猫用シャンプーの選び方
猫は自分でグルーミングをするのでシャンプーをしなくても良さそうに思いますが、毛の中に皮脂や汚れなどが溜まるため定期的にシャンプーをしましょう。
猫用シャンプーは皮膚への刺激を減らすために弱酸性や無添加の商品が多いほか、人よりもずっと鼻が利く猫のために香りが少なくなっています。
一方、人が使うシャンプーは洗浄力が高く汚れをしっかり落とせますが、猫に使うと必要な皮脂まで取ってしまい肌荒れを起こす可能性があるため、代用はせずペット用シャンプーを使ってください。
今回は、猫それぞれに適したシャンプーを選ぶためのポイントをお伝えします。
シャンプーをする目的によって選ぶ
毛の汚れを落としたい、ニオイが気になる、ダニやノミ対策をしたいなど、どんな目的でシャンプーをするかによって選ぶ商品は変わります。
特にニオイが気になる場合は消臭タイプ、毛の汚れをきちんと落としたい場合はホワイトニングタイプ、顔周りを洗いたい場合は低刺激な顔周り専用を使いましょう。
ダニ・ノミ・シラミや真菌対策には薬用シャンプーがおすすめです。
洗浄力や洗浄成分で選ぶ
被毛の汚れ度合いや肌の状態によっても使用するシャンプーの種類が異なってきます。
毛の汚れが酷い場合は石鹸系や高級アルコール系を使うとよく落ちますが、その分皮膚への刺激も強いため注意を払いましょう。
皮膚への刺激をできるだけ減らしつつ洗浄力も欲しい場合は弱酸性タイプ、被毛の保湿やツヤ出しならアミノ酸タイプ、肌が弱い子には優しい洗浄力で低刺激な100%天然由来成分タイプがおすすめです。
香りの有無で選ぶ
猫は嗅覚がとても優れていて、なんと人の数万から数十万倍と言われています。シャンプーによって自分の匂いが変わることにストレスを感じてしまう他、猫にとっては香りが強すぎて負担になってしまうことも。
できるだけ猫の負担を減らすためにも、無香料や微香料のシャンプーを選ぶと良いでしょう。
シャンプーのタイプ別で選ぶ
猫用シャンプーには洗い流すタイプだけでなく、洗い流し不要なものや手軽に使えるタオルタイプもあります。
お湯がかかるのが苦手な子には粉や泡をつけてから拭き取るドライ(ウォーターレス)タイプ、日頃のお手入れや被毛表面の汚れ落としならシャンプータオルを使うと良いです。
長毛種の猫にはリンスインシャンプーを使うと手軽に毛並みが整いツヤも出せますよ。
容量で選ぶ
短毛種か長毛種か、普段の環境などによってシャンプー頻度が異なるので、シャンプーの頻度に合わせて使い切れそうな容量を選びましょう。
シャンプーの頻度については後ほどお伝えしますが、いきなり大容量のものを購入するよりは小さめのものから試してみてください。
シャンプー容器のタイプで選ぶ
容器の使い勝手の良さもシャンプー選びにおいて重視しておきたいポイントの1つです。
使った後に衛生的に保管できるのはボトルタイプですが、片手では扱えないのでシャンプーに不慣れな猫の場合は使うのが難しくなります。
その点、片手で簡単に扱えるスプレータイプや押すだけでちょうど良い量を出せるノズルタイプは非常に使いやすいです。
ボトルタイプに比べてやや衛生面が劣ること、猫が誤ってシャンプー液を舐めてしまう可能性があることには注意しましょう。
猫用シャンプーのおすすめ人気ランキング10選!
