猫と犬が喧嘩するのはこんな時
猫と犬の縄張りの取り合いで喧嘩する
猫と犬が同居していれば、家の中がお互いの縄張りとなります。更にお気に入りの場所があれば、そこで猫と犬どちらが過ごすのかにより、なわばりの取り合いの喧嘩が起こります。例えば、猫のベッドで犬が寝ていれば、猫が怒って犬を威嚇したり攻撃したりで喧嘩をしたりします。犬がくつろぐソファなどの場所に猫がいると、犬が怒って吠えたり、かみつこうとしたりして喧嘩します。
また、飼い主さんは猫と犬にとって愛情をくれる大切な相手なので、飼い主さんの取り合いでも犬と猫の喧嘩が起こります。猫を抱いている時に犬が寄ってきて猫を遠ざけようとしたり、犬と遊んでいると猫が邪魔をしてきたり、といった具合です。
猫と犬が相手の餌を食べて喧嘩する
よくある喧嘩のパターンは、犬が猫の餌を食べてしまって、猫が怒るという喧嘩のパターンです。犬の多くは餌を与えられると、すぐに食べきってしまいますが、猫は餌を全部食べずに残しながら、時間を空けて少しずつ食べることもあります。
喧嘩のパターンは
猫のお皿に餌が残っていると、犬が見つけて食べてしまったり、猫が残していた餌を食べようとしているところに犬が横取りしたり、そして喧嘩…といった具合です。また、餌を食べている時の犬は気がたっていることもあるので、近づいた猫が犬に攻撃されるといった喧嘩のこともあります。
もちろん、犬がもらったおやつなどを、猫がさっと横取りしてしまって、犬を怒らせて喧嘩になるといったこともあります。
猫と犬の習性の違いから喧嘩する
猫は基本的に単独で生活をし、犬は群れの中でルールを守って生活をします。そのため、猫は自分の意思で動き、単独で過ごすことを好みます。犬は飼い主さんの命令を聞いて動き、犬は他の家族といて愛情をもらうことを好むとされます。同じ飼い主に飼われている猫と犬は、同じ空間にいながら習性が違います。
ゆっくりしていたい猫に犬がちょっかいをかけて怒らせたり、犬が大人しくしているところに猫が勝手に怒ったりなど、お互いに分かり合えないところで喧嘩が始まることもあります。さらに、猫と犬のお互いの相手に接する態度の違いでも喧嘩が起こります。
犬と猫とらえ方の違い
犬同士の遊びでは甘噛みをしますが、猫が犬に甘噛みされると、恐怖のために本気で怒って喧嘩してしまうこともあります。猫が遊びで、前足でパンチをしたり、飛びついたりしますが、犬の方が驚いて本気で怒って喧嘩してしまうこともあります。
犬同士で喧嘩が始まる時には、歯をむき出したり唸ったりしてから噛みつきますが、猫の場合は先に犬の顔に猫パンチが飛ぶこともあります。猫も唸り声を出して相手を威嚇しますが、犬にとってはそれが警告の合図だと感じないで近づいていって、犬と猫の喧嘩が始まってしまうこともあります。
猫と犬が喧嘩をしないで暮らすには
先住を優先させる
子猫と子犬の段階から一緒に暮らさせると、お互いのルールができていき、喧嘩をしなくなりますが、実際には一緒に飼い始めることは少ないですよね。犬か猫、どちらかが先にいて、後から更にもう1匹犬か猫が加わるという状況のことが多いでしょう。その際には、先にいた方を優先させることで、喧嘩を防ぐことができます。
喧嘩しないようにする工夫として、例えば餌をあげるときは先住の方からあげる、名前を呼んだり触ったりする時も先住の方からにする、などです。先にいた方を優先することで、先にいた方がいじけたり悲しくなったりすることもありませんし、後から来た方は、そのような環境だと理解させることで、猫と犬同士の関係が悪化して喧嘩することを防ぎます。
食事の場所と時間をずらす
餌をあげる時に喧嘩が起こるようなら、犬と猫の食べる場所を遠ざけたり、犬猫の餌をあげる時間帯をずらしたりして喧嘩を防ぎます。猫が餌を食べる場所は犬が届かない高い場所にすることで喧嘩を防ぎ、猫が犬に餌を取られずに安心して食事をすることができます。
喧嘩を防ぐには餌の時間をずらして、場所も変えることで、犬が食べるものは猫のものではないし、猫が食べるものは犬のものではないと教えて、お互いに相手の餌に関心を持ちにくいようにする効果もあります。
お互いが干渉しないで過ごせる場所を作る
