【英国】行方不明になった飼い猫を捜索する一方で、保護猫団体を設立した女性|自身の経験から迷い猫の保護にも貢献

3年以上前から行方不明の飼い猫を再捜索

2022年1月、英国デヴォン州のトーキーで、3年以上前に行方不明になった猫の新たな大規模捜索キャンペーンがボランティアチームによって行われました。

去勢済みでマイクロチップ装着された長毛の黒猫「ヘクター」は、2018年にトーキーの自宅からいなくなりました。

ヘクターの飼い主であるザーラ・オールドフィールドさんによると、猫を見つけるためにあらゆる手を尽くしましたが、いまだにその行方は分からないままだそうです。

また、プロのペット探偵に捜索を依頼したこともありましたが、新たな手掛かりは見つかったもののヘクターの発見には至りませんでした。

捜索チームは様々な事態を想定

捜索チームは、「ヘクターが誰かに引き取られて飼われている、あるいはまだ周辺で野外生活をしている、もしくは彼が飼い猫だということを知らない人に餌をもらっている」と想定。

ヘクターが行方不明となった自宅近くを重点的に捜索し、ビラ配りやポスターの掲示などを行いました。

この捜索キャンペーン「Hunt for Hector」を主催する動物保護団体「Cats Assistance Trapping Service」は、主に捨て猫や野良猫の里親探しなどの活動を行っているそうです。

自身の悲しい経験を生かし猫の保護団体を設立

飼い猫が失踪するという悲しい経験に触発された飼い主のザーラさんは、2020年11月に去勢されていないオスの迷い猫や、捨て猫のリハビリ・里親探しを専門に行う福祉団体「Hector’s House Cat Rescue」を立ち上げます。

同団体はザーラさんの自宅を拠点に活動しており、その後1年で300匹以上の猫を保護して新たな家族に譲渡しました。

ヘクターがいなくなって悲しみに暮れたザーラさんは、ヘクターがどこかで死んでしまっている可能性も半ば予想。

しかし遺体が発見されていないことから、彼がまだ生きているという希望も捨てていません。

彼女は飼い猫が行方不明になった時の飼い主の苦しみが分かるからこそ、他の飼い主にも飼い猫を去勢してマイクロチップを埋め込むよう呼び掛けます。

「Hector’s House Cat Rescue」では、行方不明になった迷い猫の発見にも貢献しており、13年間も行方が分からなかった猫を見つけたこともあるそうです。

自分の猫だけではなく他の飼い猫の捜索も行う優しいザーラさん。1日も早く無事に愛猫ヘクターが見つかるとよいですね。