猫エイズの検査の方法と掛かる費用

猫エイズの検査の方法と掛かる費用

猫エイズは猫に多い感染症で、飼い主としても十分に気をつけたい病気です。猫エイズに感染して発症すると、命に関わってきますので、愛猫が感染しているか否かは、重要なポイントとなります。感染の有無は、検査で調べることができます。猫エイズの検査とは、どのような方法で行われるのか、費用なども併せて、見ていきましょう。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫エイズの検査方法と費用は?

検査を受けている猫

猫エイズの検査は、主に動物病院で扱っている検査キットに猫の血液を少量垂らして行います。この猫エイズの検査キットは、同時に猫白血病ウイルス感染症も調べられるものが多いです。結果も10分程度で出るので、非常に簡単に、猫エイズに感染していないかを確認することができるのです。猫エイズの検査費用は動物病院によりますが、五千円前後の場合が多いようです。

猫エイズ検査は、どのような時に受けると良い?

注射を受けている猫

猫エイズ検査が簡単にできることが分かったところで、どのような時に、検査を受けると良いのでしょうか?

  • 多頭飼いをする時
  • 母猫が猫エイズ陽性の子猫
  • 母猫がワクチン接種済みの子猫
  • 野良猫を拾った時
  • 外でケンカによる傷を負った時

多頭飼いをする時

多頭飼いされている猫

猫エイズは、感染力は弱いものの、交尾やケンカによる体液・唾液の接触で移ることがあります。日常生活の上で行う、猫同士の毛づくろいや食器の共用などで移ることはほとんどない、と言われていますが、猫を多頭飼いする際は念のため、猫エイズ検査を行っておいた方が良いでしょう。

新入り猫はもちろんのこと、先住猫も検査が済んでいなければ、対面させる前に済ませておきましょう。逆に言えば、猫エイズ検査が済むまでは、対面させない方が無難です。初対面の時にケンカとなり、傷を作らないとは限りませんから。

母猫が猫エイズ陽性の子猫

母猫と子猫

猫エイズの感染源は、母猫の事もあります。母猫が猫エイズに感染している子猫の場合、母猫と最後に接触してから60日経過後に、猫エイズの検査を行いましょう。

母猫がワクチン接種済みの子猫

子猫をくわえている母猫

母猫が猫エイズのワクチンを打っていると、その抗体が子猫に譲り受けられることがあります。すると本当は感染していないのに、陽性と出てしまうことがあります。万が一このようなことが起こった場合は、検査センターに検体を送りさらに詳しい検査を行うこともできます。生後6ヶ月以内の子猫の場合は、このようなことが起こりえます。正確な検査を行うには、生後6ヶ月経ってから、行うと良いでしょう。

野良猫を拾った時

野良猫たち

野良猫は、どのような場所でどのように生きていたのかが、分からないことが多いです。その為、どこかの段階で猫エイズに感染しているかもしれません。家に迎える時に猫エイズ検査を行っておくと、後々役に立つでしょう。

感染していないならいないで良いですし、もし感染が分かっても、その猫が抱えるリスクが分かるからです。猫エイズに感染しても、症状が出ないまま寿命を迎える猫もいますが、やはり感染の有無がはっきりしている方が、よりお世話しやすくなるでしょう。

外でケンカによる傷を負った時

包帯をまいている猫

外出する猫が外で他の猫とケンカをし、傷を負ってきた時にも、猫エイズの検査をしましょう。あらかじめ猫エイズワクチンを接種していれば、感染の可能性は低くはなりますが、それでも100%防げる訳ではありません。たとえ猫エイズワクチンを接種していても、検査は行いましょう。もちろん、ワクチン接種を行なっていない場合も、検査を受けてください。

ただ、ケンカで猫エイズに感染していても、感染後2~3ヶ月経過しないと抗体が作られないので、検査をしても感染の有無が分かりません。感染が疑われる日から少なくとも2ヶ月を経過した後で、検査をすると良いでしょう。詳しくは、かかりつけの獣医師に、相談してください。

猫エイズという病気について

毛布に入っている猫

猫エイズと聞くと怖い病気のように感じますが、実際はそれほど強いウイルスではなく、感染していても健康な猫ならば、ウイルスの活動を抑えられる場合が多いようです。ですから、たとえ愛猫が猫エイズ検査を行なって陽性だったからと言って、悲観しすぎることはないのです。発症せずに寿命を全うする猫も、たくさんいるのですから。

ただ、免疫力が落ちたり、飼育環境が悪かったりすると、発症する可能性があります。一度発症すると、猫の持つ免疫で、ウイルスを抑え込むことは難しくなります。日頃の健康管理が大切、ということですね。

猫エイズが、人へ感染することはありません。猫で猫エイズに感染しやすいのは、野外にいる攻撃的なオスだと言われています。猫エイズはケンカによる受傷で感染することが多い為、メス猫よりもケンカっ早いオス猫の方が、感染しやすいのです。メス猫は、交尾の際にオス猫に首を噛まれる、ネックグリップで感染する事が多い、と言われています。

いずれにせよ、愛猫をなるべく外へ出さないようにするのが、一番の猫エイズの予防法となります。また、猫エイズに感染している猫と感染していない猫を、一緒の部屋で飼うことは、避けましょう。必ず別室に隔離して、飼うようにします。

まとめ

聴診器と子猫

猫エイズの検査は、意外と簡単にできるのですね。我が家でも猫を新しく迎える場合は、必ず猫エイズの検査をするようにしています。感染力が弱いとは言え、検査して感染の有無を調べておいた方が、安心できるので。猫エイズ検査を受けるか否かは、飼い主さんの判断に任されます。愛猫にベストな道を、選んであげてくださいね!

投稿者

30代 女性 しの

猫エイズは、引っ掻き傷からもうつる可能性があります。
我が家で昔飼っていた猫ちゃんがそうでした。
外猫出身だったので、保護した時には傷だらけで、エイズ検査をすると陽性でした。
しかし、すぐに病状が悪化するわけではないので、少し安心しました。
その猫ちゃんは、5年半ほど元気に生きてくれて、感謝しています。
投稿者

30代 女性 はなこ

我が家の裏にいる外猫ちゃんは喧嘩をよくするので保護して定期的に、猫エイズの検査をしています。
いまのところは陰性ですが、注意してあげなければいけません。その猫ちゃんは自分からは喧嘩をしないのですが喧嘩を売られると巻き込まれるみたいです。猫エイズは猫ちゃんに、傷があるとそこから菌が入り猫エイズになります。
家猫ちゃんも、外に出す機会があるときには定期的にエイズ検査を受けさせてあげましょう。
血液をすこしとるだけなので、猫ちゃんにも負担の少ない検査です。

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