猫は首をつかむと大人しくなる
猫の首をつかむと一体どうなると言うのでしょうか?4足歩行の動物は人間のように手が使えません。そこで母猫は子猫を運ぶのに口でくわえて運びます。その時に子猫の首の後ろ部分、つまりうなじをくわえるのです。
首の後ろをくわえられた子猫は動きを止め、鳴かなくなります。更に、心拍数まで減ると言いますから驚きです。これは外敵に見つからないようにするためと、母猫の負担を減らすためのようです。ですから成猫になっても首の後ろをつかまれると大人しくなる習性が残っているのです。
この習性を利用して、交尾の際もメス猫が動かないように、オス猫はメス猫の首の後ろをくわえます。これを「ネックグリップ」と呼んでいます。自宅でも愛猫の首の後ろをつかみ大人しくさせることで、例えば爪切りをしたり耳掃除をしたり、薬を与える時などに、利用することができます。
ただ個体差がありますので、必ず首の後ろをつかんだからと言って大人しくなる猫ばかりではありません。抵抗を示す子もいますから無理矢理するのは止めましょう。
猫の首をつかむ方法
猫の首はどのように掴めば安全に大人しくできるのでしょうか?遊びでは決して行なわず、どうしても必要がある時だけにしてください。
大半の猫が首をつかむことに恐れや痛みを感じず、良い反応を示します。ですが必ずしも喜ぶとは限りません。猫の首をつかむことには賛否両論があり、多くの獣医師は古いテクニックだと指摘しています。一部では猫に優しい方法だと言う意見もあります。いずれにせよ、猫の首をつかむ時には安全のため愛猫の爪を切ってから行いましょう。
ステップ1:首輪を外す
もし首輪を愛猫に付けていたら外します。猫のうなじには「スクラフ」と呼ばれる余分な皮がありますので、それを探します。スクラフが小さいと掴みにくいので、この後の工程は特に慎重に行いましょう。強過ぎる掴み方はNGです。
ステップ2:試し掴みを行う
試しに愛猫のスクラフを手で掴んでみましょう。それで愛猫の反応をみます。嫌がらずにリラックスしているようでしたら次のステップへと進みます。もし抵抗したり鳴いたりする場合は、愛猫を大人しくするのに違う方法を試しましょう。違う方法とは、猫を布などで覆う、洗濯ネットに入れるなどです。耳を横にする、瞳孔が開く、息が早くなるなどの反応は、猫が恐怖を感じています。この場合も首をつかむのは避けた方が良いようです。
ステップ3:クリップを首に付ける
5cm位のクリップを耳の後ろ辺りのスクラフに付けます。小さいクリップは痛みを与えてしまう可能性がありますので、注意しましょう。洗濯バサミなどが適しています。猫の首をはさむために作られた「クリップノシス」という商品もあります。ネット通販などで購入ができます。愛猫が首つかみができる子かを充分に確かめてから購入することをオススメします!
クリップのサイズはスクラフの大きさによります。子猫の場合は小さめのクリップ、標準的な成猫には5cm程度のもの、体格の大きな猫には大きめのものを使いましょう。
ステップ4:愛猫がリラックスしているか確かめる
猫はリラックスしていると前足を顔の近くに置き、体を伏せます。が、もし伏せていなければ、後ろ脚付近を優しく押して、伏せるように促します。立って尻尾を後ろ脚の間に挟んでいるのは恐怖を感じているので、中断した方が良いでしょう。
ステップ5:場合によってクリップを増やす
愛猫が恐怖を感じておらず、でもそれほどリラックスしていないようでしたら、背骨のラインに沿ってクリップをもう1つ付けましょう。愛猫が嫌がる場合は中断します。
ステップ6:数分でクリップを取り外す
首の後ろにクリップを付けておくのは数分にしましょう。長時間では愛猫の皮膚を傷つけてしまうことがありますし、そのうち嫌になってくるかもしれません。短い時間の方が愛猫は首つかみに対して良い印象を持ちやすいでしょうから、これからも首つかみを簡単に行える可能性が高まります。
まとめ
この猫の首をつかんで大人しくさせる方法はいかがだったでしょうか。愛猫のお手入れをする際、大人しくなってくれたらこれほど楽なことはありませんよね?首つかみが愛猫に合えば良いですが、個人的には猫をじっとさせる方法には合う合わないがあるように思います。
また、特別な方法を使わなくても、スムーズにお手入れさせてくれる子もいますよね!歯磨きや爪切りなど、愛猫が嫌がることをしなくてはいけない時は大変なことが多いですが、少しでもこの記事が参考になれば幸いです♪