猫のシャンプー頻度は?洗う負担を減らすために飼い主がすべき行動を解説

猫のシャンプー頻度は?洗う負担を減らすために飼い主がすべき行動を解説

シャンプーが必要な猫はどのぐらいの頻度で洗うのがベストなのでしょうか?シャンプーが苦手な猫をどのように洗えばいいのか、そしてシャンプーの回数を減らすコツについてもご紹介しています。

猫に最適なシャンプーの頻度は?

濡れてる猫

猫のシャンプーの頻度はどのくらいが良いの?どの猫も一定間隔で大丈夫?必ずシャンプーしないといけないの?など猫のシャンプーについてさまざまな疑問がありませんか?

短毛種、長毛種でも適切なシャンプーの頻度は変わります。また完全室内飼いであれば汚れることも少ないので外に遊びにでる猫と同じ頻度である必要もありませんよね。

シャンプーが必要なケースとその頻度、場合によってはシャンプーが必要のない場合もあります。

猫の体質や汚れ方に合わせて理想的な頻度を探す

短毛種であれば3か月~半年に1回、体に汚れがなく、上手に毛づくろいができていたり、ブラッシングなどこまめなお手入れをしている健康な猫であれば年に1回のシャンプーでも問題ありません。

ただし、猫の体質によっては皮脂が多くべたつきやすい子や、乾燥しやすくフケが出やすいなど季節によって差が出たり、家猫・外猫という生活環境でも変わります。

愛猫の体質や生活環境をみてシャンプーの頻度を調節してみましょう。3月、10月頃の換毛期に合わせてシャンプーを行う、皮脂が出やすくシャンプーをしても体が冷えにくい夏場に1回だけなど、猫と飼い主さんの生活ペースで調節してみるといいでしょう。

体がキレイであれば猫にシャンプーは不要

猫は自分の舌を使って毛づくろいをすることで全身を清潔に保つことができています。猫の日常のシーンを思い出していただくと、トイレの後はとくに念入りに毛づくろいを行い、くつろいでいるときや食後にもきれいにしていますよね。

全身がやわらかいため足の裏やしっぽも難なく毛づくろいすることができます。舌が直接届かない頭周りは前足を使って丁寧に行う姿もよく見ることがあると思います。

このように猫自身でキレイに保つことができればシャンプーをしなくても問題はありません。

長毛種の猫のシャンプーは1~2か月に1回

長毛種の場合はシャンプーの頻度が多くなる理由は、

  • 毛が長いことによる毛玉のできやすさ
  • 毛づくろいによって飲み込まれる毛を減らす
  • 排泄時にお尻周りが汚れやすい

などが挙げられます。

短毛種の猫とくらべるとお尻周りが汚れやすく、毛を飲み込むことで胃腸への負担がかかってしまうため、定期的にシャンプーをすることで体を清潔に保ち、毛を絡まりにくくして、余分な毛を飲み込むのを防ぐことができます。猫の体調面での負担を減らすためにも定期的なシャンプーとこまめなブラッシングはおすすめです。

子猫をシャンプーするときはまず動物病院へ

子猫をシャンプーする場合には注意が必要です。あまりにも体が小さいうちは自分で体温調節ができないため、体を濡らすと体温が下がって体調を崩したり、最悪の場合は命にかかわることもあります。

生後3か月以上経っていれば問題は少ないですが、生後どのくらいか不明な場合や、子猫を保護した際に汚れがひどくノミもいるようでしたら、まずは動物病院へ連れていきましょう。診察時にシャンプーについて聞くことがもっとも安全です。

猫をシャンプーする時の正しいやり方

シャンプーされる猫

猫のシャンプーのときに大切なのは事前の準備です。
猫が苦手な水、シャワー、ドライヤーについても前もって考えておくとシャンプーから乾燥までスムーズに行うことができます。猫のシャンプーの流れにそってコツや注意点を紹介します。

