猫の毛の役割
猫の毛は猫の全身を覆い、体を守っています。皮膚と被毛は切ってもきれない関係にあり、皮膚細胞が光を反射して、被毛につやを与えていたり、被毛にダメージがある場合は皮膚の異常を示していたりします。
また猫の被毛の重要な役割は、「温度調節」です。寒い時には被毛が立ち上がり、空気を含ませることで温かく保ちます。暑い時には被毛を寝かせることで、涼しく保つようになっています。猫は人間のように汗をかきませんが、被毛を舐めることで熱を逃がしています。
猫の毛の本数
結論から言うと、猫の全身の毛を合わせると100万本程度ある、と言われています。人間の場合は1つの毛穴から1〜2本程度の毛しか生えていませんが、猫の場合は1つの毛穴に対して5〜6本程度生えています。ですから、1cm平方当たりの密度が非常に濃く、600本ほど生えているようです。毛づくろいをどんなにしても、換毛期でごそっと抜けても、なくならないのには納得がいきますね!
毛の種類
1つの毛穴に6本の毛が生えている、と言っても、実は猫の場合はその6本の毛の中に、いくつかの種類が異なる毛が生えているのです。一般的な被毛の猫の場合で、お伝えしてきます。
プライマリーヘアー
1番長くてしっかりとしている毛です。1つの毛穴に1本、生えています。猫の色を決めているのは、この毛です。
オーンヘアー
下毛とも呼ばれる毛で、細くて直毛の毛です。1つの毛穴から数本生えています。猫の毛をかき分けると、見ることができます。
ダウンヘアー
柔らかくてウェーブしている毛です。1つの毛穴から数本生えています。猫の抜け毛を良く見ると、その中にちょっとチリチリとした毛があるのが分かります。
シングルセンサリートイロトリックヘアー
何のことかとお思いでしょうが、いわゆる「ヒゲ」の事です。猫のヒゲは、体の外に出ている部分は一部分で、残りは皮膚深くに埋まっており、根元は神経に繋がっています。その為、微細な空気の動きや周辺の小さな動きを関知できるのです。ちなみに猫のヒゲは顔周辺だけではなく、前足の少し離れた肉球付近にも生えています。機会があれば、良く観察してみては?
まとめ
全身に100万本も毛が生えていたなんて、驚きです!どおりで、もふもふしているハズですね!!ちなみに「無毛」で有名なスフィンクスという猫種はやはり、体を守ってくれる毛がないので、熱や寒さなどには弱いようです。猫にとって被毛は、人間の洋服と同じ位、大切なのですね!