猫に一人遊び用のおもちゃが必要になるのはなぜ?
一人遊びをするのは子猫が多く、年齢や猫種によっては一人遊びをしない場合もあります。
では、なぜ子猫に一人遊びが多いのか、いつまで一人遊びをするのかが気になりますよね。また、一人遊び用おもちゃの必要性についても合わせてご紹介します。
猫が好む「狩りを真似た遊び」がいつでもできる
猫はもともと狩りをしながら生活する動物で、生き抜くためには獲物を狩る必要があります。猫が一人遊びをする理由は、小さいうちから遊びを通じて「狩りの練習」をするためです。
遊んでいる最中の猫はとても真剣。想像力を膨らませて獲物をイメージし、時には激しい動きで仕留めにかかる様子も見られます。
一人遊び用おもちゃがあると「狩りを真似た遊び」がいつでもできて、猫の欲求を満たせるのでおすすめです。
子猫が必要とする運動量や遊びへの欲求を満たせる
子猫は、狩りを覚えていく段階で睡眠時間が減り、遊びに費やす時間が長くなります。
この期間に、しっかり遊ぶことで必要な運動量を満たし、ごはんをたくさん食べて良く眠ることにより、健康な体作りにつながります。子猫にとって遊びは、心身の成長につながる大事な行動なのです。
成猫になり、獲物を自分で捕まえられるようになると、狩り以外では体力を温存しようとするため運動量が減り、寝ている時間が長くなると言われています。
飼い主が構ってあげられない時間の退屈感を減らす
飼い主がかまってあげられないと、しきりに「退屈だから構ってよ〜」と言わんばかりに鳴くこがありませんか?
猫にとって退屈感とてもストレスになるので、遊んでほしくて必死にアピールしてきます。でも、毎回相手をすることが難しい場合は、一人遊び専用のおもちゃで楽しく退屈感を減らしてあげましょう。
猫のいたずらを予防する
猫は家中のあらゆる物が興味の対象になるようで、目を離した隙に室内のものを物色します。
トイレットペーパーはボロボロ、棚に置いた物が落とされて壊されることも。さらには、一人で遊んでいる最中に猫が異物を誤飲してしまう可能性もあります。
一人遊びに使える安全なおもちゃがあれば、誤飲やケガ、家具や室内の物品を壊してしまうリスクを減らし、猫もストレス発散になって一石二鳥です。
飼い主と猫の適切な距離感が作れる
飼い主と猫との距離感が近すぎるのもストレスの原因になると言われています。
一人にさせると寂しがっていると思いがちですが、適度に放っておかれる方が猫にとっては居心地の良さを感じられるのです。
猫は触られすぎると、尻尾を左右に振って嫌だとサインを出します。気づかず構い続けると飼い主に対してうなったり、威嚇したりする場合もあります。
適切な距離感を取り、猫に快適に過ごしてもらうためにも、一人で熱中できるおもちゃを与えるのは効果的です。
猫の一人遊び用おもちゃの選び方
一人遊び用おもちゃには様々な種類があって、どれを選んで良いか分からなくなりがちですが、愛猫のために安心なものを選びたいですよね。
おもちゃを選ぶ際には、以下のようなポイントをチェックしてみてください。
- 安全性が高く誤飲やケガのリスクが低いもの
- 猫の年齢に合ったもの
- 口に入っても安心な素材を使っているもの
- コストを抑えるなら手作りもあり
誤飲やケガのリスクが低いおもちゃを選ぶ
喉を通ってしまう小さいサイズや、羽・鈴など細かい部品が付いているもの、首や体に巻き付いてしまう紐状のものはできれば避けた方が無難です。
愛猫が気に入っているおもちゃが不安であれば、飼い主が見ていられる時に使いましょう。
猫の年齢に合わせて選ぶ
子猫には、遊びの欲求を満たしながら学べるものや、歯の生え変わりで噛むことが増えるのを利用したおもちゃがおすすめです。
- デンタルケアができるおもちゃ
- けりぐるみ(キッカー)
- 音が鳴るおもちゃ
- 知育玩具
成猫は子猫に比べると遊びへの熱が低めで、飽きやすい子も多いため、興味を引き続ける工夫があるおもちゃがおすすめです。猫が好む上下運動ができるキャットタワーも喜びますよ。
- 不規則な動きをする自動式のおもちゃ
- 据置型のサーキットタイプのおもちゃ
- キャットタワー
- キャットトンネル
老猫は体力があまりないため、トンネルやぬいぐるみなど動きが少ないおもちゃを選ぶと良いでしょう。
猫が使っても安全な素材のおもちゃを選ぶ
