飼いやすい猫と言われる反面、不満やストレスを溜め込むことにより急に手がつけられたい程の凶暴猫になってしまったとう事例が多数報告されています。
その多くは飼い主がアビシニアンとの接し方を変えれば改善されますが、心当たりがない、改善策を講じてみたが改善されない場合、病気により身体が痛かったり不快感を感じているために凶暴化している可能性があります。アビシニアンが凶暴化したら、取り敢えずアビシニアンとの接し方を見直し病気がないか、怪我をしていないか注意して下さい。