猫の死生観に関しては諸説ありますが、「そもそも猫には死という概念がない」と考えられています。

そのため、猫が亡くなる前に姿を消すのは「体調が優れないため、安心できる場所に隠れ、そのまま亡くなるから」という見解が濃厚です。

猫は自分が弱っていることを本能的に隠そうとする生き物。

弱っていることに飼い主さんが気付かずに、「隠れている間に治療が間に合わなくなる・弱っている状態で外に行き事故に巻き込まれる」など、突然の死別によって『猫は亡くなる前に姿を消す』という説が出回ったと考えられます。

死ぬ前に甘えたがる子もいる

亡くなる前に安心できる場所へ隠れようとする猫がいる一方、逆に飼い主さんに甘えたがる子もいます。

生まれてからずっと室内飼育で過ごしてきた猫の場合、最も安全な居場所が飼い主さんの近くだと考えるからです。

そのため室内飼育の猫の中には、弱っている身体を休めようと飼い主さんにピッタリとくっつき、甘えているように見える子もいます。

猫の最期を看取るためには

猫が亡くなる前に姿を消してしまい、そのまま最期を看取れなくなるケースは少なくありません。

猫の最期を看取るためには室内飼育を徹底し、猫が外で亡くならないように気を配ることが重要です。

家の外は「感染症、野良猫、車、心無い人間」など、健康な猫にとっても危険な要素が多い場所。猫のためにも、室内で安心して過ごせる環境づくりをしてあげてください。

飼い主さんの目が届く場所にキャットハウスのような隠れ家を設置してあげることも有効です。

猫が飼い主さんに甘えてくる場合は、安心して身体を休められると信頼されている証拠。できる限り、飼い猫を労わってあげてください。

猫は死ぬ前に姿を消すとは限らない

今回の内容をまとめると、

• 猫は亡くなる前に姿を消すとは限らない。
• 実際は「回復目的で隠れて、そのまま亡くなっている」可能性が高い。
• 逆に亡くなる前に飼い主さんに甘えたがる子もいる。

猫との死別は、ただでさえ悲しくツラいことです。だからこそ、猫との最後をどう過ごすかが大切です。

猫の最期を看取ってあげるためにも、この機会に室内に猫が安心できる居場所づくりをしてあげてください。