猫が毛づくろいしすぎる原因は?対処法とやめさせたい時の注意点

猫が毛づくろいしすぎる原因は?対処法とやめさせたい時の注意点

猫が毛づくろいをしすぎるとどのような悪影響があるのでしょうか。毛づくろいする本来の目的と、過剰に毛づくろいする原因と対処法、注意点などをまとめました。

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猫が毛づくろいしすぎるのは問題あり?

手を舐める猫

猫の行動の特徴のひとつとして「毛づくろい」があります。毛づくろいは猫にとって必要な行動です。しかし過剰に毛づくろいすることによって、良くない影響が出ることもあります。

では、猫の過剰な毛づくろいによる悪影響について、また毛づくろいの本来の目的や平均的な時間などをお伝えしていきます。

過剰な毛づくろいは猫の健康に悪影響を及ぼしやすい

猫が過剰に毛づくろいをしている場合、健康状態に悪影響を及ぼす恐れがあります。

  • 脱毛
  • 皮膚が傷ついて出血する(皮膚のバリア機能崩壊で細菌感染しやすくなる)
  • 毛を飲み込み過ぎで怒る毛玉症による嘔吐や消化管閉塞

過剰に毛づくろいを続けると舌の刺激によって肌が傷つく恐れがあります。出血する場合もあり、またその傷ついた部分から細菌感染をおこして化膿することもあります。

また、舐めることによって毛が必要以上になめとられるので、脱毛してしまいます。

毛づくろいした時に口の中に入った抜け毛を猫は飲み込みます。ときどき毛玉を吐き出すこともありますが、それが頻回になれば消化器官に影響が出て、最悪の場合閉塞を起こして危険な状態になることもあります。あまりに過剰な毛づくろいは健康面から考えて気をつけなければなりません。

猫が毛づくろいする本来の目的

猫が毛づくろいをする目的はいくつかあります。

  • リラックスのため
  • 自分を落ち着かせるためのストレス発散
  • 猫同士のコミュニケーション
  • 毛並みを整える
  • 体温調節

精神的な目的が割合として多く、ストレス発散の意味合いがあります。ストレスが多くなれば自ずと毛づくろいの頻度も高くなります。また、リラックスしているときにも毛づくろいをします。人前で毛づくろいをし始めたらリラックスしている証拠ですね。

毛づくろいは、手を使って顔や耳をグルーミングし、順に腕やお腹、背中など届くところを順に舐めていくのですが、自分の毛づくろいだけでなく、多頭飼いの際には同居猫同志で毛づくろいし合います。

アログルーミングいって仲間同士の仲良しの表れでもあります。まるで猫の仲間を舐めるように人の手を毛づくろいをしてくる猫もいます。仲間としてとても信頼している証です。また、毛づくろいで摩擦し体温を調節するために毛づくろいをするなど、たくさんの理由があります。
 

毛づくろいする時間は寝る時間の次に多い

過剰に毛づくろいしているかの判断のために、毛づくろいの平均的な時間を念頭に置いておきましょう。

猫は起きている間の24%は毛づくろいをしている時間です。すごく多いですよね。

睡眠時間は個体差がありますが平均14時間です。起きている時間を10時間とすると毛づくろいの時間は2時間半弱。そんなに毛づくろいするなんてすごい時間ですよね。

猫が毛づくろいしすぎる原因

体を舐める猫

毛づくろいをするのは本来の目的がありますが、過剰に毛づくろいしてしまう原因を説明いたします。猫は神経質な生き物です。毛づくろい以外の問題行動の原因を捉えることにも繋がるかもしれません。

同居動物や家族の人数構成や関係性の変化

猫は群れを作らない動物なので、飼い主さんとの関係や家族との関わりが薄いようにとらわれがちですが、猫は実は人間が大好きです。家族構成や人数の変化に敏感です。その変化のストレスが毛づくろいの行動となってあらわれます。

