猫がトイレでしない原因とその対策

猫がトイレでしない原因とその対策

猫がトイレでしないのには何か原因があるのか、なにか治す方法はあるのか、どんなことに気をつければよいかと考えます。猫がトイレでしないことで悩んでいる方もいると思います。猫がトイレでしないわけを詳しく解説しますので、お役立てください。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

猫がトイレでしない原因

猫とトイレ

猫がトイレでしない理由

  • マーキングをしたいから
  • トイレの周辺、トイレが気に入らない
  • トイレが汚れている
  • 生活環境の変化
  • 寂しさやストレスなどの精神的理由
  • 泌尿器系の病気
  • 泌尿器系の老化や認知症

猫は犬と違い多くの場合本能的にトイレの砂場で排泄します。トイレでしないのには何かのメッセージが隠されているはずです。老化や病気の疑いもあるので、猫がトイレでしない理由を知って理解しておきましょう。

猫の習性でマーキング行為があります。マーキング行為の一つとしてスプレーと言われる、濃いおしっこを壁などにかける行動がありますが、てスプレーの多くは縄張りを主張したり発情中の雌猫を誘ったりと、未去勢のオス猫で多く見られますします。しかし、精神的にひどくストレスを受けたり欲求不満がある場合、メス猫や去勢したオス猫もスプレーすることがあります。また、発情期のメス猫もスプレーをすることがあります。もし猫のスプレーに困っていたら、まずは避妊・去勢手術を受けさせましょう。多頭飼いの場合は、猫たちにとってお互いの存在がストレスになっていないか、猫の数に見合ったスペースやトイレ、食器などの数を確保できているか見直してみましょう。新しく猫を連れてくる場合には、いきなりの同居ではなく少しずつ新しい猫に慣れてもらうための時間をもうけたり、先にいた猫が不安にならないようにするなどの対処をしてあげましょう。スプレー行為をした場合は、難しい場合も多いのですが徹底的に掃除をして臭いを取る必要があります。

猫がトイレでしない場合の対策

子猫とトイレ

猫がトイレでしないのには様々な理由があげられます。猫がトイレでしてくれないと飼い主さんも困ります。猫がトイレでしない場合は対策をし、猫がトイレでしないことをなくしましょう。以前はトイレでしていたのにトイレでしなくなった場合には病気が原因のことが多いので、猫がトイレでしない場合にはその原因を考えて対策しましょう。

特定のクッション・毛布などに排泄してしまう場合

  • 猫が排泄してしまうものをしまっておく
  • 排泄してしまったら速やかに洗い臭いを消す

猫がトイレでしない原因には心地いい感触のものでクッションやタオル、毛布などにしてしまうから、ということもあります。また服や靴、ビニール袋や紙類、本などの上にトイレをしてしまう猫もいます。このような場合には、猫が上に乗ってトイレをしてしまうとなるものを片付け、トイレをした場所も消臭スプレーなどでを使って掃除をして完全に臭いを消します。猫がトイレに使ってしまう物を出しておかないことが最も大事です。猫砂に慣れていなく他の物の上でトイレをしてしまう猫には、まずは少量から始めて砂に慣らしていくことが必要になります。

トイレの周辺、トイレが気に入らない

  • トイレの入り口の高さ、トイレの広さ、トイレの屋根の有無、猫砂の種類など
  • 落ち着ける場所:静かで暗い所

猫がトイレでしない理由に、猫がトイレに対して嫌悪感があったり使いにくかったり、猫の大きさに合っていなかったり、猫砂が気に入らなかったりすることもあるので、いろいろ試してみて、猫が抵抗なくトイレでできる環境を整える必要があります。体を動かすのに狭すぎるトイレは使いたがらないことも多いですし、トレーだけの屋根のないトイレが好きな猫もドーム状に囲われた屋根のあるトイレが好きな猫もいます。猫砂が気に入らない場合、砂の素材だけではなく砂の臭いが嫌な場合もあるようです。
トイレの置き場所は基本的に落ち着く場所にしてあげましょう。静かで暗い所においてあげると落ち着いてトイレでしてくれる場合があります。

トイレが汚れている

  • 猫はとてもきれい好きで汚いトイレでは排泄をしたがらない
  • トイレはこまめに掃除をする、定期的に砂を全て取りかえる
  • トイレの数を増やす

トイレは便や排と汚れた砂を取るだけでなく、猫砂をまめに変えて本体を水洗いし清潔に保つ必要があります。猫はとてもきれい好きです。トイレの清潔にはよく気をくばる必要があります。多頭飼いの場合は、トイレの数を増やしましょう。他の猫のにおいがついているとそれだけで嫌がる猫もいるので、多頭飼いの場合は注意が必要です。

