猫が目を回すのは危険?考えられる病気5つ

【獣医師監修】猫が目を回すのは危険?考えられる病気5つ

猫ちゃんと猫じゃらしで遊んでいる時やしっぽを追いかけグルグル回った後に目を回している姿、可愛いですね。しかし平常でも猫ちゃんが目を回しているのは病気のサインかもしれません。今回は猫ちゃんが目を回している時、考えられる病気について述べていきます。

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記事の監修

北里大学獣医学科卒業。埼玉県内の動物病院で勤務医をしながら教育・研究にも携わっており、大学では『伴侶動物の鉄代謝』をテーマに研究しています。『猫は小さな犬ではない』という格言のもと、何よりも猫ちゃんの健康と福祉の向上を一番に考え、日々の診療に励んでおります。

猫も目が回るの?

猫じゃらしで遊ぶ猫

猫も目は回る

驚異の身体能力と驚きのバランス感覚を持つ猫ちゃんですが、そんな猫ちゃんも目が回る事があります。これは人間同様に三半規管の強い猫ちゃんもグルグルとおもちゃで回されたりすると起こる現象です。

私達もグルグルと回る何とも言えないあの感覚は気持ちの良いものではないですよね。猫ちゃんも決して良い思いはしないでしょう。故意にグルグルと回すような事は三半規管に負担をかけるので絶対にしないで下さいね。

目が回った時の症状は?

猫ちゃんが目を回した時にでる症状は、人間とそこまで変わりがありません。

三半規管が強いとされる猫ちゃんもふらふらと千鳥足のようになり転んでしまったり、頭を揺らしいてたり、眼球が定まらずに揺れ動く”眼振”がみられます。

このような状態を目が回っているといえるでしょう。そして猫ちゃんにそんな変化が見られた場合、病気が原因で表れていることもあります。

猫が目を回す病気5つ

毛布の上で横になる猫

1.前庭神経障害

主な症状としてはぐるぐると旋回する、ふらふらする、眼振がある、頭が揺れるなど目を回している時の症状がでます。

この病気は、突然起きるもので明らかな原因が解明されていません。全ての猫ちゃんに突然起こり得る病気といえます。治療法は、症状の軽減を目的としステロイド、抗めまい薬やビタミン剤などで様子を見る事が多いです。

2.内中中耳炎

頭を傾ける、ふらつく歩き方、眼振がある、転んでしまうなどの症状に加え耳をしきりに掻いたり、異臭がしたりと耳を気にする様子がみられることが多いです。

細菌や真菌感染からの外耳炎が内耳まで進行することが原因だといわれています。

アメリカンカールやスコティッシュフォールドなど軟骨形成異常のため先天的に耳道が狭い猫がなりやすく、重度感染では全身性に抗生物質投与をすることもあります。放置すると炎症が脳まで広がり、中枢神経に影響を及ぼす可能性もある恐ろしい病気なので耳を気にしているサインを見逃さないで下さいね。

このような症状が見られた時は、至急動物病院まで相談しましょう。

3.脳腫瘍

猫ちゃんの脳腫瘍として一番多いのが”髄膜腫”(ずいまくしゅ)です。腫瘍の発生場所や大きさにより症状は異なりますが、前庭障害の症状に加え嘔吐、痴呆症状、食欲の低下、けいれん発作などの症状がみられることもあります。

主にMRI検査で発見する事ができますが、発生部位によっては外科的切除ができない場所も多いため基本的には治療は極めて難しいです。

4.水頭症

犬ほど多くは無いですが、猫ちゃんにも水頭症があります。その多くは子猫に発症が多い先天性のものになります。

症状としては元気が無い、動きがゆっくり、ふらふら歩く、クルクル回るなどの症状のほか目の前にあるものに気付かずぶつかるという視覚障害もあります。

先天性後天性問わずとても完治が難しい病気で、内科的に脳圧を下げることでの症状の軽減が主軸になりますが、そこでコントロールできない場合は外科手術になります。

5.小脳障害

ほとんどが先天性の奇形、低形成が原因であるこの病気はふらふら歩く、眼振がある、よろけるなどの症状がみられます。

後天性にも発症することはあり、原因はウイルスや細菌感染によるもの、外傷や腫瘍によるもの、老化など様々です。先天性の場合、効果的な治療法は見つかっておらず完治は難しいとされています。

後天性では、ウイルスや細菌感染などの原因が特定できれば病原微生物を殺滅する治療を行い様子を見る事が多いですが、外傷や腫瘍が原因の場合は治療は困難である事が多いです。

終わりに

撫でられて気持ちよさそうな猫

猫ちゃんの目を回すような仕草には、重大な病気のサインが隠れているかもしれません。

特に眼振やふらつきなどの症状が見られ、食欲不振や元気が無い様子が見られる場合はすぐにかかりつけの病院へ連れていく事をおすすめします。

また、故意に猫ちゃんの目を回す事は三半規管へ負担を掛ける事があるので絶対にしないようにしましょう。

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