猫が涙を片目から流している時の原因

猫が涙を片目から流している時の原因

猫が片方の目から涙を流していたら、病気か、怪我か、どんな状態なのか、気になりますよね。猫が涙を流している時の原因について、ご紹介します。

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監修:獣医師 平松育子先生

(ふくふく動物病院)

猫の片目から涙が出る理由

片目を閉じる猫

猫の涙は、悲しいからとか痛いからといった感情から出るということはないとされています。猫の片目から涙が出ると考えられるものは、以下です。

  • 目に異物が入ったので片目から涙が出る
  • 目に関係する病気のため片目から涙が出る
  • 鼻に関係する病気のために片目から涙が出る

片目に異物が入った

  • ホコリ
  • 排気ガスなど

猫が片目だけから涙を流している場合の多くは、そちらの目に何かの異常があったということが考えられます。最も多いのは、ホコリや塵、また排気ガスなどの気体でも涙が出ることがあります。

片目に怪我をした

また、片目に怪我をしているということで、涙が出ることもあります。猫同士の喧嘩や、どこかにぶつけるなどで、目そのものや目の近くを痛めてしまうことで、片目に異常が起こってしまうこともあります。

例えば、ご飯を食べている時に涙が出たとしたら、もちろんおいしいから泣いているわけではなく、目や口、喉、またはその他に異常がある可能性が考えられます。

目に関する病気

物理的な原因の他には、目そのものの病気や、鼻の病気から目に異常が現れ、涙が出ることがあります。目に異物が入ったなどの物理的な原因の場合は、涙が出ている片目の方を異物を洗い流す、点眼薬で治療するなどで治療することで、症状はおさまることがほとんどです。

病気が原因で片目から涙が出ている場合には、まずその病気の治療をすることになります。

猫の涙が片目から出る病気

涙を拭いてもらう長毛の猫
  • 流涙症
  • 結膜炎
  • 角膜炎
  • 網膜変性症
  • 副鼻腔炎
  • 猫風邪

猫が片目などから涙を流す病気は、大きくは流涙症と言われます。

猫の流涙症で片目が涙目になる

猫の流涙症は、涙で目がうるうるとして、あふれて外に流れ出ている状態です。症状として、いつも涙を流している、涙やけが出来ている、目やにが出ている、などが挙げられます。

症状は、両目に起こる場合と、片目に起こる場合とがあります。猫の涙は透明ですが、流涙症の場合、目のまわりを拭いてあげると、赤茶色のものが付着します。

流涙症の原因としては、結膜炎や角膜炎にかかっていることや、目に傷などがあることで、涙の分泌量そのものが増えているといったことが考えられます。

そのほかには、涙を鼻の奥へ排出する涙小管や鼻涙管という器官が狭くなったり詰まったりして涙が流れなくなり、目頭からあふれ出してしまって起こることもあります。

そのため、鼻が低いペルシャやヒマラヤン、エキゾチックなどは、流涙症になりやすい猫種と言われています。流涙症は早めに発見して、治療する必要があります。

流涙症の治療費は、その原因によって違って来ます。ウイルスが原因の結膜炎であれば、抗ウイルス薬や抗生物質の注射、点眼薬などが処方されます。

病院によっても料金は違いますが、注射では1,000円から5,000円、点眼薬であれば1,000円から2,000円ほどと考えられます。涙小管などが詰まっているためであれば、洗浄するという治療を行います。

こちらは麻酔なども含め、10,000円から20,000円ほどです。治療しないで放置していると、悪化して目の周りの皮膚病になったり、原因となる目の病気そのものが悪化したりしてしまいます。早めに動物病院に連れて行き、適切に治療してもらうようにしてください。

結膜炎で片目から涙が出る

結膜炎になると、涙が出て目の周りが濡れて、目やにでまぶたがくっついてしまうこともあります。片目に起こることも、両目に起こることもあります。

結膜が充血して、赤く腫れてかゆみや痛みがあるため、目を前足でこする動作が見られます。呼吸器感染症から結膜炎になってしまった場合には、目の症状の他に、くしゃみをしたり、鼻水が出たりします。

猫の角膜炎で片目が涙目になる

結膜炎の他には、角膜炎も考えられます。角膜炎は、目に異物が入る物理的な刺激や、ウイルスや細菌などの感染が原因となり、目の表面を覆う角膜に炎症が起こることでなる病気です。

猫同士の喧嘩などでも角膜を傷つけることがあります。猫が片目をつぶっていたり、片目から涙が出ていたりすると、角膜炎になっていることが考えられます。

猫の網膜変性症で片目が涙目になる

その他、猫の網膜変性症という病気で片目が涙目になることもあります。猫の網膜が、遺伝性あるいは後天性に変性してしまうため、視覚に障害が起きる病気です。悪化すると、失明に至るおそれもあります。

症状として、涙を流す、目が赤くなる、瞳孔が開いたままになってしまったりすることがあげられます。

猫の副鼻腔炎で片目が涙目になる

鼻の病気から、流涙症になることもあります。副鼻腔という、鼻の奥の空洞部分に炎症が起こって、鼻水が出る、くしゃみが出るといった症状が現れる病気です。その結果、目と鼻をつなぐ涙の流れる部分が詰まることで、詰まった方の片目や量目から涙があふれることにもつながります。

猫風邪の症状として涙が出る

  • 猫カリシウイルス
  • 猫鼻気管炎ウイルス
  • クラミジアなど

また、猫風邪の症状として、涙が出ることがあります。猫風邪は、猫カリシウイルスや猫鼻気管炎ウイルス、クラミジアに感染することで起こります。

猫風邪は、上部気道感染症とも言われて、鼻水や咳が出て、結膜炎や角膜炎にもなることがありますので、涙も出て目やにが増えます。猫が片目から涙を流して目やにが増え、さらに風邪のような症状が見られたら、早めに動物病院に連れていきましょう。

特に子猫は、重症化するおそれがありますので、注意が必要です。

猫が片目から涙を流すまとめ

片目から涙が出ている猫のアップ
  • 目に異物が入ったので片目から涙が出る:ホコリや塵、排気ガスなど
  • 目に関係する病気のため片目から涙が出る:流涙症、結膜炎、角膜炎、網膜変性症
  • 鼻に関係する病気のために片目から涙が出る:副鼻腔炎
  • 猫風邪により片目から涙が出る事もある

猫が片目だけ涙を流す場合、原因には、物理的なものと、目の病気と鼻の病気があります。他にも、リンパ腫や歯周病などが原因になる場合があります。

涙が出ている片目以外の問題も多く考えられるため、飼い主さんが、猫の目の状態を判断することは難しいと言えるでしょう。涙が流れ出しているといった異常を見つけたら、出来るだけ早く獣医さんに連れて行くようにしましょう。

その時には、どちらの片目に異常があって涙が出ているのか、どのような状態か、といった情報を、獣医さんにしっかりと伝えることが大切です。猫が片目から流す涙には日頃から注意して、発見した場合には軽く考えずに、動物病院で診察を受けさせてあげてくださいね。

40代 女性 さわ

我が家の猫ちゃんが、片目を怪我した時に、片目だけ涙を流していまして、驚いて獣医さんに診ていただきました。すると、喧嘩をして引っかかれたみたいだということになり、処置をしていただきました。なかなか治らない傷でしたが、毎日獣医さんの処置を受けた甲斐があり、徐々に治りはじめました。安心しつつも、また喧嘩をしないかと心配になりました。しかし、それ以来喧嘩もなく平和な猫ちゃん2匹です。
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