生活環境の変化

  • 自分が使っていたものが変わると不安になる
  • トイレの容器を頻繁に変えない
  • トイレの場所を頻繁に変更しない

猫は環境の変化に敏感です。引っ越しはもちろん、部屋の模様替えをしただけの不安になる猫もいます。引っ越しや模様替えをした場合には、自分のにおいがついている猫が今まで使っていたものを使うことにより安心するでしょう。買い替える必要があるとしてもある程度環境に慣れるまでは今まで使っていたものを使うようにした方が良いでしょう。また、トイレの設置場所を頻繁に変えると安心して排泄ができなくなることがありますので、トイレの場所を頻繁に変える事はしないようにしましょう。

寂しさやストレスなどの精神的理由

飼い主さんに構って欲しいのに構ってもらっていない、飼い主家族の生活の変化、たとえば進学や就職などで家族の中でも好きな人が家を出ていってしまった、生活リズムに大きな変化があった、新しくペット(猫やそれ以外の動物)が増えた、などがストレスになり、そのストレスがあまりに大きいとトイレ以外でトイレをすることがあります。このような場合、スプレーのこともありますしスプレーではなく通常の排尿姿勢による排泄のこともあります。トイレ以外でトイレをする理由が精神的なものだと考えられる場合、忙しくても猫も家族の一員なので可愛がってあげたり、遊んであげることで寂しさを感じさせないように心掛ける、また家族に何か変化がなかったか考える必要があります。部屋に段高低差のある遊具をつけたり、隠れる場所やキャットタワーを置いたりするだけでもストレスが抑えられることが多いでしょう。

泌尿器系の病気

  • 病気でトイレを我慢できない可能性、自分でコントロールできない可能性
  • おしっこの色・臭いに変化はないか
  • 排泄時痛みを感じていないか

膀胱炎があると、意識的な排尿以外に尿が漏れてしまったり、猫自身がトイレに行くのに間に合わずに尿が出てしまったりすることがあります。また、トイレをするときに鳴いたりしていないか、おしっこの色・臭いに変化がないか気に掛ける必要があります。トイレの時に鳴いているときは排尿時に痛みを感じている場合があります。こうした兆候があるときは出来るだけ早く獣医師の診察を受け、検査・治療してもらうことが大事です。

泌尿器系の老化や認知症

  • 老猫の場合は寝起き、食後にトイレに連れて行ってあげる
  • 認知症になるとトイレの場所を忘れたりする
  • 排泄も含め、基本的な動作も億劫になってしまう
  • どこかに痛みがあり、トイレに行きたくても行くのが困難なことがある

7歳くらいになってくると、シニアの仲間入りをします。水を飲む量が増えたり、排尿量に変化があったら腎臓の病気かもしれません。老猫は泌尿器以外の病気にも注意が必要なので、定期的な検査を受けるようにします。また認知症の場合は、トイレの場所が分からなくなることがあり、排尿の意識そのものがなくなってしまうこともあります。寝起きや食後はトイレに連れて行ってあげるとよいです。

自分でちゃんとトイレに行く場合には、トイレの縁は低いものに変えて、寝床の近くにトイレを置いてあげると生活しやすいでしょう。老猫は足腰の関節炎などで自由がきかない場合があります。ペット用おむつの着用も考え、いたわりながら生活する環境を作ってあげてください。

猫がトイレでしないとき叱ってはいけない

密閉型トイレと猫

猫がトイレでしないときは決して叱ってはいけません。叱ったことにより、排尿がいけないことと認識してしまうことがあり、別の問題の原因となってしまう可能性もあるのです。叱られたことにより排尿を隠れた場所でするようになったり、排尿を我慢して泌尿器系の病気にかかってしまう場合があるので、猫がトイレでしないときは、猫を叱るのではなく原因が何かを見極め、工夫、対処する必要があります。

トイレでしないでトイレ以外で排尿をしてしまったら、においが残っているとその場所でまたトイレをしてしまいますう可能性が高くなります。消臭スプレーなどを使い臭いをも徹底的に取り除き、きれいに掃除しましょう。

まとめ

トイレに座る猫
  • マーキングをしたいから
  • トイレの場所が落ち着けないから
  • トイレが汚いから
  • トイレの場所が変わったから
  • 寂しさやストレスなどの精神的理由から
  • トイレをするとき痛いから、泌尿器系の病気にかかっているから
  • 認知症だから、動くと痛いから、動くのが億劫だから
  • 猫がおしっこやうんちをトイレでしない理由について考えられるものをご紹介しました。猫がトイレでしないのには、きちんとした原因があります。原因を作っているのは飼い主さんの場合もあります。普段から猫ちゃんの事を観察し、落ち着ける場所や体の不調などを早めに気付き対処してあげる事でもっと猫ちゃんと楽しく過ごせるようになるでしょう!