家で他の動物を(例えば新しい子猫を迎え入れて)飼ったり、いつも一緒に過ごしていた同居動物がいなくなったりする環境の変化や、飼い主さんの家族が増える(赤ちゃんが生まれた)、ご主人が単身赴任で不在になるという変化はストレスに感じることが多いでしょう。

引っ越しや模様替えなどの生活環境の変化

猫は環境の変化にはとても敏感です。猫は「いつもと同じであること」に安心感を強く覚える動物のため、家そのものが変わるだけでなく、猫の性格によっては模様替えによる室内風景の変化や、お気に入りの寝床やトイレが変化することに強いストレスを感じて毛づくろいの頻度が増えることがあります。

遊びや飼い主とのコミュニケーション不足による退屈感

猫は慣れた環境で大好きな飼い主さんの元で自由気ままに遊んでいたい性格です。飼い主さんとのコミュニケーションが十分でないと感じると、退屈になり毛づくろいの行動によって満たそうとすることがあります。

かゆみや痛みの発生・持続

神経質な猫は、身体のどこかに異変を感じるとその部分が気になってその箇所を毛づくろいをやめないことがあります。

皮膚表面の違和感や痒みなどが原因の場合はわかりやすいのですが、身体の不調により痛みを伴っている場合なども過剰な毛づくろいになることがありますので注意が必要です。

装着した首輪や服への違和感

猫に首輪や洋服を着せる際には、締め付け感や素材なども猫にとってストレスにならないような物を選びましょう。

摩擦によって皮膚が傷つき毛づくろいが激しくなることもありますし、首輪や洋服自体を着ていることによって、リラックス目的の毛づくろいが思うようにできなくなっている可能性もあります。

猫の様子を見て首輪や洋服の必要性も考えてあげてください。
 

肥満や病気の可能性

猫が毛づくろいばかりする場合は、体調に何らかの変化が出ていることがあります。

  • 寄生虫
  • 皮膚病
  • 肥満

このような病気によって毛づくろいが頻繁になることがあります。肥満の場合は、脂肪によって本来届くはずの場所を毛づくろいできないストレスから過剰な毛づくろいに発展することがあります。

病気による身体の以上からその部分を過剰に毛づくろいするので、猫がずっと毛づくろいしてやめない場合などは、病気の可能性もあることを知っておいてください。

猫が毛づくろいしすぎる時の対処法

猫をなでる飼い主

猫の問題行動に対しては、ひとつの答えはなく、ほとんどの場合が心因性のストレスが原因なので、その原因を取り除くことが主な対処法になります。

ストレスの原因を取り除く

環境の変化や家族構成の変化などに対して大きなストレスになることが多いのですが、人が生活するうえで変化することは仕方のないことです。対処法としては、普段から猫の過ごす特定の場所は変化させないということです。

猫にとってお気に入りの場所は必ずあるはずです。その場所や、トイレ、エサ、寝る場所などの変化を感じさせないことが大切です。

飼い主がカラダに触れる時間を増やす

過剰な毛づくろいは無理にやめさせようとせずに、身体を撫でてマッサージしてあげるような要領でスキンシップをはかってください。十分にコミュニケーションが取れれば精神的に満たされ改善することがあります。
 

舐め始めたらスキンシップで気をそらす

毛づくろいが長いな、と感じたらなでるなどして猫の気をそらしてみましょう。毛づくろいを邪魔する感じにならないようにスキンシップできれば効果的です。

エリザベスカラーで舐められないようにする

舐めすぎて化膿している様であれば、エリザベスカラーで毛づくろいできないようにする方法もあります。

エリザベスカラーが逆にストレスになる場合もあるので注意が必要ですが、出血したり化膿した場合にはエリザベスカラーを一時的に使用するのがおすすめです。

病気のチェックをし治療や対処をする

動物病院で健康診断として全身の検査をしてもらいましょう。皮膚の痒みや病気がないか、寄生虫のなどの検査や他にも病気で痛みがないかを調べてもらい原因を取り除けるように治療または対処していきます。