Amazonや楽天などの売れ筋ランキングを参考に編集部で独自調査した、市販の猫用シャンプーのおすすめ人気商品を10選ご紹介します。
商品ごとに特徴が異なりますので、ぜひ色々な商品を比較して愛猫に適したものを選んでみてくださいね。
1位:mofuwa グルーミング スプレー 300ml
シャンプーいらずでスプレーしてからブラッシングするだけで、脂汚れで絡まった毛もフワフワになる優れもの。
長毛種の毛のもつれ対策にも使えるほか、消臭までできるので日頃のお手入れに最適です。安心の無香料・無添加で、猫がグルーミングで舐めても問題ありません。
噴射時に猫が怖がってしまう可能性がありますので、その場合は手に一度出してから塗るようにすると良いです。
2位:アイリスオーヤマ ペット用無添加リンスインシャンプー 犬猫用 600ml
デリケートな皮膚を持つ猫でも安心して使える、防腐剤無添加のリンスインシャンプー。植物由来(ヤシ油)成分で優しい洗い上がりが特徴です。
リンスインなので、シャンプー時間の短縮ができて猫の負担を減らすことができます。
容器入りよりも安い詰め替え用も販売されているので、できるだけコストを抑えたい方にもおすすめです。ただ猫によっては合わないこともあるようなので、一度試してみてください。
3位:ZOIC ゾイック スーパークレンジング 1000ml
皮脂量が多い猫やスタッドテイルに最適な、部分洗い専用のクレンジングシャンプーです。口コミを見ると脂が気になる箇所の予洗いとして使っている方が多く、しっかりと脂を落とすことができます。
ノズルタイプの容器なので使い勝手も良いです。やや泡切れが悪い面があるようなので、しっかり流すことと猫が舐めてしまわないように注意を払いましょう。
4位:LION クイック&リッチ トリートメントインシャンプー 愛猫用 ノンフレグランス 200ml
シャンプーやドライヤーが苦手でストレスを感じやすい猫のために、タオルドライとドライヤーの時間短縮ができるようトリートメント成分を高配合。被毛のツヤや手触りの良さもとても良くなるシャンプーです。
泡が立ちにくいと感じるかもしれないので、あらかじめ洗面器に出しシャワーなどで泡立てて使うとスムーズになります。
5位:フジタ製薬 薬用酢酸クロルヘキシジンシャンプー 200g
真菌やノミ・ダニなどに悩んでいる猫に使うと良い薬用シャンプーです。高い殺菌効果があるのに皮膚が荒れないように考慮もされています。
リンスインで洗い上がりはフワフワでブラシも通りが良くなり、帯電を防ぐので汚れが付きにくくなるのが特徴です。
医薬部外品なので、できれば獣医師さんに使用しても良いか確認してから買うのが無難でしょう。
6位:Petio ペッツスマイルド 肌に優しい アミノ酸配合シャンプー 猫用 350ml
肌に優しいアミノ酸成分配合のシャンプーです。しっかり皮脂や汚れを落としつつも、ホホバオイル・オリーブエキス配合により保湿力も高くなっています。
ポンプタイプなので片手では扱いにくいのがやや難点ではありますが、手に取りやすい価格かつ猫種を問わず使えるので、子猫への初めてのシャンプーにもおすすめできます。
7位:ペットキレイ ごきげんケア お手入れウォーター
洗い流し不要で日頃のお手入れに最適なドライシャンプーです。被毛と地肌によくなじませてタオルで拭き取り、ブラッシングをすれば完了なので手軽にお手入れできます。
無香料で肌に優しく、猫が舐めても大丈夫な処方になっているのも嬉しい特徴です。どうしても嫌がる猫もいるので、試してみて難しそうであれば別の方法に切り替えましょう。
8位:ビルバック (Virbac) 犬猫 アデルミル ペプチドシャンプー 200ml
アトピーや乾燥肌で皮膚のバリア機能が低下している猫に適しています。セラミドやコレステロール、必須脂肪酸など皮膚の健康を維持するのに必要な成分が配合されているシャンプーです。
容量に対して価格が高めですが、皮膚トラブルを抑えてくれるので獣医師さんに勧められて使い始める方も多くいます。購入検討の際は動物病院で相談してみてください。
9位:ゾイック (ZOIC) ゾイック N ホワイトニング シャンプー 300ml
頑固な被毛の汚れをしっかり落とせるシャンプー。ホワイトニングシャンプーだけあって、洗った後は被毛の白さが増すと評判です。全毛色対応なので安心できます。
ヤシ油由来成分、緑茶エキスなど天然由来の成分が多く配合されているのも安心です。ですが、優しいサルビアの香りがついているので、中には苦手な猫が出てしまうかもしれません。
10位:ミラクル キャットシャンプー400ml
ミンクオイルやアボカドオイルが配合されていて、被毛を健やかにしてくれます。皮膚がデリケートな子猫にも使える低刺激処方です。シャンプーのみでも十分フワフワになり、ずっと触っていたいような手触りと美しいツヤが得られます。
容器のフタが回して取るタイプで、やや使い勝手に難があるのが惜しいとの声がありました。
猫用シャンプータオルのおすすめ3選!
シャンプーに続き、猫用シャンプータオルについても評価の高いおすすめ商品を3選紹介します。
ライオン クイック&リッチ トリートメントイン シャンプータオル 愛猫用
厚手のメッシュで汚れをきちんと落としながら、トリートメント成分により手触りの良い被毛にしてくれて、静電気防止までできます。大判サイズで1枚でも全身に使えてコスパの高いシャンプータオルです。
頻繁に使うものなので、猫の負担をできるだけ減らせるよう無香料なのもありがたいポイントですね。他の商品と比べると、価格が少し高めなのが惜しいという声がありました。
キャティーマン ウエットシャンプータオル 猫用 大判 28枚入
乾きにくく丸まりにくい上に破れにくいという、飼い主側の使いやすさも重視されたシャンプータオルです。
パラベン・アルコール・プロピレングリコールが不使用で、万一舐めてしまっても安心な設計になっています。シートの大きさや柔らかさが良いと評判で、取り出す時につながって出てこないのがストレスフリーなところも好評です。
ペットキレイ ごきげんケア お顔すっきり指なでシート 犬猫用
他の2つと異なり、指にはめて顔まわりを拭くことができる指サック型のシャンプータオルです。顔に使うので低刺激になるように作られています。
耳掃除や目やに掃除、口周りのしわに入った汚れを落とすのも簡単で、撫でているような感覚でお手入れできるので猫の抵抗感も減らせると好評です。
部分用なので、全身のケアには向いていません。全身用のシャンプータオルとの併用をおすすめします。
猫にシャンプーはいつからしていい?
