「聞こえませ〜ん」飼い主を無視する猫への対処法5つ

「聞こえませ〜ん」飼い主を無視する猫への対処法5つ

猫に聞こえないふりをされたことはありませんか?あまりに素っ気ない態度に不安を覚える方もいらっしゃるでしょう。しかし、この行動には深い理由と秘密が隠されています。今回は猫の塩対応と、それに対する対処法について紹介させていただきます。

猫はなぜ聞こえないふりをするの?

眠る猫

猫は時々、名前を呼んでも聞こえないふりをすることがあります。本当に聞こえていないのではないかと思い、何度呼んでみても無反応。愛おしい存在である愛猫からの突然の塩対応に、ショックを受ける方もいらっしゃるのではないでしょうか?でも、この反応自体はそれほど深刻ではありません。猫は、犬のように常に飼い主さんの呼びかけに、大きな反応を示すとは限らないのです。それには次のような理由があります。

  • 眠い
  • ひとりになりたい
  • 構ってほしくない
  • 遊びやパトロールが忙しく返答する余裕がない
  • 単に面倒だから

なんと、猫が飼い主さんを無視する理由は意外にもシンプルなものです。猫は元々、単独行動で生活していた動物です。よって、誰かの号令や指示に従うという習慣自体が備わっていないのです。つまりここで紹介したように、個人的かつ単純な理由で塩対応になっているだけで、飼い主さんを嫌いになったのではありません。

そもそも猫の立場からすると、塩対応をしている意識すらないのでしょう。猫に無視されてしまい、嫌われてしまったのではないかと不安になっている方は安心してください。ただし、対応次第では本当に嫌われてしまうこともあり得ます。

塩対応の猫への対応方法

外を眺める猫

とりあえずは、たとえ塩対応でも嫌われていないことに安心するとして、そのような猫に対して我々人間はどのように接したら良いのでしょうか?ここからは、呼んでも無視する猫への対応法をご紹介いたします。

1.そっとしておく

遠くを見つめる猫

先ほども紹介したように、猫が無視する理由は今現在は構われることを望んでいないことがほとんどです。だから、そっとしておくことがベターな対応です。

2.逆に猫に呼ばれることを待つ

鳴く子猫

一人になりたいときに、何度も何度も呼ばれると鬱陶しいと感じるでしょう。猫もそれは同じです。猫も自分の時間に大切にし、なにかに集中したいこともあります。だから、逆に猫のほうから呼びかけてくるまで待ってあげましょう。一通り用事が済んだり、飼い主さんとの時間を楽しみたいと思ったら、猫のほうからアクションがあるはずです。

3.飼い主さんも自分の時間を過ごす

人のそばで寛ぐ猫

猫がひとりで過ごしている間は、飼い主さんも自分の時間を過ごしてみると良いかもしれません。たとえば家事をしたり、趣味の時間にこの機会を活用したりと思い思いの時間を過ごしましょう。特に猫が寝ている間は、そばにいられると危険なことに集中することができるので、塩対応も悪いことばかりではありません。

4.無理やり撫でたり抱き上げたりしない

抱っこされる猫

猫がいつも以上に素っ気ない態度を取っているときは、無理やり撫でたり抱き上げたりしてはいけません。猫がひとりで過ごす時間を壊さずに、そっと見守ってあげましょう。ただ遠目から眺めるだけであれば問題ありません。

逆にこの瞬間は寝顔や後ろ姿など、活発に動いているときには撮影できない場面のシャッターチャンスでもあります。ただし、あくまでも邪魔をしない程度に留めておきましょう。ここで無理な行動を取ってしまうと、不信感を抱かれてしまいます。そして場合によっては嫌われてしまう可能性も考えられます。猫が静かにくつろぐ空間は、最低限守るようにしましょう。

5.楽しそうにする

嫉妬する猫

猫は、飼い主さんが楽しそうにしていると気になって、邪魔をしてくることがあります。たとえ今は無視をしていても、飼い主さんが何かに集中したり笑ったりすることで、構ってほしくなるかもしれません。