遊びに熱中している時の猫は狩猟本能が働き、おもちゃを引っ掻いたり噛んだりします。猫の健康を損なわないためにも、口に入れても大丈夫なおもちゃかどうか、説明書きをよく確認してください。
布製品のおもちゃは、ほつれが少ない布やコットンなど天然の素材が良く、衛生面も考えなら洗える素材であるとよりおすすめです。
マタタビやキャットニップ(猫にも安全なハーブ)を使用している場合は、国産なのかも合わせてチェックしましょう。
手作りおもちゃでコストを抑えることもできる
猫が遊んでいるとすぐにおもちゃがボロボロになりますが、その度にお金をかけて買い直すのは大変。コストを抑えたい方には簡単に作ることができる手作りおもちゃがおすすめです。
〈ペットボトルのフタを使ったおもちゃ〉
捨ててしまうペットボトルのフタを2つ組み合わせて、テープで止めるだけのシンプルなおもちゃです。音が出るものやカリカリを中に入れるのもおすすめです。
〈フェルトボール〉
羊毛フェルトを丸めてボール状に固めていきます。大きさを自由に決められるので、猫が飲み込まない大きさにすれば留守中の一人遊びにも最適です。
〈ペットボトルを使った知育玩具〉
丸いペットボトルの側面に餌が出るための小さい穴をいくつか開けます。穴の周りは危ないのでテープで補強し、カリカリを数個ボトルに入れれば完成です。
※ペットボトルは、よく洗って乾かしたものを使用しましょう。
猫の一人遊び用おもちゃおすすめ10選!
ネット通販サイトで人気の高いおもちゃをご紹介します。気になったものがあったらぜひチェックしてみてくださいね。
ペティオ(Petio) けりぐるみ エビ
成猫のストレス発散や子猫の遊びなど、全年齢・全猫種におすすめなキッカー。抱きかかえてキックしやすい細長い形状と、鋭い爪でも安心な綿100%の表生地が特徴です。
中には粉末のまたたび入りで猫が喜ぶこと間違いなしですが、キックされすぎると中綿が出てしまうケースもあるそう。壊れてしまっても買い換えやすい価格が嬉しいですね。
猫壱(necoichi) キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン2
テレビやSNSでも紹介され、最も選ばれている電動おもちゃと名高い自動式の猫じゃらし。猫が好むカサカサと音が出る素材で出来ていて、シートの下で猫じゃらしが動いたり止まったりしながら猫を惹きつけます。
30分遊んで15分休息と猫の体力・集中力を考慮したタイマー機能が付いています。電池の消耗がやや早めなので、手が離せない時などに使用するのに最適です。
CHABUTTON(ちゃぼたん) NeKoBo
ハンドメイド製品のブランドである「ちゃぼたん」が、猫好きの方のオーダーを元に製作したフェルトボール。
ウール100%で作られているため、猫が口に入れても安全です。また、大きさが約3cmと誤飲の危険がない安全性の高さも人気となっています。
ボールの中には鈴が入っており、猫の興味をひく作りになっているのも魅力ですが、鈴の音は少し控えめかもしれません。おもちゃデビューをする子猫にもおすすめな商品ですよ。
RAKU キャットタワー 据え置き
カミカミ用のロープや猫パンチで遊べる吊り下げボール、隠れられるハウスやトンネルなどたくさんの機能が付いたキャットタワー。なだらかな階段で子猫や老猫にも優しい設計で作られています。
人の手首よりも太い支柱がガッチリと支えてくれて安定感が抜群で、これだけ多機能なのにお部屋の角に合わせて置くことができる省スペースさも魅力です。
大きめの猫だとハウスやハンモックが小さく感じられるかもしれませんが、猫の満足度が高いと評判です。
PAWZ Road 猫トンネル
猫が喜ぶカサカサ素材で出来ています。軽いので安定感が心配な点はありますが、掃除がしやすい生地で真っ直ぐでも曲げても使えるほか、折り畳んでしまっておけるコンパクトさは魅力です。
入口に使われている針金はちゃんと固定されていて、ケガをする危険性が低くなるよう設計されています。
サイズはS型(直径30cm・長さ67cm)、M型(直径30cm・長さ130cm)と2種類の展開があり、猫のほかにもウサギやチンチラなどの小動物にも使えておすすめですよ。
nagaipet 木目調 猫タワー
天然木の自然な風合いが、インテリアにもなじみやすい木目調の猫タワーです。