犬が獲物として猫を追いかけると、猫にとっては落ち着いて過ごす場所が必要になります。お互いの喧嘩を防ぐにはキャットタワーや棚など、犬が登ってこられない場所をつくることで、猫が落ち着いて休んだり眠ったりすることができます。
また猫トイレは、犬が来られないような場所に置いて、猫が落ち着いて用を足せるようにしてあげてください。犬が猫にちょっかいをかけられて困るという場合には、犬のベッドは飼い主の寝室に置いて猫を入れないといった方法も喧嘩を防ぐ効果があります。
お互いの相性が悪くて喧嘩をしてしまう時でも、それぞれが落ち着いて干渉し合わずに過ごせる空間をつくることで、猫と犬を喧嘩させずに過ごさせることができます。
猫と犬の喧嘩で気をつけること
猫と犬のお互いの判断に委ねる
猫と犬を一緒に飼っているのであれば、この先もずっと暮らしていくので、お互いに喧嘩をしない関係を犬と猫につくらせるようにするべきです。犬の方が甘噛みをしたり、猫は怒っても自分から離れていったりするなど、猫と犬が自分たちで喧嘩をしないような生活、犬と猫が喧嘩をしてもおさまるような生活ができるようになるのが一番です。
そのためには、喧嘩にはならずともある程度は、何らかの接触があるのは当然なので、猫と犬の判断にまかせるようにします。犬と猫の距離を保ってあまり関わらずに生活するようになるか、お互いに喧嘩せずに仲良しになってしまうか、一緒に過ごすためには犬と猫それぞれが過ごしやすいように、自然となっていくでしょう。
ただし、喧嘩をしたときの怪我防止のため、犬が噛むからといって歯をけずることはできませんが、猫の爪はしっかり切っておくようにしましょう。
猫と犬の喧嘩が終わるまで見守る
猫と犬が喧嘩していたら、飼い主さんが見慣れていたとしても、収束がつくまでは必ずしっかりと見守っているようにしましょう。見ていない時に限って喧嘩が本気になって、犬猫のどちらかが、喧嘩の勢いで大きな怪我をさせてしまったりすることもあり得ます。
喧嘩をして万が一の事態にならないように、犬と猫がお互いに飽きるか、落ち着くかして喧嘩が終わるまでは、気にかけて見ていてあげてください。
場合によっては喧嘩を止める
喧嘩がなかなか終わらずにどちらかが本気で怒っていたり、暴れ方が激しかったりすれば、喧嘩を止めるようにしましょう。犬と猫の喧嘩の止め方としては、飼い主さんが優しくどちらかの名前を呼ぶことが効果的です。なぜか声をかけられると、犬も猫も喧嘩に対する集中が切れることが多いようです。
喧嘩で気が立っている時に猫や犬のどちらかに触れると、飼い主さんが噛まれたり引っかかれたりすることがあるので、喧嘩をしたら落ち着くまで触らない方が良いでしょう。激しい喧嘩になりそうな時には、手を叩いて音を出したり、毛布など怪我をしないものをお互いの間に投げたりして、犬猫の気をそらすようにしましょう。
喧嘩のあとは、猫をしばらくケージに入れたり、犬をサークル内に入れたりなどして、お互いが落ち着くまで接触させない方が良いでしょう。
まとめ
人間の家族でも、全く喧嘩をしないということはあまりないでしょう。猫と犬、違う種類の生き物同士であればなおさら喧嘩はします。いつでも仲良しで喧嘩をしないということは難しいものです。同居している猫と犬は仲良く過ごせるものたちもいますし、喧嘩をしても仲直りできる関係の犬猫たちもたくさんいます。
飼い主さんは猫と犬それぞれが干渉しなくても済む空間を用意して、それぞれの猫と犬に愛情をかけ、多少の喧嘩があっても仲良くなれたら幸せ、といった状況を作ってあげるようにすると良いでしょう。
女性 匿名
ただ、犬と猫が喧嘩すると、一時的な怒りのあまり、猫が噛み殺されることがあるのが問題です。
このような事故を何件か見聞きしていますが、親しい友人宅で起きた事故では、5年間も仲良く暮らしていた犬と猫による、飼い主である友人の家族の取り合う喧嘩によるもので、友人の家族がいつものことだと思い喧嘩をとめないで見守っているときにおきたそうです。
事故後、友人や家族も悲しみましたが、一番悲しんでいたのは仲良しの猫を噛み殺してしまった犬だったようで、事故後は嬉しそうな表情や態度を見せることが無くなったとのことです。
犬と猫を同じ空間で飼っている人は、十分すぎるほどに注意を払って不幸な事故がおきないようにしてあげてください。