猫のケージについて 必要性と選ぶポイント

猫のケージについて 必要性と選ぶポイント

ケージは、時には猫を安全に守る役立つツールとなりますが、逆に猫にストレスを与えてしまったり、事故が起きてしまったりする危険なツールにもなり得ます。ケージで猫を飼う事には賛否両論ありますが、飼い主の都合を押し付けるのではなく、猫に合った使い方をする事が大切です。もちろん、場合によっては使わない方が良い事もあるでしょう。猫をケージ飼いする必要性や選び方、注意点をチェックしていきましょう!

猫にケージが必要な理由

ケージの上の猫
  • いたずらを防止できる
  • 脱走を防ぐことができる
  • 留守番中の事故を防ぐことができる
  • 猫にとって安心できる場所になる

いたずらを防止できる

飼い主が留守中に、猫がおとなしくしているとは限りません。とくに子猫は好奇心が旺盛なので室内で自由にさせると、部屋に置いてあるものを落として壊したり、柱や家具に爪とぎをしたりする可能性が十分にあります。

飼い主が家にいるときは、猫の様子を見ていられるので簡単に防げることですが、留守の間は、やはり心配です。ケージ飼いにすることで、部屋が荒らされるのを防げます

脱走を防ぐことができる

暑い時期は、網戸にして外出する飼い主さんもいます。そのため、猫が勝手に網戸を開けて外に脱走してしまい、事故にあってしまうことがあります。

また、子猫のうちは高いところに登って降りられなくなり、無理やりジャンプをしてケガをすることもあります。ケージ飼いは、このような危険から猫を守ることができ、また、飼い主も心配なく安心して出かけられます

留守番中の事故を防ぐことができる

迎えたばかりで家に慣れていない猫や子猫の場合、家の中に放しておくと思わぬ事故に合う事があります。何かに引っかかったり、高い所から落ちて骨折したりなどです。

飼い主さんの留守中は、なるべくケージに入れておく方が無難でしょう。ただ、5時間以上ケージに入れるのはストレスとなる、という意見もあります。

長時間留守番させる場合は、家の中を猫にとって安全な環境にしておくか、まだ留守番させるのが不安な時は、常時家の中に誰かいるようにする、などの工夫しましょう。

猫は良く寝る動物ですから、ケージに入ったら入ったで、その間ずっと寝ている可能性もあります。猫の様子を見て、ケージで過ごさせる時間を調整すると良いでしょう。長時間留守番させた場合は、沢山遊んであげるなど、コミュニケーションを取ってくださいね!

猫にとって安心できる場所になる

警戒心が強い猫の場合、家の中自体を脅威に感じる事もあります。そんな時はケージに入れてあげた方が落ち着く場合もあります。ケージ内に隠れ場所を用意しておけば、更に猫が安心して過ごせます。

慣れるまではケージ飼いをした方が、猫にとって良いケースもあります。新入り猫を迎える場合も、新入りをケージ内に入れておくと、先住猫の不用意な攻撃などから、守る事ができます。

新入り猫にとっても、ケージ内には先住猫が入ってこられませんから、安心していられます。新しい猫を迎える場合は、慎重に慣れさせてあげてください。

また、病気やケガなどで安静が必要な時もケージに入れておくと、動きが制限されますし、他の猫にちょっかいを出されずに済みますので、治療に専念する事ができます。

猫のケージを選ぶ2つのポイント

顔を出す猫

高さがある上下運動ができるケージを選ぶ

猫は上下運動が好きな生き物ですから、ケージは必ず2段以上のものを使いましょう。1段ではあまり動く事ができず、ストレスを溜めてしまいます。

産まれてすぐの子猫でしたら1段でも問題ありませんがが、すぐに大きくなって動き回るようになりますので、買い換えのコストを考えても、やはり初めから縦に大きいタイプを購入した方が良いでしょう。

柵の幅から猫がすり抜けないケージを選ぶ

柵の幅が大きめだと、体の小さな子猫は間をすり抜けてケージの外に出てしまう事があります。成猫でも、顔が小さめな子の場合はする抜けてしまうかもしれません。それではケージの意味がありませんから、柵の幅にも注意しましょう。

猫は人間が思うより、小さな場所を通り抜けてしまいます。顔が通れば体も通れる、と言われますので、猫の毛を除いた顔のサイズよりも、小さな幅のケージを用意するようにしましょう。

猫がケージで快適に暮らすためのコツ

猫とケージ

ケージ内は猫にとって生活の場となりますから、快適なベッドや清潔なトイレはもちろん、水場も必ず用意してあげましょう。猫はキレイ好きですから、清潔感も大切です。トイレ掃除や床掃除など、こまめに行ってあげてください。そうする事で、ニオイなども防ぐ事ができます。

