猫が病院でストレスを感じる事
1.キャリーケースがストレス
猫が病院に行く時に一番ストレスに感じるのは、キャリーケースに入っていることだと言えるでしょう。キャリーケースに入れられそうになるだけで逃げる、震える、怖がるといった状態になって連れていけないこともあります。
ふだんは入らない空間に入れられて、自由に動けず、車に乗せられるなどして知らないところに連れて行かれるのは大変なストレスを感じますよね。キャリーケースに自分の匂いがついていないことや、つるつる滑って踏ん張りが効かないことでも、更に不安に感じることがあります。
猫がキャリーケースに慣れていないことが原因です。
2.車の中でストレスを感じる
猫を病院に連れて行くには、車などの移動手段を使うことがほとんどです。
車での移動を経験したことのない猫は、ストレスを感じることがあります。猫によっては、車に酔う猫もいて、吐く、粗相をするといった症状が見られることもあります。
車の運転による、エンジンやタイヤの様々な音や揺れ、窓から見える流れる景色なども猫にとって不快だったり、怖かったりするものだと言えるでしょう。
3.待合室でストレスを感じる
病院の待合室にいる時には知らない空間なのはもちろんのこと、他のペットたちの気配などもあるために猫はストレスを感じます。不安そうに鳴いている他の猫がいると自分も不安になることでしょう。
他に診察待ちの犬など恐怖の対象がいると、キャリーケースで逃げられない猫は、より不安で嫌な思いをします。また、待合室にいる時間が長いというだけでも、猫はストレスを感じていることでしょう。
4.診察でストレスを感じる
猫が病院を嫌がるのは、やはり診察で怖かったり嫌なことをされたりするからでしょう。
獣医師や看護師など、知らない人間たちに触られたり声をかけられたりすることでもストレスを感じます。
優しい獣医さんでも、検査や処置などをする時には、猫にとって快適とは言えませんから、嫌なことをされていると思ってしまいます。注射や薬の投与など、病院では猫にとってふだんされないことをするので、緊張するだけでなく体調にも影響してストレスを感じることになるでしょう。
猫が病院でストレスを感じないようにする方法
キャリーケースに慣らす
猫にとってまず嫌でストレスになるのが、病院に行く時に入るキャリーケースです。
突然知らない箱に入れられるのは不安なものですから、ふだんから目に見えて、猫が接触できる所にキャリーケースを置いておきましょう。蓋は勝手にしまったりしないように、また安全のためにも固定しておくと良いでしょう。
ふだん家にいる時からキャリーケースの中で眠ったり、おやつを食べたり、おもちゃを入れて取りに入らせたりなどして生活の一部に関わるようにしてみると、キャリーケースを怖がらなくなってきます。
猫の匂いがついた毛布やおもちゃなどを入れて、安心できるようにキャリーケースの中に匂いをつけておくことも良いでしょう。
動物病院に行く時に気を配る
車での移動時には、猫が怖がらないような工夫をしましょう。
キャリーケースの上に布をかぶせ、外の気配がわかりにくいようにすると、落ち着く猫がいます。これは猫によるので、外が見えないと余計に不安になってストレスを感じる猫もいます。
飼い主さんが横に座って声をかけている方が落ち着く猫もいます。また、洗濯ネットに入れてキャリーケースにいると、猫が暴れずに大人しくなる場合もあります。
シートベルトをキャリーケースにもしっかりとかけて、移動時にできるだけ揺れないように安全に乗せてあげるようにしましょう。家からあまり遠くない動物病院を選ぶことも、猫の移動のストレスを減らすことにつながります。
車移動が長いことで猫も車酔いをしたり、緊張が高まって余計に不安になったりします。また、家から病院に着くまではキャリーケースから猫を決して出さないようにしましょう。パニックになって逃げ出してしまえば、見つけることがとても難しくなります。
動物病院内では目隠しをする
病院での待合室にいる時には、キャリーケースの外側に布やタオルをかけて、他の動物などが見えないようにしましょう。
病院によっては、順番が来るまで、車中での待機ができるところもあります。猫が不安で鳴き続けるようであれば、看護師さんに申し出てみると良いでしょう。
猫を病院嫌いにさせない方法
おやつをあげる
病院から帰ったら猫はストレスを感じているはずなので、おやつをあげて機嫌をとってみましょう。もし遊んでも良い状態であれば、おもちゃであそんであげることも良いでしょう。
おやつをあげるのは病院から帰った時だけではなく、病院に行く前でも効果がある場合があります。キャリーケースに入ったご褒美におやつをあげる、といった方法です。また、車に乗った時にもおやつをあげて、気を紛らわすこともできます。
与える量はほんの少しにして診察に影響なく、下痢や嘔吐につながらないように配慮しましょう。猫が休みたい場合もありますので、構いすぎずに放っておいてあげることも時には大切です。
定期的に病院に行く
病院が怖いのは猫が慣れていないせいだということもあります。
必要がないのに行くことはありませんが、定期検診で動物病院に行くようにする、という方法があります。そのため、できるだけかかりつけの病院を決めて、信頼できる獣医さんを見つけておきましょう。
飼い主さんも平常心を保つ
病院に猫を連れて行く時には、飼い主さんも猫の体調が気になっている場合が多いことでしょう。猫は飼い主さんの様子や態度で、いつもと違うと気づくとストレスを感じることもあります。
病院に行くためにキャリーケースに無理やり入れたり、移動したりする時にも行動が荒々しいと、猫にとってますます病院が嫌な場所になってしまいます。病院で診察中にも、あまり猫を構いすぎると診察の邪魔になるだけでなく、余計に猫を興奮させてしまうかも知れません。
難しいことですが、できるだけ冷静に落ち着いた態度で猫を病院に連れて行くようにしましょう。
猫が病院でストレスを感じる4つの事、対処法のまとめ
猫を病院に連れて行く時には、怪我や病気、体調不良など、何か問題があるために行くことがほとんどです。猫がつらい時に連れて行かれる場所なので、どうしても猫にストレスを感じさせてしまうことにつながります。
キャリーケースに入ること、移動すること、知らない場所(病院)で処置をされることは、どれも猫にとって不安になることなのですが、できるだけ嫌な思いをさせないようにしたいものですね。
病院や獣医さんに慣れるには、健康診断や予防接種など、猫の体調が悪くない時にも病院に行って、できるだけ猫が嫌な思いをしないで帰ってくる、という経験をさせられると良いでしょう。
猫を病院に連れて行くことは猫と暮らしていれば必要なことなので、ストレスを減らせるように気を使ってあげてくださいね。