どうしても愛猫に振り向いてほしいときは、自然な形で猫がこちらに気持ちが向くように促してみることも一つの手です。ただし、猫に過度な不安や嫉妬心を抱かせるようなことはしないでください。たとえば他の猫ばかり可愛がったり、動物番組を観て愛猫と比較したりと意地悪をすることは好ましくありません。わずかに気を引きつつ、反応してくれたら喜び、そのままであれば猫が構ってほしいと思うまで待つしかありません。

お互いのために

このように、基本的には猫の自由にさせておくことが、お互いのためになります。無理をして信頼関係が崩れてしまうと、その関係を修復することが困難になります。少し猫の気を引きながら、飼い主さん自身も、自分の時間を楽しむようにしてみることをおすすめします。

ところで、塩対応な猫は本当に無視をしているのでしょうか?実は、よく見ると完全に無視をしているとは限りません。聞こえないふりをしているときの仕草も要チェックです。

聞こえないふりをしているときの仕草

しっぽを揺らす猫

犬は飼い主さんに呼ばれると、分かりやすいリアクションを返してくれます。だから基本的に、無視されたという感覚には陥ることがありません。では猫の場合はどうでしょうか。呼びかけに対して、一見すると無反応で完全に無視をされているような感覚になるでしょう。

実は返事をしているけれど

しかし、実際には小さなリアクションを返しています。そう、飼い主さんを無視しているのではなく、こちらが気がついていない場合が多いのです。猫が聞こえないふりをしているときは次のようなことに注目してみましょう。

  • 名前を呼ぶとしっぽが揺れる
  • 耳だけがこちらを向く
  • 瞬きをするなど

とても些細な動作ではありますが、「聞こえているよ」と返事を返してくれています。だから無視されたと思わずに、今はそっとしておいてほしいのかもしれないと察してあげましょう。あまりしつこく呼んでしまうと、段々と猫のしっぽがバタンバタンと激しく動くようになります。これは喜んでいるのではなく、執拗に構う飼い主さんに苛立ちを覚えているサインです。

よって猫が塩対応だと感じたら、しっぽ・耳・目の動きなどをよく観察してみてください。そもそも、聴覚が優れた猫に聞こえないふりは、少々無理な行動なのかもしれません。何せ猫は人間には聞こえない、微かな物音でさえ反応できるのですから。

無理に構ってしまうとどうなるの?

睨む猫

猫が些細な反応で返事をしているのにも関わらず、無視されたと勘違いしてしまった結果、無理強いをしてしまうとどうなるのでしょうか。猫は主に次のような行動を取ります。

  • しっぽを激しく左右に振る
  • 唸る
  • 威嚇する
  • 噛み付くもしくは引っ掻く
  • 信頼を損なう

その場の空気を読むことは人間同士に限らず、猫との関係性でも重要です。猫も、気持ちを察してもらえずに望まないことを無理強いされてしまえば、怒ることは当然です。そして、猫は怒りの感情を突然ぶつけることはしません。必ず前兆があります。それが最初のふたつです。

この段階で構うことをやめれば大抵は攻撃されません。「シャー」と威嚇してきたら速やかに退きましょう。猫だって無駄に攻撃したいとは思っていません。自分よりも遥かに体型の大きな相手に立ち向かうのですから、それなりにリスクを伴います。

だから、攻撃する前の段階でいくつか感情表現をしているのです。大好きな飼い主さんを攻撃してしまったと、愛猫が悲しい思いをする前に場の空気を読んであげることが大切です。

まとめ

まっしゅ

猫が無視をするという行動は、とても奥深いものでした。そして何よりも、無視をしているようで実は返事をしているということは意外に思うかもしれません。確かに猫は犬のように分かりやすいリアクションはしてくれません。しかし、些細な反応であっても呼びかけに応じてくれるということは、ある意味で猫も健気なのかもしれません。

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