猫を飼って後悔した人に多い事例
①おしっこが臭い
猫を飼って後悔した人に多い事例として「臭いに耐えられない」というものがあります。
猫は基本的に体臭はありません。ただ子猫の場合は、まだうまくグルーミングやお尻のお手入れができないことから特有のニオイがすることもあります。
そして何より猫のオシッコの臭いは強烈です。毎日のお掃除はもちろん、消臭アイテムなどをうまく利用してトイレを徹底的に清潔に保たなければ部屋中に臭いが染み付いてしまうことも。このような猫独特のニオイに耐えられないと、猫を飼ったことを後悔する人も多いようです。
②鳴き声がうるさい
猫は本来鳴くことが少ないため、うるさくない動物だと認識している人も多いようです。そのため、猫が思っていたよりうるさくて飼ったことを後悔する人もいます。
猫が本来鳴くことが少ないのは外敵から身を隠すためです。人と安全な環境で暮らす猫の場合は鳴くことで意思表示をする子も多く、驚くほど大きな声で鳴くこともあります。特に避妊、去勢手術を受けていない猫の場合は、発情期になると特有の鳴き声で一晩中鳴き続けることも。
夜眠りたいのに猫がうるさくて眠れない、ご近所からうるさいとクレームがくるなどの理由で精神的に参ってしまう人もいるようです。
③懐かない
猫は気分屋さんな子が多く、名前を呼べばすり寄ってくる時もあれば、愛想なしの時もあります。飼い主さんが猫を構いたい時に、猫が構ってほしいタイミングじゃないというすれ違いが続くことによって「猫が懐かないから可愛くない」と感じ、飼ったことを後悔する人もいるようです。
④引っ越し等の環境の変化
転職に伴って残業や出張が増えた、引っ越ししなければいけなくなったなど、生活環境が変化する際に猫を飼ったことを後悔する人も多いようです。
特に一人暮らしで猫を飼う場合、仕事が忙しくなったなどの理由で、猫と遊ぶ時間やお手入れをする時間が取れなくなったり、いざ同棲を始めようとなった時に相手が猫アレルギーだったりとトラブルが生じることも多いようです。
猫をお迎えするということには子供を授かることと同じだけの責任があります。自分の思うようにならないから、想像と違ったから、環境が変わったからと言って責任を放棄することは許されません。
猫を飼って後悔しそうになったら
ただ猫を飼って後悔しそうになった時、早めに対処することで猫も飼い主さん自身も苦しまずに済む方法が見つかるかもしれません。
①猫のことをよく知る
猫を飼って後悔しそうになった理由が、猫のニオイや行動に対するものであれば、猫について知ることで解決できる可能性もあります。
例えば猫のトイレの臭いが苦痛な時は、正しい知識を持って掃除をすることで解決することもできます。猫の行動についても飼い主さんが懐いていないと思っていても、実は愛情表現をしてくれていることもあります。
「猫は何を考えているか分からない」と言われることもありますが、一緒に暮らしていると何を求めているのか、何を考えているのか、自然に分かるようになるものです。
一緒に暮らし始めてすぐの頃はまだお互いのことをよく知らない、分からないのも自然なことなので、焦らずゆっくり気長に付き合っていくのもひとつです。
②里親を見つける
生活環境の変化によって猫との暮らしが難しくなったという場合は、里親さんに譲渡するというのも一つの手です。確かに、飼えなくなったからと猫を手放すということは、避けるべき事態ではありますが、猫の幸せを考えれば一概に間違いとは言えません。
特に飼っている猫が子猫であれば、比較的里親さんが見つかりやすいため、なるべく早く決断しましょう。また、里親募集をする場合は、きちんと可愛がってくれる人なのかどうかを最低限確認してください。
手放す側としてあまり強く言えない…という人も多いようですが、もう二度と傷付けられないようきちんとした里親さんに引き渡すことが、最後に愛猫にしてあげられることであるということを忘れてはいけません。
猫を飼って後悔する前に知っておくこと
①生活が変わること
猫を飼うことによって、生活が大きく変わることを知っておく必要があります。「猫はお留守が得意」と言われていますが、基本的に旅行へ行けなくなることは覚悟しておきましょう。
また、生活の中心が猫になります。休みだからゆっくり寝たいと思っていても、いつも通りの時間に起こされたり、帰宅時間が遅くなればブツブツと文句を言われたりすることもあります。
仕事を持ち帰ってもキーボードの上に座り込んでこちらを睨みつけてきたり、ゆっくり読書をしようと思っても本の上に鎮座してページが捲れなかったりするのも日常茶飯事です。自分の生活ペースが乱されることも、覚悟しておきましょう。
②部屋が汚れること
猫と暮らしていると抜け毛や飛び散ったトイレ砂などでお部屋が汚れたり、爪とぎで家具が傷付いたりすることがあります。
また、猫が口にすると危険なお花や、落下する可能性がある置物は飾れなくなったり、爪とぎ防止のためのシートを貼ったりと、インテリアが思うように楽しめなくなるということもあります。オシャレさよりも、猫が安全に暮らせるお部屋であることが最重要になるということを知っておきましょう。
