猫の便秘におすすめのキャットフード3選

猫の便秘におすすめのキャットフード3選

猫が便秘になった時はどのようなフードにすれば良いのでしょうか?猫がトイレに入ってから苦しそうにきばっていたり、うんちが固くて便秘気味だと心配になってしまいますよね。そのような便秘にはどんな食事で対応すれば良いのでしょうか。今回は「猫の便秘におすすめのキャットフード3選」についてご紹介させていただきます。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

猫が便秘の時のフードの選び方

夫婦と抱っこされる猫

猫が便秘の時に一番肝心な「キャットフード」をどのようにすれば良いのか悩んでしまいますよね。そこでここでは、猫が便秘の時のフードの選び方についてご紹介させていただきます。

猫の便秘には水分補給のできるウェットフード

猫の便秘を改善してくれるかもしれない食べ物は「ウェットフード」です。

ウェットフードはドライフードよりとても多くの水分を含んでいるので、ウェットフードにすることで水分摂取量が増え便秘が改善するかもしれません。ウェットフードは魚類から肉類まで様々な種類があり、猫の好みも見つけやすいです。是非、お気に入りの1つを見つけてあげてください。

猫の便秘時にはフードにヨーグルトを加える

便秘のときにヨーグルトを少量与えるのも良いでしょう。

人間の食べ物を猫にあげることは本来おすすめできませんが、無糖のヨーグルトをキャットフードに加えて与えるのは大丈夫です(ただし、下痢には注意して下さい)。ヨーグルトに含まれる乳酸菌によって腸内環境が改善され便秘も改善されることが期待できます。量は1回に大さじ1杯程度まででしょうか。酸味のせいでヨーグルトを好まない猫もいるかもしれません、人肌程度に温めてあげると猫にとって少し食べやすくなるかもしれません。ヨーグルトを与えてみたいけど心配な方は、かかりつけの獣医師に相談してみて下さい。

猫の便秘におすすめのキャットフード

枕をして寝る子猫

猫の便秘におすすめのキャットフードにはどのようなものがあるのでしょうか。

猫の便秘が解消されるのであれば、キャットフード選びもきちんとしたいですよね。猫の便秘におすすめだと思うキャットフードを3つご紹介させていただきます。

プリスクリプションw/d 消化・体重の管理

プリスクリプション・ダイエット 療法食 猫用 消化・体重の管理 w/d 500g

こちらは、消化器と体重管理をケアした療法食です。腸の健康のために豊富な食物繊維が使われていて下痢や軟便の改善に効果的だそうですが、便秘の治療にも食物繊維が使われるので便秘の改善にもおすすめです。チキンやとうもろこし、コーン、グルテンなどが使われ、ミネラルや、ビタミンなどが添加されています。

カナガン

カナガンキャットフード チキン
5,038円(税込)

こちらは、肉が60%も配合されているおすすめのキャットフードです。穀物フリーなので猫本来の食生活に合っているのだと思います。価格は少々高めですが、人気の商品だそうです。

原材料はチキンやさつまいも、じゃがいも、鶏油、ミネラル、ビタミン、乾燥全卵などが含まれています。食物繊維の含有量が高いわけではありませんが、食物繊維を多く含むさつまいもやアルファルファ、にんじんなども原材料に使われています。

ロイヤルカナン消化器サポート

ロイヤルカナン 療法食 消化器サポート可溶性繊維 ドライ 猫用 2kg

こちらは、便秘の猫をターゲットにした食事療法食です。不溶性と可溶性の両方の食物繊維を含み、消化のしやすい原材料を使用しているので、便秘の猫にもおすすめです。

また、猫に多い下部尿路疾患にもケアした成分となっています。原材料にはチキンやターキー、フラクトオリゴ糖、卵パウダー、米、超高消化性小麦たんぱく、サイリウムなどが含まれています。

猫が便秘になる原因と解消方法

本棚に登りくつろぐ猫

猫が便秘になる原因と解消方法はどのようなものがあるのでしょうか。

猫がよく便秘になっていたりすると原因も気になりますし、心配になってしまいますよね。そこでここでは、猫が便秘になる原因と解消方法についてご紹介させていただきます。まずはじめに猫が便秘になる原因です。

ストレス

猫はストレスがかかると安心できる場所に隠れてしまい、トイレすら我慢することがあります。トイレを我慢し続けると便秘になってしまうことがあります。

誤飲・誤食

猫はビニールやおもちゃの破片などを誤飲・誤食してしまうことがあります。十分に小さくて便と一緒に出てしまえばいいのですが、腸で詰まって便秘になることがあります。何かが腸で詰まって便秘になっている場合には、便秘の他にも食欲不振や元気がないなどの症状が出ることが多いでしょう。誤飲・誤食をしていないか家の中をよくチェックし、何か症状が見られたら病院を受診しましょう。

