猫は膀胱炎で血尿になる?考えられる原因や予防の方法

猫は膀胱炎で血尿になる?考えられる原因や予防の方法

猫にも膀胱炎があります。もしも猫が血尿になると、膀胱炎を疑いますか?猫が血尿をするのは膀胱炎だけではなく、あらゆる原因から考えられます。猫の膀胱炎以外に考えられる血尿の原因を紹介します。猫が血尿にならないように対策してあげましょう。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫は膀胱炎で血尿になる!

トイレで砂をかく猫

猫は膀胱炎で血尿と言われる赤い尿がでるそうです。猫が膀胱炎になると、尿中に膿や血餅ができることもあるそうです。つまり猫の尿道や膀胱などに、細菌が侵入し、感染から膀胱で炎症を起こしてしまい膀胱炎を発症してしまうのです。

また、膀胱内の尿結晶や尿結石により膀胱粘膜が傷つけられて、膀胱炎になり、血尿が出る原因にもなります。

膀胱炎だけじゃない!猫が血尿になる原因

タマネギなどによる中毒で血尿になる

猫の血尿は膀胱炎だけではなく、玉ねぎなどによる危険な物を食べたときにも起こる中毒症状です。猫が一般的に中毒を起こしてしまう食べ物は、ネギ科のニラやらっきょうやにんにくなどです。

玉ねぎに含まれる硫黄化合物が、赤血球を破壊して溶血になります。溶血が続いたら溶血性貧血になるのです。

怪我をして血尿になる

猫が血尿を引き起こすのは、膀胱炎だけでなく、猫が怪我をして、膀胱や腎臓が傷ついてしまい血尿が出ることがあります。

高い所から落ちたり、落ちたときに腰を強く打ったりしたと言う可能性があれば、疑ってもいいかも知れません。外に出る猫は、交通事故により起こることも考えられます。

腫瘍があり血尿になる

あまり考えたくない病気ですが、もしかすると猫が膀胱腫瘍や腎腫瘍があり、血尿が出るのかも知れません。

高年齢になると、膀胱に腫瘍ができる可能性も考えないといけません。腫瘍ができるのは、年齢だけでなく個体差から若くても発症するケースもあるので注意が必要です。

猫の血尿で危険なサイン

トイレの中でうずくまる茶トラ猫

トイレの様子がおかしい

猫が膀胱炎により、トイレに何度も行くようになります。そのときに、おしっこがでないことや、長い間トイレにしゃがみ込むと言った行動をとります。尿は出ないけど血尿が出ているのは、危険なサインです。

トイレの後や、頻繁に下腹部や陰部を舐める仕草をしたり、おしっこするときに鳴いたり、痛そうな仕草も見られます。

元気がなくなる

いつもは元気に走り回っている猫が、膀胱炎などで元気がなく、ぐったりしていると病気や怪我のサインになります。中毒症状から溶血性貧血を引き起こし、体がふらつくこともあります。

激しく嘔吐・下痢をする

また、激しく嘔吐する、または下痢をすることもあります。猫の血尿のサインは、膀胱や腎臓に問題が生じている危険なサインです。

ストレスでも血尿になる

猫の特発性膀胱炎と言う、ストレスから引き起こす膀胱炎があります。

ストレスが大きな原因とされていますが、はっきりとしたことはわかりません。環境の変化、新しく猫が増えた、フードが変わったりすることで猫の体に変化が起こるのです。猫の血尿の原因が、ストレスと言う危険なサインです。

膀胱炎などで猫が血尿をしないようにできる対策

水道から水を飲む猫アップ

水分をとる

猫の膀胱炎などによる、血尿を引き起こさない対策はたくさん水を飲むことです。猫の膀胱炎や尿路結石の泌尿器系の病気は、水分不足が原因とも言われています。猫にたくさん水を飲ませて、たっぷりおしっこをしてもらいましょう。

フードの変更

猫の膀胱炎や血尿を防ぐために、水分が大事と言いました。猫にドライフードを与えるならその分、水分量も必要です。猫が水をあまり飲まないなら、ドライフードからウエットフードに切り替えるのもいいでしょう。

もちろん猫に合わせて両方与えるのも良いでしょう。ウエットフードで水分がとれるので、夜はウエットフードにする、ドライフードにお湯を入れて与えるなど、水分を摂取できる対策をとりましょう。

トイレは清潔に

綺麗好きの猫は、トイレが汚いと粗相したり、文句を言ってきたりすると思います。猫のトイレが汚いと、衛生的に良くありません。猫のトイレが汚いのがストレスの原因にもなります。膀胱炎などによる血尿対策には、トイレは常に清潔に保ちましょう。

猫の定期健診

病院で診察される猫

猫が血尿になる前に、定期的に検診を受けた方がいいと思います。猫が6歳を超えると、様々な病気が出てくる可能性があります。膀胱炎だけではなく、進行する前に早期発見することが大切です。

ストレスを軽減させる

猫は、濃いおしっこが出る体の仕組みになっています。なので、膀胱炎や尿路結石になりやすい動物と言われています。

オス猫は、メス猫に比べると尿道が細く長いので、尿路結石による血尿や尿路閉塞のリスクが高く、反対にメス猫は、尿道が短いので細菌が侵入しやすく、膀胱炎になりやすいです。

猫は泌尿器系の病気にかかりやすく、猫はオスもメスも膀胱炎などから血尿を引き起こしやすいです。猫が膀胱炎から血尿にならないようにするには、体質を改善することが大切です。

膀胱炎の原因となるストレスを、ふだんから猫に溜めさせないようにすることが大切です。

猫の膀胱炎による血尿について

トイレットペーパーとグレーの猫

猫の血尿は、膀胱炎だけではありません。しかし猫は血尿のリスクが高い生き物です。猫が血尿をする原因は、泌尿器系の病気、玉ねぎ中毒、ストレス、怪我などで血尿をすることがあります。

猫が血尿になってしまうのは、水をあまり飲まないことも原因のひとつです。猫が細菌感染により膀胱炎を発症したら、ストレスを抑えたり少し様子をみたりすると治っているケースもあります。

しかし症状が酷くなると、膀胱癌や腎臓病など重い病気にかかってしまうこともあります。

猫が膀胱炎を発症しないように、ストレスに気をつけること、腎臓に負担のかからないフードを与えること、水を飲ませること、猫の定期検診を心がけていきましょう。

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