トイレの設置

ケージの1階に設置するのが一般的で使いやすいでしょう。猫は綺麗好きなので、消臭効果や猫砂が飛び散らないようなシステムトイレを利用すると良いのではないでしょう。

寝床の場所

ケージの2階にお気に入りの毛布やベッドを入れてあげましょう。環境の変化が苦手な猫も、自分の匂いがする毛布などがあれば安心してくれるでしょう

遊び場スペースの確保

ケージの3階は遊び場として空けておきます。普段飼い主さんと一緒に遊んでいるおもちゃを入れておくのもよいでしょう。

給水器の設置

水をお皿に入れておくとこぼしてしまう可能性がありますから、ケージに取り付ける事の出来る、専用の給水器を取り付けるとベターです。ただ、我が家もそうでしたが、ノズルから直接飲むタイプは使ってくれない可能性があります。猫に合ったタイプを、選んであげてくださいね。

ケージの置く場所に直射日光が当たらないようにする

ケージを置く場所は、とくに配慮が必要です。夏場、直射日光があたる窓の隣にケージを置いてしまっては、猫が熱中症になる恐れがありますし、エアコンの真下では、猫の身体が冷えすぎて体調を崩してしまいます。

猫は温度調節が苦手なので、適温を保ち快適に過ごせるように飼い主が考慮しなくてはなりません。そのため、季節によってはケージを移動させなければならないこともあります。

猫をケージで飼うときの注意点

ケージの中でくつろぐ猫

猫をケージに入れておけば安全ということではなく、少なからずデメリットが存在しています。ケージを上手く使うために、どのようなデメリットがあるのかををみていきましょう。

行動が制限されてストレスが溜まる

本来、自由奔放な猫ですから、行動範囲がケージ内だけに限られる、というのは、ストレスになってしまう可能性があります。ケージに入れるとずっと鳴いている、しっぽを追いかける、ずっと同じ動作をしている、体の同じ部分をずっと舐めている、などは猫がストレスを感じているサインです。飼い主さんが在宅している時はなるべく、ケージの外に出してあげた方がよいでしょう。

運動不足になる

ケージ飼いは、どうしても動ける範囲が限られてしまうので、運動不足になる可能性があります。一日の大半を寝て過ごす猫といえども、飼い主が家にいるときはケージから出し、猫が満足するまで一緒に遊んであげて、適度な運動をさせる必要があります。

ケージ内での思わぬ事故

安全だと思ったケージ内でも、事故にあう可能性があるのです。1番多いのが、首輪を引っ掛ける事故。柵のどこかに引っかかってしまい、とれなくなる事で窒息の危険性もあります。

また、鈴が付いていると更に危険です。セーフティー首輪もありますが、ケージ内に入れる時は、首輪は外した方が安全です。そもそも、ケージに入れるという事は、首輪をつけさせる意味も、あまりありませんものね。

我が家の猫がケージを使っていた頃の話

猫のまとめ

参考にして頂けるか分かりませんが、我が家の猫がケージを使っていた頃の話をお伝えしたいと思います。1匹目の子を迎えた時(猫約生後3ヶ月)、初日はケージに入れました。

とても警戒しており、ケージ内に入れてあった毛布の下に、1日以上隠れていました。ですから、警戒が解けるまではケージがあって良かったな、と思いました。

しばらくして慣れてくると、やはりケージから出たがるようになりましたので、私が在宅している時は出すようにしました。人間の食事時に入れていましたが、「出せ〜!」とずっと鳴くので困り、結局は出す事になりました。

また、私の在宅中ですが、一度ロールカーテンのヒモに猫が引っかかって抜け出せなくなっていた事がありました。その時に、やはり子猫のうちは、留守番させる時には、なるべくケージ内に入れておいた方が、安全なのだと思いました。ただ、ケージ任せにするのではなく、併せて家の中の環境を、猫にとって安全なものにするのも大事ですね。

留守番時に大人しくケージで過ごしてくれる猫でしたら良いのですが、それがストレスになってしまう子の場合は、安全な一つの部屋に入れておくか、なるべく家の中の環境を安全に保つか、飼い主さんが気を遣ってあげるポイントだと思います。

まとめ

初めて猫を迎える時や子猫を飼う時など、ケージを購入した良いのか、迷いますね。そんなに安いものではないですし、それなりに場所も取ります。猫をケージに入れるかどうか、迷う所ではありますが、個人的には、猫に合わせて使うかどうかを考える、という方法が1番だと思います。

家に来たばかりで警戒している子などには、ケージがあった方が安心を得られるでしょうし、逆に動き回りたい子には、ケージの中は退屈でしょう。今までケージに入った事がない子をケージに入れるのは、難しい場合がほとんどです。

ただ飼い主の都合を猫に押し付けるのではなく、猫に合ったケージの使い方をするのが、ベストですね。うまくケージを使い(場合によっては使わず)猫も飼い主も満足できれば、それが1番良いのではないでしょうか?

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