猫のシャンプーを短時間で終えるための準備

爪切り

飼い主さんと猫自身への傷防止です。猫は慣れない水に触れるとびっくりして暴れる可能性があります。
濡れた状態で傷のケアをすると猫の体が冷えて体調不良の原因にもなりますので、爪切りは忘れずに事前に行いましょう。

ブラッシング

とくに長毛種の猫は、毛のもつれや毛玉を除去することでシャンプーをスムーズに進めることができます。短毛種の猫でも余分な毛とともに汚れやほこりを落とすことができるので、シャンプーや乾燥の時間短縮にもつながります。
また、必要な物は洗い場や乾かす場所に準備しておくこともポイントです。

猫用シャンプー

必ず猫専用のシャンプーを用意しましょう。猫は匂いに敏感なので無臭タイプがおすすめです。
被毛がパサつき刺激が強すぎて皮膚病になる恐れがあるので、猫の皮膚を考慮してつくられているシャンプーを使ってあげて下さいね。

ペット用バスタブ

シャワーの音やシャワーがあたる感触が苦手な子もいるので、前もって35~38℃のお湯を入れて用意しておくとスムーズに進めることができます。

タオル3枚以上、ドライヤー

ドライヤーの音を怖がり使用できない可能性も考えてタオルは多いかも?というくらい準備しておくといいですよ。

猫の地肌からよく濡らして汚れを浮かせる

猫の地肌からよく濡らして汚れを浮かせる

猫をしっかり濡らして汚れを浮かしてからシャンプーをしてあげましょう。シャワーを怖がり濡らすことができないようでしたら、ペット用のバスタブにお湯をはって猫を入れてあげてください。この方法でも十分汚れを浮かすことができます。

背中から毛の流れにそって洗う・丁寧にすすぐ

背中から毛の流れにそって洗う

シャンプーを手に取り、背中、お腹、手足、しっぽ、肛門の順番で洗います。シャンプーは毛の流れにそってのばし、指の腹を使ってときどき毛に逆らうようにしてマッサージをすると効果的です。手足、しっぽ、肛門まわりは嫌る子が多いので、猫の様子をみながら無理せずできる範囲で行ってください。

顔まわりは濡らしたタオルやスポンジでなでるように洗う程度で十分です。耳や目に水が入らないように注意してくださいね。

すすぎはシャンプーが残らないように気をつけましょう。かぶれてしまうなど皮膚に影響が出ないようにていねいに優しくすすぎます。猫の様子をみてシャワーを使ってうまくできなければ、ペット用のバスタブに新しいお湯をはってシャンプーを流してあげてください。

タオルドライをしっかりすることでドライヤー時間を短縮

猫をタオルで拭いてあげている

お腹やわきの下など乾かしづらい部分が濡れていると風邪をひいてしまうので、しっかり水分をとってあげましょう。タオルドライをしっかりすることでドライヤーを使う時間を短縮できます。

ドライヤーの音を怖がってしまうようでしたらたっぷり用意したタオルで根気よく乾かしてあげてくださいね。

猫のシャンプーを適切な頻度で行うための注意点

シャンプー後の猫

猫は水が苦手な子が多いので、なるべくシャンプーの回数は増やしたくないと思います。そのためには猫の皮膚に負担がかからないように適切な方法でシャンプーする必要があり、普段から猫の身の周りをキレイに保つ必要もあります。

どのようなことに気をつければ適切な頻度のシャンプーだけで過ごすことができるのでしょうか。

誤ったシャンプー方法は猫の皮膚や被毛を痛める

猫と人では皮膚のph値が違うため、人用のシャンプーやボディーソープで洗ってしまうと猫には刺激が強すぎるので、皮膚トラブルの原因になります。

シャンプーのときは強くゴシゴシ洗わず、揉むように優しく洗ってあげましょう。猫の皮膚は人間の赤ちゃんよりもとても薄いです。傷がつきやすいデリケートな肌をイメージして優しく洗うのがポイントです。

