猫に強制給餌をする方法(下準備)
猫の強制給餌で必要なもの
- ドライフード(ウエットフード)
- お湯
- 栄養価の高い缶詰(総合栄養食)
- シリンジ
- すり鉢またはミキサー
- おしぼり、タオル
猫に強制給餌で与えるフードをふやかす
いつも与えているドライフード、又はウェットフードを適量のお湯でふやかす。ウェットフードは元々ペースト状ならそのまま使用してください。極端に食欲が落ちている場合は、栄養価が高い猫のウエットフード(a/d缶など)をお使いください。
ふやかしたフードをペースト状にする
すり鉢、すりこぎにてしっかりペースト状にし、冷ます。冷えすぎても食べないことがほとんどなので、理想は人肌です。もしお薬がある場合はこのとき一緒にすりこぎ、すり鉢にいれると楽に飲ませてあげられます。(ミキサーがあればふやかしたフード、総合栄養食と少量のお湯を入れて作る事も出来ます)
強制給餌をする前に猫の爪を切っておく
ちなみに爪は必ず切っておいてください。私は一度、強制給餌をしているときに伸びた爪で深く引っ掛かれ大変なことになりました。大人しい猫ちゃんなら、わざわざ保定すると逆に怯えてしまうこともありますので自分の愛猫の性格と様子を見て臨機応変に対応してください。
猫が暴れないように固定する
必要であれば、猫が暴れないように保定します。やり方は様々ですが、タオルでグルグル巻きにし足で猫を挟む方法が恐らく一般的でやり易いと思います。
※強制給餌をする時は必ず猫がうつ伏せになるような体制で行うようにしましょう。仰向けの体制で給餌を行うと誤嚥をする可能性が高いです。
猫に強制給餌をする2つの方法
これで、強制給餌の下準備は完了です。強制給餌のやり方には大まかに分けて二つあります。「指で与える」方法か「シリンジで与える」方法です。それぞれを詳しく解説していきます。
指で与える方法
飲み込む力のある若い猫ちゃんならこの方法でも可能です。シリンジを用意しなくても大丈夫ですし、思い立ったら即できます。ただ指を口の中に入れるので噛まれて怪我をしないように注意してください。
- ペースト状にしたフードを指にとる
- 猫の口をあける
- 上顎にペーストを塗る
- .噛まれないように気をつける
ペースト状にしたフードを指にとる。猫の口に合わせた量、少なめから始めた方がいいです。
猫ちゃんの口を空いてる方の手を使い開けます。やり方は猫の口の端に二本の指を入れるとすんなり開けてくれます。
開いた瞬間、口の中の上顎にペースト状のフードを塗り、手を離します。こうすると嫌でも口を閉じたときに食べることになります。これを何回か繰り返してフードを与えます。
何度も言いますが、猫ちゃんに手を噛まれないように気を付けてください。コツは手早くです。また、奥まで指をいれなくても手前の方に塗るだけで大丈夫です。
前歯の少し奥くらいに塗るくらいで大丈夫です。奥まで指を入れると猫もえずきフードが進みませんので気を付けてください。続いてシリンジの強制給餌のやり方です。
シリンジで与える方法
- シリンジにペーストを入れる
- ペースト入りのシリンジを数本用意する
- 猫の口の脇からシリンジの先端を入れる
- 少量をゆっくり入れる
- 猫の口からこぼれたペーストをおしぼりなどで拭く
フードを飲み込む力が衰えたり、指で与えても吐き出したりする場合はシリンジで与えることになります。慣れれば一番手っ取り早く一番確実な方法になりますので、覚えておいて損はありません。
用意したシリンジにペースト状にしたフードを入れる。数本シリンジを用意して、一気に入れてしまうのが効率が良く、食べた量も把握できるので便利です。
猫の口の端にシリンジを軽く差し込み口の中の上顎にシリンジの口を向ける。最初はゆっくり、ゆっくり、シリンジを押しフードを与える。
舌でペチャペチャと舐められるくらいのスピードが与える理想のペースです。最も、シリンジで与えられること事態を嫌がる子が多いので、ゆっくりと無理のないスピードで与えてあげてください。
シリンジで与える場合、お口から餌がダラダラと漏れる場合も多いですからお口を拭ける少し温かいタオル(おしぼり)も用意しておくといいです。シリンジでの強制給餌は初めは嫌がる子がほとんどですから、ふだんから定期的に馴れさせることも一つの手です。
猫の強制給餌とは
強制給餌とは、自発的にご飯を食べることができなくなった猫などの動物に指やシリンジなどを使い強制的にご飯を食べさせる方法のことです。
- 「無理矢理にフードをあげるなんて可哀相」
- 「苦しそうに暴れながら嫌がる愛猫を見ていられない」
- 「無理矢理あげる必要はあるの?」
そんな声が聞こえてきそうですが、この意見については正直時と場合、また飼い主様本人の考え方によります。
猫に矯正給餌を行う目的
- 自発的に食事ができない猫にご飯を食べてもらう
- 栄養価の高いものを食べさせ、免疫ををつけ体力を回復してもらう
- 最終的に自発的に食べられるようにする
強制給餌は、猫ちゃんに少しでも長生きしてもらうため、少しでも早く元気になってもらうために、手軽に行える給餌方法なのです。
もちろん可能な限り、環境や、餌の種類、匂いや温度などに配慮し、強制給餌を行わず自発的にフードを食べられるよう努力はするべきだと思います。
愛猫が自発的に食べ始めるまでの短期間に行うには適した方法と言えるでしょう。
人間でも病気のときは栄養のあるもの、カロリーのあるものを食べるようにお医者さんに言われますよね。食べることが難しい方や、苦しくて食べられない方は、流動食や高カロリーの栄養価が高いゼリーなどを出されたりします。
栄養価の高いものを取り、体力をつけることで免疫力も上がり身体も元気になるのです。それは猫ちゃんも同じで、やはり老猫や病気の猫ちゃんもフードを身体に取り入れることで回復に向かう場合が多いです。
しかし、長期にわたる強制給餌は、猫や飼い主にとって大きなストレスとなり、必ずしも良い結果が得られるとは限りません。
しかし、特に猫の場合は3日食べなければ「肝リピドーシス」という病気になります。食べないことでこのような病気になってしまい、命にかかわることもあります。この病気になってしまうと治療方法の一環として「強制給仕」を行います。
嫌がるなどのデメリットも確かにありますが、実は食べないデメリットのほうが大きいことも知ってください。
強制給餌のメリット・デメリットをよく理解した上で適切に行う必要があります。
猫に強制給餌をしないという考え方
どんな猫でも強制給餌をすれば必ず元気になるという訳ではもちろんありません。命とは永遠に続くものではないので、どれだけ手を尽くしても、どうしようもないときがあります。
「たった数日間、数時間長生きしてもらうために、こんなに嫌がり苦しそうにしている愛猫に強制給餌をして果たして意味はあるのか?」
「最後は楽に死なせてあげた方がいいのではないか?」
そんな考えが浮かぶ方もいらっしゃると思います。強制給餌をすることで病気が治る、大幅な延命が可能な場合なら必死に頑張るでしょうがそうでない場合、どちらを選ぶのが正しいのか?
