個室風エンクロージャー
作ったのは、高さ2メートル、幅1メートル、奥行き2メートルの大きなエンクロージャーです。木材で長方体の木枠を作り、周りと天井をフェンス用の金網で覆いました。ただし、側面のうち一面だけは、あとで人間が出入りして清掃ができるよう、金網を張っていません。
これをベランダ設置して、猫が家の小窓から出入りできるよう、金網をくりぬいて使いました。ベランダの大窓から、金網を張っていない面を使って出入りさせることも可能です。
愛猫アトムのIBDがきっかけに
室内猫のアトムがIBDにかかったのは、2歳の時。突然、下痢と嘔吐を繰り返すようになり、大柄で6キロもあった体重が、1か月ほどで4キロにまで減ってしまいました。医者からもらったステロイド剤も効かず、「このまま死んでしまったらどうしよう」と悩んでいました。
ある日、アトムがベランダの窓からそとをじっと眺めている姿を見て、何とか喜ばせてあげたいと、エンクロージャーを作ることに決めました。
材料・作り方・設置
材料
- 長方体の軸になる木材
- フェンス用の金網
- 3センチほどの長さの釘20本
- U字釘20本ほど
木材は、幅4センチほどのものをDIY専門店で長さ2メートル(8本)と1メートル(6本)に切ってもらい、用意しました。全部で材料費は13,000円くらいだったでしょうか。
作り方
まず、2メートル×1メートルの長方形の枠を、木材と釘を使って2つ作ります。1つの枠の四隅に、垂直になるように長さ2メートルの木材を立てて、釘で固定します。そのうえから残りの枠を固定して、軸になる部分ができあがり。
ここに、小さいほうの側面1つを除いて、金網を巻き付けてU字釘で固定します。天井部分も同様に金網をのせて固定します。これで、エンクロージャーの本体が完成です。
設置
このエンクロージャーをベランダに置き、家の壁面または大窓に解放部分(網の貼っていない部分)をぴったり隣接させるように設置して、できあがりです。家の構造によって、網に小窓大のスペースを開けて出入りさせたり、大窓から出入りさせたりと、アレンジができます。
なお、床の部分はこのままではベランダ面になりますが、うちでは「すのこ」を作って敷きました、冬はカーペットなどを置いてもいいと思います。また、ベランダに屋根がないので、うちでは天井部分にビニールシートを敷いて雨除けに使いました。
エンクロージャーの中には、リサイクルショップで買った棚を置き、アトムが休めるようにしました。おもちゃやベッドを置いて、個室風に仕立てても楽しいですね。
元気になって8年間、毎日「外出」
アトムはその後元気をとりもどし、病気がうそのように快復しました。毎日3時間はエンクロージャーに出て、庭にやってくる鳥をみつめたり、ふいてくる風に鼻をくんくんさせたりして、楽しい時間を過ごしていました。
ことしのはじめに引っ越しをするまで、なんと8年間も、毎日喜んで使ってくれました。人間のほうも、夏は日よけのカーテンをとりつけたり、出入りする窓にのれんをつけたりして、いろいろ楽しませてもらいました。
まとめ
はじめてのDIYで、こんなに大きいものができ、外見はいまいちですが、猫がとっても喜んでくれるものが作れて、とても満足しています。引っ越しを前に、エンクロージャーを壊さなくてはいけないときは、ちょっと涙がでましたが、いまは良い思い出です。