愛猫を長生きさせるための食生活

愛猫を長生きさせるための食生活

最近では20年近く生きる猫も珍しくありません。医療の発達や室内飼いの猫が増えたことに加え、健康的な食事に対する関心の高まりも猫の寿命の長さに大きく貢献しているのでしょう。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫の健康を保つために必要な栄養素とは

キャットフードを食べる猫

猫に必要な栄養素とその理由

動物に必要な栄養素の基本はタンパク質、脂肪、炭水化物、ビタミン、ミネラルです。しかし肉食の猫には炭水化物はあまり重要ではありません

猫に欠かせない栄養素の代表は「タンパク質」です。タンパク質は筋肉や血液、皮膚や内臓など作るのに欠かせない栄養素です。猫は人間に比べて多くのタンパク質を必要とします。タンパク質に含まれるタウリンは不足すると失明や心臓の病気に繋がります。猫はタウリンを体内で生成できないので食事で取り込む必要があるのです。

栄養素とは別に水分も大切

ドライフード与えている猫は、新鮮な水がいつでも飲める環境にしてあげましょう。水分が不足すると尿結石の原因になります。特に暑い季節などは複数の場所に水飲み場を作ってあげるなど工夫してあげるとよいですね。

年齢で必要な栄養素は変わる

人間と同じで年齢によって猫の食事も見直す必要があります。若い猫より必要なエネルギー量が減るので、高タンパク低カロリーの餌を与えなければなりません。

老猫は消化能力も低下するので消化不良やアレルギーの原因と考えられる穀物を大量に含むフードは控えた方がよいでしょう。下痢や嘔吐は体力を奪い、老猫の場合命に関わりかねません。炭水化物は消化の良い原料を使用しているフードを選びましょう。

高齢になると病気にかかりやすくなります。抗酸化作用のある「オメガ3系脂肪酸」や腸内環境を良くする「オリゴ糖」などを与えてサポートしてあげるのもいいかもしれません。

野生の猫は何を食べて栄養を摂る?

猫は完全な肉食動物です。野生の猫はネズミや鳥などの小動物を捕まえて丸ごと食べます。お肉だけではなく内臓や軟骨まで食べるのでタンパク質の他にカルシウムやビタミン、ミネラルまで取り込むことができるのです。

猫に長生きのために良質なフードを

二つのキャットフードをお皿で食べる猫

良質なフード選びのコツ

  • 良質な肉や魚を使用している
  • イギリスやドイツなどペット先進国で作られている
  • 消化のいい穀類

などです。

また猫さんの状態や年齢にあわせて適切なごはんに変えることも大切なことです。極端なたとえではありますが、大人になっても子猫用のカロリーの高いごはんを与えていれば肥満になってしまう可能性があるでしょう。

その肥満が愛猫さんの体調に関わってしまう場合もあります。なので、愛猫さんのステージ、そして体の状態にあわせたごはんをあげることがとても大切になってくるのです。

まとめ

ご飯をもらう猫

栄養バランスが良く体質に合った食生活をすることで、猫は長生きできる健康な体を作ることができます。

できるだけ長く一緒に過ごすためにも猫に食べさせる食事は、新鮮で安全な材料で作られたフードを選んであげましょう。どんなに医療が発達しても、病気になりにくい体を作ってあげるのが一番です。食事が良くなると毛並みの艶や便の状態も変わってきますよ。

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