愛猫をシャンプーするときの5つのコツと手順

愛猫をシャンプーするときの5つのコツと手順

私が愛猫にシャンプーをする場合は、大人しい猫にしかやった事がありません。暴れて手がかかると思うとシャンプーに躊躇してしまいます。しかし、シャンプーが必要になった場合を考えると、コツを身につけておく方が良いのでしょう。また、シャンプーをしたいと考えている飼い主さんの参考になれば良いと思い紹介してみました。

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記事の監修

北里大学獣医学科卒業。埼玉県内の動物病院で勤務医をしながら教育・研究にも携わっており、大学では『伴侶動物の鉄代謝』をテーマに研究しています。『猫は小さな犬ではない』という格言のもと、何よりも猫ちゃんの健康と福祉の向上を一番に考え、日々の診療に励んでおります。

愛猫にシャンプーするときのコツ

1.シャンプー前のブラッシングは必須

ブラッシングを拒否する猫

愛猫にシャンプーする前は、ブラッシングをしてあげてから行いましょう。この事前にブラッシングをする理由は、毛玉や絡まりがあるとシャンプーがしにくくなり、特に長毛種の場合は濡らすと毛玉が固まってもつれやすくなるためです。

2.猫の顔に水をかけない

水が苦手な猫が多いので、水加減に気をつけましょう。猫の顔にかかると、びっくりしてパニックを起こすこともあるので気をつけてください。水圧に注意しながら、顔から遠いお尻や足付近から濡らしていくようにし、顔にかからないように手で遮断しながら首元付近を濡らすようにしましょう。

3.お湯の温度に気をつける

お湯加減をチェックする猫の後ろ姿

猫にシャンプーする時のお湯の温度は、ぬるま湯が適しています。猫の体温よりも高い温度を使用するのは、あまりおすすめ出来ません。冷たい水や、高温のお湯は絶対に避けるようにしましょう。猫の体温に近い、38度前後の温度のお湯にするようにしましょう。

また、冬場の寒い室内は、シャンプー後の濡れてしまった体から急速に熱を奪ってしまいます。浴室内およびシャンプー後に猫が過ごす部屋の室温にも気を付けたいですね。

4.段取りを頭に入れておく

シャンプーをする前に段取りを組んでおくとスムーズに出来て、猫もストレスが減るでしょう。お湯に濡れた途端逃げ出してしまう場合や、シャンプーの途中で暴れてしまう場合を考え、お互いのケガや事故などを未然に防ぐようにします。愛猫をシャンプーする時は、お風呂場から乾かすまでを最短のルートにしておくと良いでしょう。

必要のない扉はしめておく、猫が出て行きそうな場所は塞いでおくなどしておきましょう。事前に必要な準備をしておき、あたふたしない事も大切です。

5.シャンプーの頻度と回数

水道で自ら水を浴びる猫

猫のシャンプーは、月に1回が良いのでしょうか?もっと短いスパンでシャンプーをする飼い主さんもいるようです。

ですが猫のシャンプーは、汚れが気になる時以外は頻繁に行う必要はないようです。一度シャンプーをしたら、最低でも3週間は間隔をあけてあげる方が良いでしょう。シャンプーの回数が多いと、余分な皮脂や皮膚に炎症を起こしやすくなるそうです。

愛猫のシャンプーの手順

体を濡らす

体を濡らされてペンケースのようになったマンチカン

まずは、猫の体をぬるま湯で濡らしていきます。この時、シャワーと猫の体の距離をなるべく離さないようにお湯をかけます。足元からお腹へと流していきます。背中は、頭部の後方からシャワーを近づけるようにしましょう。

シャンプーする

濡らし終わったら、シャンプーを適度な量手に取り軽く泡立ててから使います。原液をそのまま体につけると、皮膚や被毛に良くない他、洗い流すのにも時間がかかります。

背中、お腹、足、おしりなどを優しくマッサージしながら汚れを取り除きます。体の上から下に進むようなイメージで洗っていきましょう。

流す

シャンプーをし終わって流す時は、濡らす時と同じようにします。顔にかからないように手をかざしながら、念入りに洗い流します。この時も上から下に向けて洗い流すようにしましょう。液体が残りやすい、足やしっぽ付近などに注意しながらよくすすいで下さい。

乾かす

自力で乾かそうとしているロシアンブルー

ドライタオルで、猫の全身を包むようにくるみます。吸水性のあるタオルを使用する方が、乾かすための拘束時間が削減できます。ゴシゴシと拭き取りたい気持ちはわかりますが、優しくマッサージするように押し当てて、水分を吸い取るようにしましょう。

長毛種の場合は、ドライヤーで乾かしてクシで毛並みを整えてあげましょう。ドライヤーを使用する時は、温風で風量も弱めにして、猫から離して使用しましょう。

まとめ

飼い主につかまってシャンプーされているスコティッシュフォールド

愛猫をシャンプーするときのコツについて紹介しました。愛猫にシャンプーするのは、子猫時代から慣らしておくのも大切です。一般的に猫にシャンプーは必要ないと言われていますが、長毛種や皮膚病にかかっている場合は必要になることもあります。そんな時に、コツを掴んでおくとスムーズにストレスなく行えるでしょう。愛猫にシャンプーする際に一番重要なのは、時間をかけないで終わらせることです。時間をかければかけるだけストレスを感じやすいです。シャンプーのコツと手順を身につけてトライしていきましょう!

【獣医師の補足】

猫はシャンプーをしてあげることを極端に嫌がり、ストレスにもなるので基本的には必要でないことが多いです。不潔と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、猫はグルーミングでしっかりと汚れを取り除き綺麗な状態を保てるのです。

獣医師:長谷川涼

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