精神的な不安が強い猫は薬剤やサプリメントの服用を獣医師に相談する

精神的にストレスや不安が多い猫には薬剤やサプリメントなどの服用をすすめられることもあります。自己判断で勝手にサプリを飲ませるなどはおすすめできません。獣医師によく相談しましょう。

猫に過剰な毛づくろいをやめさせる時の注意点

猫を手入れする飼い主

猫が過剰な毛づくろいをしている場合には、ある程度原因を取り除くことによって対処することが大切です。どのような方法においても無理強いするのは良くありません。普段から注意しておいた方がいいことを中心にまとめたいと思います。

猫が毛づくろいしすぎても叱らず長期的に見守る

猫が過剰に毛づくろいすることによって、飼い主さんも不安や心配のあまりイライラすると猫も敏感に察知します。

決して叱ったりせずに気長にお互いのストレスを取り除けるように猫の様子を長期的に見守りながら改善していきましょう。

皮膚の健康を維持する予防医療やお手入れは行っておく

たとえ室内猫であっても、かゆみの原因になるノミの定期駆虫をして皮膚のトラブルを普段から回避することは必要です。皮膚についた汚れやもつれの除去のために普段からお手入れするなどして、状態の確認をしましょう。

皮膚トラブルによる過剰な毛づくろいにつながらないよう最低限のケアはしておき、トラブルがあればその都度対処していく方向で考えておくとよいでしょう。
 

猫が毛づくろいをまったくしなくなった時は体調不良を疑う

毛づくろいしなさすぎるのも体調不良のサインかもしれません。毛づくろいしなくなったからOKではないので、その点は認識しておきましょう。

猫は老化により毛づくろいの回数が少なくなると言われています。毛づくろいによる皮膚への刺激は血行にも影響しますので老猫で毛並みがボサボサしてきたと思ったら、飼い主さんが撫でてあげる回数を増やしてあげましょう。

また、病気で身体に痛みがある場合や肥満で身体が思うように動かない時は毛づくろいをすることができません。猫の様子をよく観察して、毛づくろいが極端に減ってきていないかを見てあげましょう。

過剰かどうかの判断をしっかり行う

猫によって普段どれぐらい毛づくろいしているか、また毛づくろいによって皮膚状態がどうかなど普段からよく観察することで、過剰かどうかの判断をしてください。

気になりだすとちょっと毛づくろいしただけで「また毛づくろいしている」と気にしてしまうものです。気になったらメモをとっておくなどして行動を把握して判断しましょう。

吐いたものや便の中に毛玉がないかを確認する

猫は普段から吐くことが多いです。吐いたものの中に大量の毛玉などがある場合は要注意です。

毛づくろいをし過ぎて、毛を大量に飲み込んでいる可能性があります。多頭飼いしている場合も、グルーミングしあっている内に大量に毛を飲み込んでいることがあります。

頻繁に吐く、大量に毛をはいた、また便の中に毛が大量に混ざっている場合は毛球症を疑い動物病院で毛玉症予防の薬などを処方してもらいましょう。

放置しておくと消化管の閉塞を起こしてしまい危険な場合もあります。

まとめ

猫お手入れ

いかがでしたか?猫が毛づくろいをする理由はたくさんあるのですね。起きている時間の中で毛づくろいの時間が多いのもびっくりされたかと思います。

過剰に毛づくろいをする原因としては、

  • 環境の変化によるストレス
  • コミュニケーション不足による不満
  • 肥満や病気の可能性

などが挙げられます。ひとつひとつ根気よく対処していくことが必要になりますね。

しつこく毛づくろいする様子は見ていて不安になりますが、ある程度は猫の基本的な行動のひとつなので、飼い主さんの方も過度に不安にならないようにしましょう。

今回示した猫の毛づくろい時間の目安を意識して猫の行動をしっかり観察してみてください。もし、過剰に毛づくろいしている様子が見られる場合には、長期的に改善していけるように猫を見守る生活を心がけましょう。