その問題に明確な正解はありませんし、間違いもないです。ただ愛猫のことを思い必死に考えた結果の選択ならそれが愛猫にとっても飼い主にとっても正解だと思います。
どちらを選んでも正解なのです。長く暗い話になりましたが、いつか訪れるかもしれない強制給餌をするときのために、せめてやり方と知識だけは持っておきましょう。
まとめ
いかがでしたか?最初はコツがいりますが慣れると案外簡単です。私は子猫を拾ったときミルクをシリンジであげたり、離乳食もシリンジであげたりしていました。
シリンジであげる方法は他にもお薬をあげるときに、ウェットに混ぜてあげたり、水に溶かしてシリンジであげたりすることが、できますので知っていて損はない方法です。
シリンジはペットショップやホームセンターにも売っていますので、一本常備しておくといいですよ。
40代 女性 かな
ペースト状のえさを、注射器にいれて猫ちゃんの口の横から舌をペロペロするスピードに合わせてあげながら、注射器を押して餌を与えます。
食事が終わったあとは、忘れずに口のまわりをを拭いてあげて、皮膚病にならないようにしましょう。
40代 女性 匿名
暴れるので 体力の消耗も気になり、 ご飯の用意をしている私を見て、 嫌そうな顔をしていて ネコを苛めているみたいで、私を嫌いになるんじゃないかな?…と、複雑な気持ちになり、 亡くなった今でも 本当にこれが正しい判断だったのか?数年経った今でも分かりませんでした。
筆者が どちらも正解 と書いてくれたのを拝見して、救われたような気がして、涙が出ました。 ありがとうございました。
50代以上 女性 匿名
50代以上 男性 匿名
また、獣医からも通院する度に「そんなに大事?治療にお金凄い掛かるよ。完治する分けてもないし」と言われます。確かに拾い猫だし三年しか暮らしていないし、もう一匹いるので、先生かそう言うのも分るのですが、私としては私が出来る事はしてあげたいと思ってます。
50代以上 女性 むうあみ
舌が言うことをきかなくなり、固形物が食べられなくてミキサー食もだめで、市販のペースト食を何種類かを10㎜のシリンジで1日朝・昼・夕・寝る前の11時ごろの4回与えています。そのペーストに皆さんが喜ぶ、というちゅーるを少し混ぜて温かいお湯でのばして(水が飲めないので)います。2か月くらいになりますが、尿は毎日塊が1-2個、便は毎日の時も、3日に1度の時もあります。
ただ、本人(猫)がシリンジが嫌でなく、用意をしていると定位置に来て待っています。最初は喜んで、がっついて飲み込みますが、段々ペースは落ちます。
今のところ、ほぼ完食ですが、いつまででしょう!よだれ(出血のよだれも)がすごいです。口の周りや前足がマラセチア菌で黒くなるので、薬もつけて時々洗っています。
50代以上 男性 きむきむ
甲状腺機能亢進症らしいですが、食欲があったり無くなったり。
もともと8.5kgまであった体重が、現在2.35kgまで減りました。
腎臓の数値も一時悪かったので、18歳ころから腎サポ食を行ってきました。
22歳を過ぎてから、かなり衰えが出てきて筋肉もなくなり、現在では毎日の
ように点滴とステロイド、ビタミン剤を投与してもらい、食欲増進材も飲ませております。
食欲増進材はかなり効果が出まして、ガツガツ食べるようになったと思うと、また、食べ無くなったり(効果は3日位?持続)と奮闘中です。食欲がなくなった時のきっかけになればいいです。
いつかは食欲増進材の効果もうすれるのかと思うと、強制給餌も練習して行きたいと思います。皆さんの奮闘ぶりも参考になりました。
50代以上 女性 匿名
50代以上 女性 ミユキ
女性 みーたん
40代 女性 匿名
強制給餌と薬を与えてつらそうな姿見ると涙出ます
同じ気持ちの方々がいて少し楽になりました
50代以上 女性 まめ
30代 女性 匿名
50代以上 女性 匿名