老猫の場合

高齢の猫は筋肉や腸機能も衰え、腎不全などによる脱水から便秘になってしまうことがあります。

毛球症

飲み込んだ毛がかたまりとなり胃や腸で詰まってしまう毛球症になると、便秘になったり下痢になったりを繰り返してしまいます。また、お腹を触られるのも嫌がってしまうようになるので異変を感じたら病院を受診しましょう。

水分不足

人間と同じように水分不足によっても便秘になりやすくなります。ウェットフードにしたり、フードにスープをかけてあげたり、新鮮な飲水を何か所も準備していつも十分に水分補給ができるようにしなければいけません。

運動不足

若い猫の場合には少ないと思いますが、肥満気味な猫や高齢の猫の場合は運動不足になりがちです。運動不足になると、筋肉量が少なくなってしまったり腸の動きも少なくなったり、ひいては水分不足になってしまいます。

部屋を快適な温度にする

まずは快適に過ごせるように部屋の温度を調節してあげましょう。部屋の温度が快適だと、トイレにも我慢せず行きやすくなるでしょうし、体を動かす頻度も増えるかもしれません。冬は、部屋を暖かくしてあげれば体が冷えてしまうことも防げるでしょう。

水分補給

便秘を解消するためには、水分を十分にとる必要があります。水をたくさん飲んでもらうためにも新鮮なものを準備してあげてください。水飲み場を増やすのも良いですね。また、ウェットフードを取り入れてフードからも水分をとれるようにすると良いでしょう。

マッサージをする

猫が便秘のときに、優しく飼い主の手を使ってマッサージをしてあげるのも良いでしょう。お腹の周りを優しくマッサージしてあげてください。

運動不足を改善する

肥満な猫である場合には、おもちゃなどを使って運動不足を改善するようにしてあげましょう。飼い主が根気強く猫と遊んであげてください。

食物繊維を与える

フードによって食物繊維が多く含まれているものがあります。食物繊維は、便秘解消に役立つことがあります。また、普段のフードにサプリメントとして食物繊維を添加してあげることも出来ますが、食物繊維の種類(可溶性食物繊維か不溶性食物繊維か)や量に注意が必要ですので、かかりつけの獣医師に相談してみて下さい。

猫がうんちをしたときに

  • コロコロしている
  • 水気がない
  • トイレに長く居る
  • 量が少ない
  • 血がついている
  • トイレで苦しそうに鳴き声を出す

これらのようなことがあれば便秘やその他の病気が考えられます。飼い主がきちんと気づいて医療機関へ相談をするようにしてくださいね。

まとめ

ご飯を食べる猫の横顔

猫の便秘は苦しそうでかわいそうですよね。便秘になってしまう原因はストレスや誤飲、水分不足など様々です。ウェットフードを取り入れて水分補給ができるようにしたり、食物繊維が入っているフードを与えたりキャットフードを工夫してみてください。改善がされない場合には、医療機関へ相談をするようにしてくださいね。

監修獣医師による補足

猫が便秘になる原因には他にも、腫瘍やヘルニア、神経の異常、交通事故などでの骨盤骨折などが挙げられます。腸内に便が長く留まると便秘が悪化することになりますので、便秘が長く続いたりしょっちゅう起こったりする場合には、一度病院に相談してみて下さい。また病気ではなくても、トイレが気に入らなかったり汚れていたりすると、ストレス(同居猫や環境の変化など)がある場合と同様にトイレに行くことを我慢してしまうことがあります。便秘で力んでいることと排尿のトラブルとの区別がつきにくいこともあります。排泄の変化は重要な健康のバロメーターですので、気になることはかかりつけの病院に相談して下さいね。

便秘に対してフードで対処する場合には、食物繊維の摂取量を増やして便のかさを増し排便を促すことと、消化の良いフードを与えて出来るだけ便の量を少なくする、という2つの方法が昔からあります。市販のフードについてのコメントは差し控えますが、本記事で紹介されている療法食は2つのタイプの食物繊維(可溶性食物繊維と不溶性食物繊維)を調整し、消化の非常に良い原材料を使用することで便秘の改善をねらっています。また、腸内フローラ(腸内細菌)を整えることも便秘の改善に役立ちますし、両社の療法食の中には便秘に対応したフードが他にもあります。

獣医師:木下明紀子

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