コロラド州マーシャル火災から奇跡の生還|大やけどを負った猫『マーリン』が順調に回復

家屋1000戸が焼失する大火災の中奇跡的に生き残った猫のマーリン

1000戸にも上る家屋が焼失した2021年12月の米国コロラド州のマーシャル火災。

この火災で大やけどを負った猫の「マーリン」ですが、現在順調に回復に向かっています。

マーリンは火事の後、自宅の近所で唯一倒壊しなかった家屋のポーチで発見されました。彼の生存は奇跡以外の何物でもないと言われています。

「マーリン」は様々な文学作品に登場する有名な魔術師の名前であり、飼い主のカムデン・ホールさんによると、「マーリンはその名の通りの猫なんです」とのこと。

命からがら逃げ延びた飼い猫

マーシャル火災では、コロラド州のスーペリアをはじめ、ルイビルやブルームフィールドの街々、ボルダー郡の非法人地域などが一気に飲み込まれました。

ホールさんは、愛猫マーリンがこの火災の中心地にいることを知った時のことを振り返ります。

2021年12月30日、彼はエルドラド山で仕事をしている最中に大家から連絡を受け、マーシャル火災により自宅とその中にあった財産すべてを失ったことを知りました。

連絡を受けた時点では、愛猫が自宅から避難するための逃げ道を確保できていたか確信がなかったそうです。

スライドドアを開けていた記憶はある

スライドドアを開けたままにしておいたことは99%確信していましたが、スライドドアを開けてから閉め、もしかするとそのままにしてしまったような気もします。

幸い、マーリンはホールさんの自宅が倒壊する前に脱出していました。

火災の後でマーリンを発見したのは、迷ったり怪我をしている動物を見つけるために一帯を捜索した地元の動物保護団体「Soul Dog Rescue」です。

マーリンは、ホールさん宅の近所で唯一倒壊しなかった家屋のポーチで倒れていました。

勇敢に生き延び順調に回復に向かうマーリン

Soul Dog RescueのSNSの投稿によると、マーリンは誰の猫か見分けがつかないほど、ひどいやけどを負っていたそうです。

ホールさんは、「猫の小さな目で何を見たのか想像もつきませんが、とても怖かったに違いありません」と愛猫を思いやります。

当初は、飼い主のホールさんさえも発見された猫が自分の猫かどうか確信が持てませんでしたが、装着されていたマイクロチップにより猫が間違いなくマーリンであることが確認されました。

マーリンが発見されてから約2週間後にSoul Dog Rescueは、「マーリンが順調に回復しており、まだチューブで流動食を摂っているものの、やけどの傷は徐々に癒えている」というお話をSNSで報告しています。

今回の火災で多くのものを失ったホールさんですが、「マーリンがいますから、きっと何もかも上手くいきます」と前向きなコメントをしています。

大火災の中奇跡的に生き残ったマーリンの姿は、飼い主以外にも多くの人を勇気づけたかもしれませんね。