③お金が掛かること
猫と暮らすためにはお金が掛かります。お迎えのための準備費用や、月々のフード代やおやつ代、おもちゃ代。不妊手術費用、定期的なワクチンや健康診断、ノミダニ駆除薬の投与なども必要になります。また、病気やケガの治療費が高額になることも少なくありません。
筆者の場合、保護猫だった愛猫をお迎えした際、トイレやケージの準備に50,000円程度。
ノミダニ駆除薬やワクチンの費用、感染症の検査などを含め、お迎えから3ヶ月ほど度の間に25,000円ほど度の医療費が掛かりました。
その後、避妊手術に50,000円程度(再検査があったため、約2回分の費用)。ワクチンやノミダニ駆除薬、健康診断で毎年30,000円前後の医療費、それらに加えて月々のフード代やおやつ代は、5,000円前後と年間100,000円近い費用が掛かっています。
猫を飼うということは、月々のご飯代だけではなく、定期的な医療費や、時には思いもよらない出費があるということをしっかり覚悟しておきましょう。
④猫アレルギーかどうか確認しておくこと
猫を飼った後に猫アレルギーを発症する場合もあります。長年猫と暮らしていたのに、ある日突然酷いアレルギー症状が出始めるということも少なくありません。猫アレルギーでも、猫と暮らしているという方も多いですが、やはりアレルギーの対策、対処に努力されています。
万が一、飼い主さんや家族が猫アレルギーを発症してしまった場合、対策をしながら愛猫と生活していく覚悟があるのか、家族の理解を得ることはできるのかなどもしっかり考えておく必要があります。
⑤ペットロスになるかもしれない覚悟をもつこと
猫は生後2年で、人でいう24歳を迎え、それ以降は1年に4歳ずつ年を重ねます。近年では20年以上の寿命を全うする長寿猫ちゃんも少なくありませんが、人の寿命に比べれば短すぎるほど。そうしてあっという間に私たち飼い主の年齢を追い越し、その生涯を終えてしまうのです。
いつか必ずくる愛猫の死は、飼い主の心に大きな大きな穴をぽっかりとあけていきます。この穴に効く特効薬はなく、塞ぐ方法にも正解はありません。猫を愛すれば愛するほど、後悔しないようにと大切にするほど、その心の穴は大きくなってしまう可能性さえあります。
ペットの死が原因となり、ショック症状に陥ることを「ペットロス症候群」と呼びます。ペットロスの症状は人によって異なりますが、鬱(うつ)状態に陥り、後を追うことを考えてしまうことさえあると言います。このペットロスは、猫を飼う以上、避けることができないものです。
愛猫から飼い主へのメッセージが込められた「猫の十戒」にこのようなものがあります。
「第十戒 私が年をとっても世話をしなさい。そばにいて私を見送りなさい。「かわいそうで見ていられない」とか「私のいないところで逝かせてあげて」なんて言うのは許しません。なでなさい。なで続けなさい。かわいいね、いい子だねと言いなさい。言いまくりなさい。”そうすれば私は着換えの時間を少し短くしてやってもよいです。”まあ、気が向いたら。」
愛猫が私たち飼い主の元を旅立とうとする時、どんなにつらくても悲しくても、側で見送る覚悟をしましょう。
⑥猫をしつけるのではなく飼い主が工夫をして暮らす
猫を飼うとお部屋が汚れる、傷つく、悪戯をすることがあるとお話をすると「ちゃんとしつけすればいいんでしょ?」と言われることがあります。
もちろん猫は人の言っていることを理解することができますし、しつけができない訳ではありません。ただ犬のしつけのように「飼い主の指示に従う」というのはなかなか難しいのも正直なところです。
猫との暮らしは、猫に「触るなとしつける」というよりは、「危険な物は片付ける」と言ったように飼い主が工夫する必要があります。猫は基本的に、人の思い通りには行動してくれない、猫にとって都合の良いことしか聞いてくれないということをしっかり覚悟しておきましょう。
猫を飼って後悔する前に知っておくことをご紹介しました。
一部ご紹介した「猫の十戒」、猫を飼おうと考えている人は、是非全文を読んでみてください。この猫の十戒を読んで「なんて勝手な」「わがままだ」と感じる人は、猫との暮らしは向いていないのかもしれません。
猫の十戒はこちら
猫の十戒は2種類ある?猫と暮らす人に読んでほしい猫の十戒とは
まとめ
以上ご紹介した通り、確かに猫との暮らしは大変なこともあるのかもしれません。こればかりは人によって感じ方が違うので一概には言えませんが、棚から物を落としたり、コップをひっくり返したり、飼い主泣かせの悪戯は日常茶飯事です。
筆者は「こんなところに置いていた私が悪いね」腹も立ちませんが、旦那は「またか!やめてくれー!」と嘆いています。(笑)これも向き不向きなのでしょうね。
ただ猫との暮らしは、大変なこと以上にたくさんの幸せをくれることは間違いありません。まずは自分自身が猫との暮らしに向いているのかをしっかり考えてみましょう。