投稿者

女性 まかろん


猫ちゃんはほとんどの子が躾をしなくともトイレを覚えてくれると言いますが、仔猫にトイレを覚えさせるのと違って、もともとトイレで出来ていたのに急にトイレ以外でしてしまうようになったお話はたま〜に聞くので珍しくはないんでしょうね。
今までトイレで出来ていたのに急にしなくなった、できなくなったなどトイレの失敗でもワザとトイレでしないのと病気などの理由で出来ない状態では意味が全然違いますから、猫ちゃんの様子を見てあげる必要がありますよね。

周りで聞いた例では、トイレを新しいタイプの物に変えたり、猫砂の素材を変えた際に失敗してしまったり、多頭飼いを始めてから先住猫がトイレでしなくなったりなど、猫ちゃんにとってトイレの環境が変わったため、あえてトイレでしなくなったみたいです。
トイレのタイプや猫砂は、気に入らないと、その場所でしなくなる猫ちゃんもいるので、出来れば変えない方が良さそうですね。
変えてしまった場合は慣れるまで様子を見ながら対応してあげるしかなさそうです。
多頭飼いの場合は猫一匹につきトイレも一つ用意する事をお勧めされています。頭数分用意して様子を見てあげるしかないですね。
知り合いは頭数分用意したものの、新入りちゃんが二つのトイレを使ってしまうようで、もう一つ用意していましたよ。
新入りちゃんが増えた事での環境の変化にで寂しくてワザと失敗するときもあるので、多頭飼いをする際は先住猫ちゃんのストレスが溜まらないよう心掛けてあげたいですね。

うちの子は病気でトイレで排泄するのが難しいのでオムツを使っています。一概には言えませんが普段からマーキング癖があったり、好きなところでするタイプの子ではない限り、トイレの失敗はほぼしないです。
なので何か理由がある事が多いんですよね。
構って欲しい、寂しかった、トイレが不満、落ち着かない、病気でなどなど。
怒っても良い事はなく、隠れてトイレをするようになったり、トイレを我慢したりしてしまう場合もあるので、原因は何だろう?と気付いてあげるのが大切だと思います。
普段と違うことをしてしまう場合は猫ちゃんからのシグナルかもしれないので、早めに気づき対応してあげたいですね。
投稿者

40代 女性 まりな

猫ちゃんがトイレでおしっこをしないときには、トイレを掃除しているつもりでも、臭いが消えていない場合がありますね。うちの猫ちゃんがたまに臭いが消えていないと怒って他の場所におしっこをしようとしてしまいます。砂は、1週間に1度は砂をすべて入れ換えることをしてから、臭いが残ることがなくなりました。一番下にペットシーツを敷いていますので、頻繁に取り替えています。アルコール液を、隣に置いていつでも使えるようにしています。トイレの縁はお風呂場でたまに洗います。そうして、綺麗にすると失敗がなくトイレでおしっこをしてくれるようになりました。
投稿者

20代 女性 愛

小学生のころから一緒に暮らしてる猫が
昨日までトイレで出来ていたのに
急にあっちこっちでするようになりました
もしかしたら認知症なのかも知れないですね排尿のとき鳴いたりはしてないです
投稿者

20代 女性 黒蜜

2匹飼いから、縁あって兄弟2匹を引き取ることに。現在4匹飼いです。ですが、引き取ってしばらくすると、先住猫がトイレでしなくなりました。縄張り意識ですかね...トイレは基本的私が綺麗好きなので
綺麗にしているつもりなんですが...綺麗さが足りないんですかね...
投稿者

30代 女性 みきこ

猫ちゃんがトイレでおしっこしなくなると病気に気づいてあげれなくなりますので、なんとしてもトイレをしようするようにしたいですね。
まずは、清潔にしてあげましょう。臭いがあったりすると嫌がりますので、気をつけてあげましょう。
そして、もう一度トイレでする躾をし直さなければいけません。失敗するのであればそのおしっこをトイレに持っていき臭いを付けてあげましょう。もしも、成功したらよく誉めてあげましょう。おやつをあげたりしてとっておきの時間にしたいですね。

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