自宅での輸液は、猫のストレスと飼い主の負担を軽くする!
自宅で点滴をするメリット
自宅で点滴をすれば、とにかく猫のストレスを軽減することができます。怖い診察室に入る必要もなく、待合室で犬と隣り合って順番待ちをすることもない。治療代の支払いで待たされたり、痛いままキャリーバッグの中、車に揺られることもありません。
自宅の場合、猫がストレスを感じるのは針を刺している間だけ。そして、終わればすぐにお気に入りの場所で痛さを紛らわせることができるのです。その間10分ほど。短いですね。
また、飼い主側にも良いことがあります。何より通院回数が激減するので時間的なゆとりができ、身体への負担も軽くなります。もちろん、治療費も軽減できますよ。
点滴による輸液の頻度と料金
点滴による輸液は、腎臓病治療の要です。健康状態にもよるでしょうが、普通は毎日から数日おきに輸液して排尿を促し、老廃物を体外に排出しなければなりません。それが何年も続くのです。
猫の輸液でかかる料金は、1回だいたい3,000円くらいでしょうか。診察費が必要な病院では、もう少しかかるかもしれません。しかし、自宅でなら実費で済みます。
500mlのリンゲル液なら5000~1000円くらい。これで2回から4回輸液ができます。さらに針と管(ライン)が必要ですが、そんなに高いものではありません。
ねこの皮下点滴はとても簡単
いくら「猫の点滴は簡単ですよ」と言われても、なかなか「はい、そうですか」とはならないものです。点滴に抵抗があるのではなく、皮膚に針を刺すことに抵抗があるのですから。
猫は当然痛みを感じますし、皮膚の下に生暖かい液が流れ込んでいくのも気持ちが悪いし、終わった後に肩が膨れて重くなります。猫にとっても喜ばしいことではありません。
とはいえ、誰かが輸液をしなくてはなりません。幸い、猫の皮はとても伸びるので、皮膚の下に針を通す感覚が非常に分かりやすく、素人でもやりやすい医療行為のひとつです。最初は勇気が要りますが、1回か2回の練習で誰でもあっさりできるようになるようです。
猫に自宅で点滴をする方法
実際のところ、自宅で飼い猫に点滴をしている飼い主さんは珍しくありません。私も自宅で点滴をしています。点滴をする時はひとりでします。こんな感じです。
《準備》
①冷蔵庫で保管していたリンゲル液を、人肌くらいに温める。
②針とラインをセットし、脱脂綿に消毒液を染み込ませる。
③リンゲル液のバッグを、身長くらいの高さのフックにかける。
《点滴作業》
④猫を確保。両足の間に腹ばいにさせる。
⑤脱脂綿で軽く消毒して、左手で皮をつまみ、針を刺す。
(2年続けても毎回「痛いじゃないか」と抗議の声が上がります。)
⑥コックを緩めて、点滴開始。
⑦両手が空くので、アゴや頭を撫でつつ、むやみに話しかけて注意を引き、逃げないようにさりげなく押さえる。
⑧100ccから150ccくらい液を流したらコックを閉め、針を皮膚から抜いて両手を離す。
後は、とっとと逃げて行く後ろ姿に向かって「ほらトイレへゴー!」とエールを送って終了です。
まとめ
初めて自宅で点滴をした時、「何するのこの人!?信じられない!裏切り者!」という顔をされました。その時の猫の傷ついた様子は、肌に針を刺すこと以上に心をえぐりました。
しかし、猫の立ち直りは早く、文句を言いつつ我慢してくれるようになりました。
一方、飼い主の方は、2年経った今も針を刺すことに慣れません。
ただ、通院せずに済むようになって、気持ちと身体が非常に楽になりました。それに、持病のために通院ができなくなる可能性に怯えなくてすむようにもなりました。
針を刺しても、猫が飼い主を嫌うことはありません。また、針を刺すことに慣れなくても、針を上手に扱えるようになるものです。
コツは、針を刺す時、自信を持って迷わないことです。
もし獣医さんに「自分でやらない?」と勧められたら、愛猫のQOLのために、是非前向きに検討してみてください。そして、獣医さんの指導の下、これからも続く治療生活のために、飼い主さん側の気力と体力そして資金力を温存してくださいね。
女性 レオ
50代以上 女性 さとこ
先行き、経験すると思います。
勉強になります。
50代以上 女性 猫のまま
40代 女性 はなこ
私は今まで3匹の猫を腎臓病で亡くしてますが、皮下輸液の話を獣医から聞いたことがありません。
1匹目と3匹目は違う病院したが、どちらも輸液の話はされてません。
今の猫は18歳で腎臓病で病院にかかってますが、やはり話が出たことはありません。
輸液をしていたら亡くなったあの子達はもう少し長く元気で生きていられたのかしら…?
週末病院に行って聞いてきます!
50代以上 女性 匿名
いよいよ、自分で針の恐怖を克服してやらなければと思っています。