3層構造のタワーには取れそうで取れないサイズのボールが入っていて飽きさせません。何度ボールを回転させても飛び出さない設計なので、ケガのリスクも低く、安心して一人遊びに使えます。
タワーの頂上には羽の猫じゃらしをセットできますが、羽が若干取れやすいようなので、留守中は猫じゃらしを付けないなど使い分けると良いかもしれません。
YTSHOP 猫爪とぎ 遊べるボール付き サークルタイプ
おもちゃと爪とぎが一体化していて、これ一つあれば留守番の時間も楽しく過ごせます。爪とぎ部分は猫の体に合うすり鉢状のカーブでくつろげる空間に。
7kg程度の子でもすっぽり収まる大きさなので人によっては大きいと感じるかもしれませんが、猫の成長と共に長く使うことができます。
段ボール部分は100%紙、枠やボールはPP抗菌材料を使っているので安心です。
maxshare 猫箱(NEKOBAKO)
暗くて狭いところを好むという猫の習性と、思わず穴をのぞきたくなる本能を利用した箱です。
箱には大小の穴が複数空いていて、好奇心をくすぐるだけでなく、快適で落ち着けるパーソナルスペースとしても重宝します。
耐久性に優れている材質でできており、1年の保証がついているのもありがたいところ。
ネジが固めなので組み立て時は少し大変かもしれませんが、一度組み立ててしまえば、長く愛猫に気に入ってもらえること間違いなしの商品です。
キラキラハイム 吸盤式トラックボール
吸盤でガラスに付けて使えるタイプなので場所を取らずに使えるのが魅力的で、外を眺めるのが好きな猫にもってこいのおもちゃです。
2つのボールがコロコロ転がり運動不足やストレス解消に役立ちます。窓に設置すれば、遊びながら日光浴も可能です。すぐ飽きてしまう子もいるようなので、遊び盛りの子猫や一人遊び好きの成猫に最適です。
LED 自動レーザー猫じゃらし
運動不足や、飽き性な猫に最適な5段階の旋回範囲が選べるレーザーポインター式の自動猫じゃらしです。静かな使用音や、目に負担をかけないレーザーを用いるなど、猫に配慮した作りになっています。
大きさは縦180mm×横70mmとコンパクトで、ボタン1つで低速・高速が変えられる簡単操作。説明書が少し分かりづらいという難点はありますが、実際に試してみるとすぐ分かるようです。
15分間運転のタイマー機能で、遊んだ後にきちんと休憩が取れる点も好印象ですね。
猫が一人遊びをする時の注意点
一人遊びが大好きな猫ですが、遊ばせるにあたっては注意したいポイントがいくつかあります。
誤飲しそうなおもちゃは出しっぱなしにしない
「留守番中に猫が飽きないように」と色々な種類のおもちゃを置いておきたい気持ちにはなりますが、一人遊び中に出しておくおもちゃは誤飲の心配がないものを選びましょう。
また、据置型のおもちゃや壁につけるタイプのおもちゃなど、猫が飛びかかっても倒れないものにしておくとより安心して遊ばせることができます。
一人遊びばかりにせず飼い主と遊ぶ時間も確保する
一人遊びばかりになってしまうと飼い主が遊んでくれない不満感が溜まることになり、猫との絆が壊れてしまうかもしれません。
1日に5分×3セット程度で良いので、忙しくても猫と思い切り遊ぶ時間を作りましょう。猫と飼い主とでコミュニケーションを図り、たっぷり愛情を伝えてあげれば信頼関係も深まっていきますよ。
遊ぶ場所に危険がないか確認する
おもちゃ自体の安全性や使い方のチェックもそうですが、遊ぶ場所に危険がないかも確認しておきたいポイントです。
猫が遊んでいる横に角がとがった家具があったり、勢い余って壁に激突しそうな狭い場所であったりするとケガを負うかもしれないので、十分広さのあるスペースを確保してから遊んでください。
まとめ
猫は小さいうちから遊びを通じて狩りの練習を行います。そのため子猫の方が遊ぶ時間が長く、遊びは心身の成長を促す大切な行動です。一人遊びができると飼い主とほどよい距離感を作れるメリットもあります。
猫は退屈しやすいため、退屈感の解消や室内の家具・物品へのいたずらを防ぎたい時などに、一人遊び用おもちゃがおすすめです。
おもちゃを選ぶ際は、安全性・猫の年齢・素材・コストに注目していくと選びやすくなります。簡単に手作りできる飼い主お手製のおもちゃも喜ばれますよ。
猫に一人遊びをしていてもらう時は、誤飲や障害物がないか、飼い主と一緒に遊ぶ時間も作るなどの注意点もありますが、日々、猫と楽しく遊べる工夫を凝らして関係を深めていきましょう。