多くの飼い主が安く見積もるペットの生涯費用
米国コネチカット州に本社を置く金融サービス会社のSynchronyが、犬と猫の飼い主1200人および獣医師100人を対象に行った調査で、多くの猫や犬の飼い主は自分のペットにかかる「生涯費用」を少なく見積もっていることが明らかになりました。
アメリカでのペットの生涯費用は、犬では2万~5万5000ドル(約220万~630万円)、猫では1万5000~4万5000ドル(約170万~510万円)とされています。
しかしこの最新調査によると、回答者のほぼ半数がペットの飼育にかかる生涯費用を低く見積もっていたのです。
また、ペットに関わる予想外の出費にも対応できると考えていた飼い主のほぼ半数が、実際にはそうではなかったと報告。
Synchronyペット部門のジョナサン・ウェインバーグ本部長は、「多くのアメリカ人がペットと生活を共にすることを選びますが、飼育にかかる実際の費用は非常に分かりづらいものです。今回の調査結果は今後ペットを飼う人にとっても有用なデータとなるでしょう」と言います。
ペットに関わる予想外の出費に苦しむ多くの飼い主
今回の調査は、ペット関連金融グループの「CareCreditとPets Best Pet Insurance」の代理としてSynchronyが実施。
飼育1年目の費用(去勢・避妊手術、ワクチン、ペット用品など)や食費、保険、終末ケアといったペット飼育にかかる潜在費用の全リストについて検討しました。
調査の結果明らかになったのは、犬の飼育1年目には1300~2800ドル(約15万~32万円)、猫の飼育1年目には960~2500ドル(約11万~28万円)の費用がかかるそうです。
コンサルティング会社PAW Consultingのオーナーであり獣医師でもあるピーター・ワインスタイン氏によると、「自分たちが対応できる範囲で、ペットにできる限りのケアを与えることに苦労している飼い主は非常に多い」とのこと。
今回の調査によって、犬や猫の飼育にかかる実際の包括的費用が判明。
そのことからワインスタイン氏は、「ペットの飼い主である顧客が万一の出費に備えられるよう、こうした情報を提供し長期にわたるペット飼育に必要な金融ソリューションを提案することができる」とお話されました。