口論を止めようと鳴く猫
保護したノラの仔猫
ある夏、我が家の庭にひんぱんに姿を見せるようになった一匹のノラ猫。どうやら「私の家はここ」と思い定めたらしく、玄関横にひたすらスタンバイしつづけ、ついに家へ入れてもらうことに成功。晴れて飼い猫への転身をかなえました。
鳴かない猫だった
最初のころは家の外から、うちの先住猫に「シャーッ」と威嚇するという気の強さを見せていたにもかかわらず、タビと名付けたその猫は、いざ飼ってみると、とてもおとなしく、ほとんど鳴かない猫でした。
「ごはんちょうだい」とか「外へ出して」などと要求するときも、ニャーと鳴くよりは、ただじっと飼い主の顔をみつめる、というタイプです。
しかしある日私たち夫婦は、あまり聞くことのないタビの鳴き声を、意外な形で耳にすることになります。
激しい口論、そのとき猫は…
きっかけは理由も忘れてしまうほどの些細なことでしたが、その日、私たち夫婦はちょっとした言い争いを、大声での怒鳴りあいへと発展させていました。
ののしり合う声は徐々に激しくなり、近所にも聞こえんばかりだったと思います。それが5分ほども続いたでしょうか。先住猫は、あまりのうるささにクローゼットに隠れてしまっています。
そのときです。元ノラ猫のタビがやってきて、立っている私たちの足元で、こちらを見上げ、
「ニャーーーーーー!」
と鳴いたのです。長く、大きく、それまで聞いたこともないような鳴き方で、何度も何度も。
当時、私たちに子どもはいませんでしたが、それはまさしく、子どもが親に「やめてよ!!お願い!!ケンカしないで!!」と嘆願するときの、そんな切なさの込められた声でした。
仲裁猫の効能
ケンカを必死に仲裁しようとするタビの真剣な鳴き声と、その怒ったような表情に、戦闘意欲をそがれた私たちは、すぐにケンカをやめました。互いを責める気持ちよりも、タビのその健気さがいとしくて、ケンカの内容は、もうどうでもよくなったのです。
猫のささやかな望み
それから私たちは、大ゲンカをすることも減り、タビに仲裁されることもありませんでした。
あとにも先にも、その日だけだったと思います。しかし、飼い猫にケンカを仲裁された、という事実だけは、そのときの驚きとともに、今もしっかりと記憶に残っています。普段はほとんど鳴かないタビですが、彼女がいかに平穏な毎日をのぞんでいるのか、よくわかりました。
まとめ
夫は幼いころから猫と暮らし、計3~4匹の猫を飼ってきました。
私も実家に猫がいたり、自分で保護したりして、全部で4匹の猫と暮らしてきました。しかし、夫にとっても私にとっても、ケンカの仲裁をする猫は、タビが初めてでした。
みなさんのおうちの猫ちゃんは、家族が怒鳴り合いの大ゲンカをしたとき、どうしてますか? 仲裁する猫って、けっこういるのでしょうか。
40代 男性 匿名
女性 匿名
40代 女性 匿名
いつも 余り鳴かないのに、ニャーと
鳴いて、スリスリしてきます。
もぅ可愛すぎて ケンカは一瞬にして
終わりです(笑)
30代 女性 匿名
普段は餌が欲しいときくらいしかすり寄って来ないのですが、大声でのケンカが始まると足元をうろうろしてはスリスリしてきます。
そんなに可愛く仲裁されては、お互いクールダウンするしかないですよね。
我が家の潤滑油ですp(^-^)q