猫に『芸』を覚えさせることはできる?

Q:猫に芸を覚えさせることはできる?
A:根気よく訓練をすれば、猫も芸を覚えます。

ただし犬と違って猫は気まぐれで飽きっぽいので、ストレスにならないよう配慮しつつ楽しみながら訓練することが大切です。

猫の訓練のポイント

「芸」を覚えるのが得意な犬は、群れの中で上下関係を築いて生活する動物なので飼い主さんにも従順です。

教えられた芸を覚えて飼い主さんが喜んでくれると、犬自身も嬉しいので訓練自体を楽しめる傾向があります。簡単な芸なら苦労せずに覚えられる子も多いです。

一方で猫は、1匹で生き抜く能力に長けているので上下関係がありません。

興味のないことを覚えさせようとしても、なかなか訓練に乗り気になってくれない子が多いでしょう。

ただし学習能力は犬に負けないほど高いので、ご褒美にお気に入りのおやつを用意して興味を引くことができれば、芸を覚える可能性は十分にあります。

猫のストレスにならないよう嫌がっている時は無理をせずに、楽しみながらコツコツ訓練することがポイントです。

「お手」の訓練方法

愛猫がやや空腹で、おやつをもらえるなら頑張ってくれるという時を見計らって訓練をするのがおすすめです。

まずは「お手」と言って猫の手を取り、飼い主さんの手に猫の手を乗せてご褒美を与えましょう。何度も反復練習するうちに愛猫が「お手」の動作を覚えて、自発的に手を乗せるようになります。

「お手」という言葉と動き、そしてご褒美を結びつけて覚えてもらうことが大切です。「おすわり」などの他の芸でもこの方法を応用して訓練しましょう。

「クリッカー」を活用した訓練

クリッカーとは、ボタンを押したらカチッと音が鳴るおもちゃです。犬やイルカの訓練にも使われているアイテムで、猫の訓練やしつけにも役立ちます。

まずは音を鳴らしたらおやつを与えて、愛猫に「音が鳴るといいことがある」と覚えてもらいましょう。この事前練習が済んだら、芸の訓練に入ります。

愛猫に「お手」を覚えさせる場合、はじめは細長い棒を用意して猫が鼻先をつけたらクリッカーを鳴らします。「音が鳴る=いいこと」と学習できていれば、ご褒美がなくても「棒にさわる=いいこと」と猫にはわかるはずです。

あとは棒をやや高い位置にあげて、猫が手を出したらクリッカーを鳴らすという流れを繰り返して「お手」の動作を覚えてもらいます。

最終的にはクリッカーを鳴らさなくても、「お手」と言えば正しい動作ができるようになるところまで訓練を頑張りましょう。

無理強いには注意

猫には芸を覚えるのが得意な子もいれば苦手な子もいるので、無理強いはしないことが大切です。

愛猫の性格や気分に合わせて、教える場合はぜひ楽しみながら訓練をしてください!