また、すすぎ残しに気をつけてください。シャンプーが皮膚に残っていると人間の私たちでもべたつきやかゆみを感じますよね。皮膚トラブルの原因になるので洗い残しがないようすすぎは丁寧にすることが大切です。

猫用トイレや寝床は常に清潔を保っておく

猫はトイレで排泄するときに、前足で砂をかいたり、トイレの上でグルグル回ってベストポジションを探したりと、手足もトイレ内に触れることが多いのです。そのためトイレを清潔に保っていないと猫自身も汚れやすく臭ってしまうこともあります。排泄物は毎日回収して、猫砂はこまめに取り換えてあげましょう。

意外に見落としがちである猫の寝床はよく掃除していますか?お気に入りの場所は毛が溜まっていることも多いですよね。そのままにしておくと雑菌が繁殖してしまい猫にとっては良い環境とはいえなくなってしまいます。

皮膚に影響が出ることも考えられますので、こまめに毛を取り除き、洗えるものは酸素系漂白剤を使って洗濯してあげましょう。猫の身の回りの環境を清潔に保つことで、シャンプーの頻度を減らすことにつながります。

皮膚病の治療で行うシャンプーの頻度は獣医師の指示に従う

真菌(カビ)やシラミの治療では飲み薬や投薬と一緒にシャンプー療法が行われますが、自己判断で増やしたり減らしたりはせずに、シャンプーの頻度は必ず獣医師の指示に従って行いましょう。

ノミは水に弱いためご自宅でノミ専用のシャンプーを使って応急処置はできますが、その後の処置いついては、動物病院に相談することをおすすめします。

猫がシャンプーを嫌がる時は頻度を落とすべき?

シャンプーを嫌がる猫

体が汚れている場合や治療としてシャンプーが定期的に必要な猫もいますが、どうしてもシャンプーが苦手で猫にも飼い主さんにも負担になってしまうこともありますよね。

シャンプーの回数を減らすために日々どのようなケアをすればいいのか、他にはどんな対策があるのかをご紹介します。

軽い汚れのうちに対処するとシャンプー回数を減らせる

毎回全身シャンプーをするのが大変という場合は、汚れが気になるところだけを部分洗いすることで、シャンプーの時間を短縮しながらも、全身シャンプーの回数を減らす方法があります。

水が苦手でなるべく洗う頻度を減らしたい、そんなときは蒸しタオル浴やペット用のシャンプータオルで水を使わずに猫の全身をスッキリさせることができます。

蒸しタオル浴は温かいので汚れも浮きやすく顔まわりにも使用可能です。シャンプータオルはうるおい効果もあるため、猫の毛をサラサラにすることができます。

自宅でできない場合はプロにお願いする

猫が暴れてしまってどうしてもできない…。そんな時はプロの手を借りる方法もあります。

長毛種の猫の方が料金は高いですが、動物病院やトリミングサロンにお願いすれば毛玉や毛のもつれもキレイにしてもらえます。別途料金はかかりますが、爪切りや耳掃除、ブラッシングなどのケアも合わせって行ってくれるので、自宅で難しい場合はプロに頼ってみるのもいいかもしれませんね。

まとめ

泡が付いてる猫

今回は猫に適切なシャンプーの頻度についてご紹介しました。
猫の種類や健康状態によってシャンプーの頻度は変わりますが、短毛種で猫自身毛づくろいができて健康であればシャンプーをしなくても問題ない場合もあります。

また、水が苦手な猫のためのシャンプーグッズもたくさん出ています。シャンプーシートや部分洗いを上手に取り入れると、必要な全身シャンプーの回数を無理なく減らすことも可能です。

猫ちゃんと飼い主さんの負担軽減にもつながりますのでご紹介した方法を上手に取り入れてみてくださいね。