猫へのイクラの注意点
塩分過多に注意
- 猫にとってイクラは塩分が高い
- イクラは人間用に味付けがされている
- 心臓や腎臓に負担がかかる
イクラは、鮭の卵で、筋子をバラバラにしたものです。イクラは栄養価も高く、DHAやEPA、アスタキサンチンなどが含まれています。栄養豊富なイクラなら、猫にも食べさせたいですよね。
猫は、魚を食べるイメージがあります。イクラは魚卵なので、猫に与えても大丈夫な気がしますが、魚介類でも猫に食べさせない方が良いものはたくさんあるのです。
また、人間が食べるイクラは、鮭から取り出した卵そのままではなく、加工されています。傷みにくいように、塩漬けや醤油漬けにされていますので、当然塩分が高いです。
猫がイクラを食べることで、すぐに害が出るわけではありませんが、猫が塩分過多になると、心臓や腎臓に負担がかかります。心疾患や心不全を引き起こす恐れもありますので注意しましょう。
アレルギーに注意
イクラは鮭の卵ですが、まれに鮭にアレルギーのある猫がいます。
鮭アレルギーのある猫がイクラを食べると、アレルギー症状が出ることがありますので、気をつけて下さい。そのため鮭アレルギーのある猫には、イクラを食べさせないようにしましょう。
猫の食物アレルギーの症状としては、皮膚炎や下痢、嘔吐が起こります。その他お腹の張りや発熱などが現われることもありますが、外からではよくわからないので、飼い主さんはよく注意して様子を見ましょう。
高齢や病気などで免疫力が下がっていると、アレルギー症状が起きやすくなります。そのような猫ちゃんには、食べ慣れないものは与えない方がいいですね。
イクラを与えるなら鮭を
塩分が高いイクラは、できれば猫には与えない方が安心です。
でも、イクラの親である鮭なら、大丈夫ですよ。鮭も栄養価が高いので、アレルギーがなければ、時々与えるのもいいですね。鮭にはイクラと同じようにDHAやEPA、アスタキサンチンが含まれているのです。
天然の生鮭には寄生虫がいることがありますので、鮭を与える際は、よく加熱しましょう。養殖の鮭で刺身用に販売されているものなら、生で食べさせることができますが、脂肪分が多いので肥満や消化不良には注意が必要です。
また塩鮭は塩分を摂り過ぎるので与えてはいけません。鮭を与える際は、小骨もきちんと取り除きましょう。鮭を使った猫用おやつもおすすめですよ。猫ちゃんに鮭アレルギーがあるがどうかわからない場合は、ごく少量にして様子を見ましょう。
猫がイクラを食べた時の対処法
水を飲ませる
猫がイクラを食べてしまい、塩分過多が心配な時は、とにかく水分を摂らせましょう。私たち人間がしょっぱいものを食べて喉が乾くのと同じで、猫も塩分を摂り過ぎると水をたくさん飲みます。水分を摂取することで、体内の塩分濃度を薄めることができます。猫がイクラを食べた時は、新鮮なお水をたくさん飲ませて下さいね。
アレルギー症状は動物病院へ
猫がイクラを食べても、すぐに何らかの症状が現れるわけではありませんので、様子を見て下さい。もし、イクラを食べた後で体をかゆがったり、下痢や嘔吐があった場合は、鮭アレルギーの可能性があります。このような時は、動物病院に連れていきましょう。イクラを食べたことを獣医さんに伝えて下さい。
まとめ
家でイクラを食べようとしたら、飼い猫が寄って来ることがあるかもしれません。猫は、人間の食べるものに興味津々。魚介類なら喜んで食べるでしょう。
でも、猫が喜ぶからといって何でもあげてしまうのは控えましょう。猫に与えてはいけない魚介類もあるからです。イクラは鮭の卵で、少量食べたからといって問題はないのですが、気をつけなければならないのは、塩分とアレルギーです。
保存しやすいよう加工されているイクラは塩分が多く、人間にはおいしく食べられても、猫には塩分過多になります。その点、イクラの親である鮭なら与えることができますが、鮭にアレルギーのある猫ちゃんもいますので、十分注意して下さいね。
イクラや鮭を食べて、猫ちゃんの体調に変化があるようなら動物病院へ連れて行きましょう。イクラと一緒にのっていることの多いうにも、猫には与えない方がいいです。
人間の食べ物を与え続けていると癖になってしまいますので、猫ちゃんの健康を考えたらほどほどがいいですね。
その他、猫が食べていいもの・悪いもの
今回紹介した食材以外にも、人間には安全でも、与え方や量によっては猫にとって有害な食べ物が数多くあります。場合によっては命に関わるような食材もあるため、飼い主さんは正しい知識を身につけておくことが必要です。万が一のことが起こってしまわないよう、「猫が食べていいもの・悪いもの」を事前にチェックしておきましょう。