猫がジアルジア症に感染した時の症状とは?
ジアルジア症は、寄生虫によって引き起こされる病気です。ジアルジア症は特に子猫に症状が出やすく、人にも感染することがあります。ジアルジア症になると、以下のような症状が現れます。
猫がジアルジアに感染した時の症状
- 吐き気、嘔吐
- 腹痛
- 下痢(大量の上、悪臭)
- 食欲不振
- 脱水症状
- 元気消失
- 体重減少
- 発育不良
ジアルジア症による食欲不振や脱水症状は放置していると低血糖にも繋がり、命に関わります。愛猫の様子が何かおかしいと思ったら、なるべく早く受診するようにしてください。成猫ではジアルジア症にかかっても、無症状の場合が多いです。
猫がジアルジア症になる原因
猫のジアルジア症は、ランブル鞭毛虫という原虫(ほかの動物に寄生し、病原性を有する単細胞生物のこと)の一種が腸に寄生して起こります。
ジアルジア症の原因となるランブル鞭毛虫は非常にありふれており、生活環境の様々な場所に潜んでいる原虫です。そのため、現在でも200人に1人は、日本でもジアルジア症に感染していると言われています。
ジアルジア症はの感染経路は、ランブル鞭毛虫の未成熟な状態であるシスト(硬い殻に覆われた状態)に汚染された食べ物や水などを口にすることです。
シストは主に、ジアルジア症に感染している猫の便の中に含まれていますが、それが雨風などで拡散され、猫の口に入ることでランブル鞭毛虫に感染し、ジアルジア症にかかることがあります。
また、ジアルジア症に感染した猫の便を掃除した際、飼い主さんの手についたシストが愛猫の口に入る可能性も。
ジアルジア症にかかっている猫の便を他の猫が踏み、それを毛づくろいで舐めてしまう、という場合もあります。便は速やかに片付けましょう。
新入り猫がジアルジア症で、先住猫に感染するケースもあります。新しく猫を迎える際は必ず、動物病院等でジアルジア症も含めた検査を行なってください。
通常の糞便検査ではジアルジア症は見つけづらい場合もあるので、専用のキットがある病院を見つけ、そこで検査して貰うのが望ましいです。
ジアルジア症を確認できるキット自体が高いので、検査費用は少々お高くなる可能性がありますが今後の為にも検査をしておくのが良いでしょう。(ある病院では、1回\3,000だそうです。病院によって金額は変わります)
猫がジアルジア症になった時の治療法
猫のジアルジア症の治療には、投薬治療と、現れている症状に対する対症療法を行います。
投薬治療でジアルジア症を治療
ジアルジア症の治療には抗原虫薬を用います。ただし、抗原虫薬は妊娠中の猫に使用すると胎児の奇形をもたらすことがありますので、妊娠猫には使用しません。
ジアルジア症の治療期間は、基本的には数週間ですが、長い時には数ヶ月に渡ることもあるそうです。ジアルジア症の抗原虫薬は7日分処方されることが多く、再検査しジアルジアが検出されなくなるまで続けます。また、多頭飼いの場合、全ての猫に投薬が必要となります。
対症療法でジアルジア症を治療
ジアルジア症による脱水症状や栄養失調を起こしている猫には点滴を行ったり、ジアルジア症以外の病気を併発している場合は、それらの治療も行ったりします。
ジアルジア症の治療費
猫のジアルジア症の治療費は、動物病院によっても異なりますので一概には言えませんが、約3,000円~8,000円程度が目安です。
猫がジアルジア症にかからないための予防
ジアルジア症の予防には、以下の方法を取り入れると良いでしょう。
- 便をすぐに片付ける
- 感染猫との隔離
- 検査をする
- 飼い主さんからの感染に気をつける
- 完全室内飼い
- トイレなどの煮沸消毒
ジアルジア症の検査をする
検査の重要性は前述いたしましたが、できれば定期的にランブル鞭毛虫感染の検査を行うとより確実です。特に外出する猫や脱走した猫では、ランブル鞭毛虫に感染している可能性があります。必ず検査を行い、感染がないか調べましょう。
通常の便検査(顕微鏡)で見つかるのは栄養体と呼ばれる動くタイプのランブル鞭毛虫です。シストというタイプのものは見つけにくいので検査キットで確認するほうがよいでしょう。
ジアルジア症予防には便をすぐに片付ける
例えば、母猫がジアルジア症にかかっている場合、母猫の便が子猫の口に入ってしまうかもしれません。排泄直後の便に含まれるランブル鞭毛虫は感染能力を持ちませんが、一定時間経過すると感染能力を持ちます。すぐに便を片付けることで感染能力を持たない状態できます。また、トイレに残しっぱなしの便を他の猫が踏んで、体に付き、毛づくろいで口に入る可能性もあります。ですから、感染猫の便はすぐに片付けましょう。
完全室内飼いでジアルジア症を予防
完全室内飼いでも100%予防できるとは限りませんが、感染リスクを低めることはできます。愛猫を外に出すのは他のリスクもありますので、できる限り室内飼いを行った方が、安全面で優れています。
トイレなどは熱湯でジアルジア症を予防
感染した猫が使ったトイレはもちろん、予防のためにも、定期的に猫が使った物を熱消毒すると良いでしょう。ランブル鞭毛虫は、70℃以上のお湯で5分以上熱消毒を行う必要があります。熱湯を使って5分置けば、消毒完了です。くれぐれも火傷には気をつけて、室内を清潔に保ちましょう。
感染猫と隔離してジアルジア症を予防する
ジアルジア症にかかっている猫を、他の猫とは隔離しておくのも大切です。新入り猫を飼う時は必ず、検査を行い、ジアルジア症ではないことを、確認しておきましょう。
飼い主さんからの感染に気をつける
ジアルジア症はズーノーシス、人獣共通感染症です。猫から人への感染があり得ますが、その逆もあります。飼い主さんの感染有無を検査すると共に、飼い主さんが排便した後も、必ず手を洗いましょう。感染猫から貰わないよう、猫のトイレ掃除後に手を消毒することも大切です。
まとめ
ジアルジア症は知名度は高くないものの、身近にありふれているランブル鞭毛虫。
子猫を飼う場合は、特にジアルジア症などの寄生虫による病気に気をつけてください。子猫がご飯を食べない、下痢やおう吐をしている時はなるべく早く病院に連れて行ってあげましょう。成猫でも感染すれば、症状は出なくても感染源となってしまいます。
予防に努め、もし症状が出た場合は速やかに受診して、治療を行いましょう。
40代 女性 ねこ太
30代 女性 かまかまえーばい
30代 女性 はなこ
猫ちゃんだけではなく、人にも共通に感染するそうですね。
猫ちゃんが汚染された便を踏んでその足をなめると寄生虫がうつってしまうのです。
嘔吐や下痢をして、かなり弱るかもしれないので注意が必要ですね。ぐったりする前に、早めに獣医師に診ていただきましょう。
ジアルジアだとわかったら、トイレを煮沸消毒したり完璧に掃除しましょう。
多頭飼いの場合は隔離してジアルジアに感染している猫ちゃんとは別の部屋で生活させてあげましょうね。