子猫のうちからシャンプーに慣れさせておくと、成猫になってからもお手入れが楽になります。タイミングとしては体がしっかりしてきてから、最低でも生後3ヶ月以降から行うのが無難です。
生後3ヶ月まではまだ上手く体温の調節ができない時期で、お風呂に入れてしまうことで体温が奪われることによりそのまま体調が悪くなり命を落とす可能性も出てしまいます。
さらに、シャンプー時は触られたり抱きかかえられたりと猫にかなり負担を強いることになるので、できるだけ人に触られることに十分慣れさせてから行うのがおすすめです。
ワクチン接種後の数日間や妊娠中、体調が悪い時、病み上がりなどシャンプーを控えた方が良い時期もあるため、判断が難しい場合は健診に行った際に獣医師に相談してみましょう。
猫のシャンプーの頻度は?
猫のシャンプー頻度は短毛種は3ヶ月〜半年に1回、長毛種は1ヶ月〜2ヶ月に1回程度で定期的に行いましょう。
人から見ると結構少なく感じるかもしれませんが、頻繁に洗いすぎてしまうと皮膚が荒れてしまったり被毛がパサパサになることがあります。
そのため日頃のお手入れは、主にブラッシングやシャンプータオルで拭く程度で大丈夫です。
家猫はほとんど汚れがつかず体臭もしないのでシャンプーの間隔が開いても大丈夫ですが、放し飼いの場合は目立つ汚れやダニ・ノミ・シラミなどがつきやすいので、適切な頻度でシャンプーをしてあげましょう。
老猫・肥満の猫などグルーミングをあまりしない猫の場合も、被毛や皮膚の状態をよく見ながら行ってください。
猫にシャンプーしないとどうなる?
グルーミングをして被毛をきれいに保つ猫はシャンプーの必要性は低いですが、以下のような場合だとシャンプーをしないことで悪影響が出ることがあります。
- 長毛種、毛玉ができやすい
- グルーミングが苦手、グルーミングができない
- 皮膚病を患っている
- ブラッシングが苦手
長毛種の猫やグルーミングを頻繁に行う猫は、シャンプーを怠ると毛玉吐きの回数が増えてしまったり、毛玉がお腹にたまり胃腸を悪くする可能性があります。
また、短毛種でも高齢や肥満などでグルーミングが上手くできない猫や、ブラッシングなどの日頃のケアをさせてくれない猫は、舌の届かないところに排泄物の汚れや皮脂がたまり皮膚トラブルの元になるため注意が必要です。
上手く猫にシャンプーするコツ
猫の体をブラッシングしてから、36〜38℃のぬるま湯で、腰や後ろ足のあたりから上に向かって徐々に弱めの水圧で濡らしていきましょう。シャワーヘッドを体に沿わせながら流すのがコツです。
後頭部側は、目や耳に水が入らないように手で防いであげてくださいね。
濡らした後はシャンプー液を泡立て、背中のあたりからつけていきます。マッサージのように毛並みに逆らったりしながらなじませつつ洗っていきます。
長毛種は毛がもつれやすいので毛並みに沿って洗うのがポイントです。
汚れが溜まりやすいお尻まわりや足先を念入りに、「背中側→お腹側→顔まわり」と洗います。顔まわりは指やスポンジを使って細かい部分を洗いますが、無理に行う必要はありません。
全身を洗ったら顔まわりから流していきます。顔付近は怖がる猫も多いので、お湯で濡らしたタオルやスポンジで拭き取っても良いです。
地肌にシャンプーが残ると皮膚トラブルの元になるので、すすぎ残しが無いように毛の根元まで流してください。
流し終えたら、必要に応じて薄めたリンスを体に馴染ませ、タオルで押さえるように水気をしっかりをってからドライヤーの弱風で乾かしましょう。
まとめ
今回は猫用シャンプーの選び方やおすすめシャンプー、シャンプーのコツや頻度について解説しました。
シャンプーは使う目的、洗浄成分、香りの有無、洗い流しの有無から愛猫に合わせて選びましょう。また、容器の形から使い勝手の良さによって選ぶのもありです。
子猫のシャンプーデビューは体温調節ができるようになる生後3ヶ月以降から、全年齢用や子猫に使える低刺激なシャンプーを使って行ってください。
汚れの程度により短毛種は3ヶ月〜半年、長毛種は1ヶ月〜2ヶ月に1回洗うのが望ましく、シャンプーを長期間怠ると皮膚トラブルや胃腸トラブルの元になるので注意しましょう。
シャンプー時は、目・耳・口に水やシャンプー液が入らないように、汚れやすいお尻まわりや足先を念入りに洗いしっかりとすすいでください。
猫は音に敏感なので、ドライヤーを使う際は弱風がベストです。適切なシャンプー選びと洗い方のコツを把握して、猫の健康な被毛を保ちましょう。