ねこじゃすりとは?
ねこじゃすりとは、広島県にあるやすりの老舗メーカー、ワタオカさんが開発した、猫用のやすりのことです。ねこじゃすりは、猫とやすり、ちょっと考えつかなかったふたつの組み合わせですね。もちろん、ねこじゃすりは猫用のやすり、といっても、猫の体や爪をけずるわけではありません。
ねこじゃすりは猫の背中や頭、尻尾などに使用して、猫にうっとり、リラックスしてもらう道具なのです。この猫用のやすり「ねこじゃすり」は2017年12月に販売が始まった、樹脂製の猫用ブラシです。
ねこじゃすりのサイズは、長さが210mm、幅が35mm、厚さは10mmで、片手で持ちやすい大きさのスティック状となっています。ねこじゃすりは片面がやすりの状態になっているのですが、これが猫の舌を再現した形状で、こまかい突起が波状にありざらざらとしています。
ねこじゃすりのカラーはライトグレーとグレイッシュピンクといった落ち着いたカラーで、デザインも丸みを帯びて手に馴染みやすく、かわいらしくおしゃれな作りになっています。
人間の手でのマッサージや触られるのが嫌いな猫でも、このねこじゃすりで撫でてあげるとなぜかうっとりとリラックスしてくるため、猫との距離も縮まるのだそうです。
ねこじゃすりの使い方
基本的にねこじゃすりは、猫の毛の流れに沿ってブラッシングをするという使い方になります。力を入れすぎずに、猫の反応をみながら、ブラッシングしてください。
ねこじゃすりができるまで
広島県呉市の仁方は、国内生産の9割以上を占める、やすりの一大生産地です。この仁方にある小さなヤスリメーカーの株式会社ワタオカさんが、ねこじゃすりを開発したのですが、きっかけは偶然の発見でした。
ねこじゃすりを開発した株式会社ワタオカさんは、のこぎりの刃を立てるためのやすりを主として製造、販売してきました。しかし、のこぎりの刃が安価な替え刃になったことで市場が縮小し、また、材料費が高騰したこともあって、新しい商品作りをすることになりました。
株式会社ワタオカさんは、当初は新商品として野菜用のプラスチックやすりを企画していました。野菜や果物を擦るキッチン用品を試作してみましたが切れ味が鋭すぎたので、樹脂製で試作品を作ってみると、今度は切れ味が落ちてしまったため、樹脂製やすりはお蔵入りになりかけたそうです。
開発に行き詰まっていたところ、何気なく飼い猫を試作品のやすりで撫でてみると、猫がうっとりと気持ちよさそうにしたのです。さらに、工場に来ていた野良猫にも試作品のやすりを試してみると、同様に気持ちよさそうな反応をしたとのこと。
ねこじゃすりのやすりのザラザラした面が、猫の舌に似ていたため、猫はグルーミングされているような感覚になるのでは、と気づいたそうです。そして猫用にやすりを開発してみようということになったのです。
インターネットのクラウドファンディングで商品化
そういえば猫の舌はざらざらしていて、ねこじゃすりと似ていますよね。ただ、ねこじゃすりの開発にあたっては、やすりを作る金型の費用が計画の倍ほどになってしまうことが問題でした。
インターネットの力を借りようと、クラウドファンディングで資金を募ったところ、最終的には目標額30万円の10倍近くの280万円を超える額が集まりました。
フェイスブックを通じて、猫好きの間で話題になったことから、出資者がたくさん集まったということです。現在では、ねこじゃすりは株式会社ワタオカのホームページでも販売されているほか、amazonでも販売されていますので、購入することができます。
30代 女性 ひなた
友人がうちの、猫ちゃんの誕生日にプレゼントしてくれたのです。初めてねこじゃすりを見たときには何に使うんだろうと思いましたが、実際に猫ちゃんの顎にスリスリしてみると、猫ちゃんがものすごく喜びましてゴロゴロいい始めました。
それからは、毎日ねこじゃすりを顎や頬っぺたにスリスリしてこちらが楽しい思いをしています。なんだか、グルーミングをしてあげているようで、猫ちゃんはもっとしてよとついて歩きます。遊びも、マンネリ化していたので友人から頂いたねこじゃすりが大活躍しています。