旅先で偶然に出会った猫…猫エイズのキャリアと判明した時、家族が下した決断とは?

旅先で偶然に出会った猫…猫エイズのキャリアと判明した時、家族が下した決断とは?

旅先で出会った半ノラの猫に心を奪われ、気付いたら、家族になっていました。姿、しぐさが、かつて飼っていた3匹の魂が1つになって帰って来たような・・・私には縁を感じる猫です。

旅先で運命的に出会った猫

狸も来る店先に

人懐こい猫

毎月車で定期的に出かける場所があり、その時は小学生の次男も一緒でした。その途中の田舎道にある、とある個人商店に立ち寄りました。

その店の軒下に、発泡スチロールの箱と、キャットフードが置かれ、そこに1匹の猫が。私は以前猫を3匹飼っており、いずれも次男が物心ついたばかりのころに亡くなり、そのままになっていました。外で猫に出会うたびに、触ったりするのが楽しみで、今回もノラだろうからと、ダメ元で声をかけたら、思いのほか人懐っこくじゃれついてきました。
 
次男は猫の扱いに慣れていないこともあり、出会う猫に触ろうとしてもいつも逃げられていたのですが、この猫は次男にもすぐに慣れて、大喜び。

お店の方はご自身でも屋内に数匹猫を飼っていらっしゃる愛猫家で、野良猫も放っておけず、軒下で面倒を見ているとのこと。他にもよそから通って来て、エサだけあさる猫も。周囲は山で、タヌキまで来るそうです。それからは、通りがかるたびに、その猫と遊ぶようになりました。

遊び相手から家族へ

それ以降、その猫目当てにお店に立ち寄ることに。箱は店の長い軒の下の雨風をしのげる場所にあるとはいえ、そこは雪国。厳しい環境です。それでも、お店に来るお客さんや、近所の高校生たちに可愛がられているのが感じられました。 

何度か遊んでいるうちに、お店の方が、「よろしければ、差し上げますよ」と。家族とも話し合い、次男も大賛成。みんなで世話をするのを約束させて、譲り受けることになりました。

最後にお店の人が猫を抱き上げ、「幸せになるのよ」とささやいていたのがわすれられません。猫の名は「ハク」。3歳のメス。その名も引き継ぎました。

野良猫のリスク

【写真5:家猫になった猫】
家に来るとハクはすぐにみんなに慣れ、リラックスするのも早かったです。食欲も便も問題なく、くしゃみと鼻水が激しいことくらいでした。落ち着いたころに避妊手術を受けさせようと病院に行きました。

腹に虫はおらず、ワクチンも打てたのですが、猫エイズのキャリアであることがわかりました。発症はしていませんが、それが免疫力を下げているらしく、肝臓も麻酔に耐えられるか微妙な数値が出ました。

迷いましたが、現在健康なので、これ以上リスクを増やしたくないので、避妊は見送りました。野良猫のリスクを痛感しました。

家族の一員

ゲームを見つめる猫

今はすっかりみんなに馴染んで、家族を癒してくれる存在です。前述の理由で、外出厳禁にしました。厳しい冬からは解放出来ましたが、ハクは自由に歩き回っていたころを思い出すらしく、窓から外をジッと見つめているときがあり、その時ばかりは可哀そうに思ってしまいます。

お店の方には写真を送っています。彼女も喜んでくれて、時々野菜などを送って下さいます。かつて飼っていた3匹の姿・しぐさを皆持っていて、私には3匹の魂が1つになって帰って来てくれたように思えます。

スポンサーリンク